A 基本的な作図ツール

ツールバーの左から2番目が「点」ツールです。描画領域である「グラフィックスビュー」でクリックすると

    • 何もない所ならば、自由に移動できる新規の点 (自由度2。青色)

    • 直線や曲線上ならば、その上を移動できる点 (自由度1。薄青色)

    • 2つの直線や曲線の交点付近ならば交点 (自由度0。黒色)

を作図します。自由度1の点は、直線や2次曲線の上だけでなく、任意の関数のグラフ上、媒介変数表示された曲線上 (関数の入力参照)、軌跡上(残像と軌跡)にも作成できます。

多角形の作図にともなって新規の点が作図されるなど、「点」ツールによらず点が作図されることも多くあります。

作図した点などを移動するには、ツールバーの一番左の「移動」ツールを選択してから、マウスでドラッグします。

ツールボックス

「点」ツールの右下の矢印をクリックすると、似た機能のツールのメニューが現れます。このメニューまで含めた意味で、ツールのアイコンを「ツールボックス」と呼びます。

ユーザーが新規ツールの作成をすると、ツールバーの右端にもう1つツールボックスが現れ、そこに独自のツールが格納されていきます。このWikiで「右から2番目のツールボックス」のように書いてあるのは、デフォルトの状態のツールバーに対してです。説明用の画像では、独自のツールボックスが作成されているものもありますので、注意して下さい。

ツールのヘルプ

ツールのアイコンの上にマウスポインタを置くと、ツールのヒント(tooltip)が表示されます。また、ツールバー右にある「?」ボタンをクリックしても、現在選択中のツールのヒントが表示されます。

「交点ツール」を選択した場合は、2つのオブジェクトを順にクリックするか、交点付近をクリックすると、交点が作図されます。「点」ツールで代用できますが、混み入った場所では「交点ツール」が役に立ちます。

また、ツールのアイコンでは、赤く描かれた点や線が作図されるというルールが概ね採用されています。

直線・線分・ベクトル

左から3番目と4番目のツールボックスには、主に直線・線分・ベクトルを作図するツールがあります。例えば「垂線」ツールでは、1つの直線と、その上にない1点を指定すると垂線が作図されます。

多角形

左から5番目のツールボックスの「多角形」ツールでは、頂点を順にクリックした後、最初の頂点を再びクリックして多角形を閉じる必要があります。

「正多角形」ツールでは、最初の2頂点をクリックし、頂点の個数をダイアログから入力すると、最初の頂点から出発して反時計回りに頂点が作図されます。

円・弧

左から6番目のツールボックスには円や弧のツールがあります。「2点を通る半円」ツールなどでは、弧の作られる向きは常に反時計回りです。また、「中心と弧上の2点で決まる円弧」ツールなどでは、弧上の2点目は中心角の決定だけに使われるため、弧上になくても構いません。「コンパス」ツールは、2点間の距離を半径とする円を別の場所に作図します。

2次曲線

焦点などを指定して、2次曲線を作図できます。「数式ビュー」にはその方程式も表示されます。

角度・距離・面積

「測定」ツールボックスの「角度」ツールにより、測定したい角に角度を表す扇形を表示し、角度の値も表示できます。測定された角度にはギリシア文字でアルファから順に名前が付き、式の中で使用できます。表示される角の単位は (デフォルトでは) 度数法ですが、内部的にはラジアンであることに注意が必要です。

「測定」ツールボックスには、距離や面積を測定するツールもあり、それらを「グラフィックスビュー」に表示できます。ただし、オブジェクトの名前を式の中で用いると、線分ならば長さ、多角形ならば面積がその値として解釈されるので、式で用いるだけならば、距離や面積のツールを使う必要はありません。

鏡映・回転・平行移動・拡大

右から4番目の「変換」ツールボックスには、直線や点に関する鏡映、回転、平行移動、拡大といった変換のツールがあります。

これらのツールで図形を変換すると、(多くの場合自由度0の) 新しい点や、それらを結ぶ線分などが新たに作成されます。つまり、変換する元のオブジェクトに変化はありません。

元に戻す・やり直し(Undo・Redo)

編集メニューの「元に戻す」で、間違えて作図したり削除した直前の作業を取り消せます(Undo)。反対に「元に戻す」で取り消した作業を再び進めるときには、編集メニューの「やり直し」を用います(Redo)。

GeoGebraのウィンドウの上部右端にあるボタンでも、UndoとRedoを行えます。