【コラムニスト:浦狩達矢】2020.7.1
間もなく7月ということで、2020年も後半戦だと思うと時間が過ぎるのが本当にあっという間に感じております。今回、初めてコラムを担当させていただく浦狩です。
未だコロナの感染は続いていますが、ようやくプロ野球やプロサッカーが再開されました。しかし、感染拡大を防ぐために無観客試合(リモートマッチとも言います)で現在行われています。ここで、応援のある試合と生の応援がない試合ではどれだけパフォーマンスに影響を及ぼすのかを紹介していきます。
実際に私の友人がお正月に話題になる”箱根駅伝”に出た際に、約20km全ての道に応援する人がいて今まで出場したどの大会よりも力が出たと言っていました。そのように主観的にも応援はパワーが得られるものだと考えられます。具体的に応援に関する研究があります。一例です。
富山県のハンドボール部の高校生18名を対象にした実験です。活動計測デバイス「Knows」というものを用いて行われ、前後半15分の紅白戦、前半は無観客・後半は205人の生徒がサプライズで観客としてコートサイドに登場する試合の中で比較されました。18名の生徒には応援が来ることは事前に告知されていませんでした。
その結果は、前半に比べて後半は運動量が約20%U Pと飛躍的に上昇しました。また、疲れている後半にも関わらず、走行距離・ステップ数・心拍数ともに上昇していることが分かりました。実際にプレーした選手のコメントとしても「観客がいるとモチベーションが上がり、良いプレーをしたいという気持ちから自然と体が動いていました。」と述べています。
やはり数値的に見ても応援の効果はパフォーマンスに大きく影響していることが分かります。プロの選手も今後大記録を生み出すためには応援の力は必須だと思われます。集団応援がいつ再開されるかは分かりませんが、感染を無くして観戦できる状況になることを願っています。