共知塾・第回(2023/3/22

三田キャンパス東館4階 オープンラボ  / オンライン



2023年322日()に、第10回共知塾をハイブリッド形式で開催いたいました。

第10回は、慶應義塾大学理工学部の斎藤英雄氏による講演と、同栗原研究室の林健氏、渡邊凌也氏によるセッションが行われました。

当日は、会場の三田キャンパス、オンラインから多くの方にご参加いただきました。

ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

前半 斎藤 英雄氏(慶應義塾大学・理工学部情報工学科・教授

タイトル

AIにより進化したコンピュータビジョン技術が創る未来に向けて

概要

この10年間に大きく進化を遂げたAIが、画像によるセンシング・認識技術の基盤となるコンピュータビジョンを大きく進化させた。コンピュータビジョン分野でかつては不可能だったことが今では可能になっている事例は多く存在する。

本講演では、そのような例を取り上げながら近年のコンピュータビジョンの進歩を概観するとともに、講演者が近年取り組んでいる研究事例を紹介する。そして、今後のAIを基盤とするコンピュータビジョン活用の新しい流れについて考察する。


略歴

1992年慶應義塾大学大学院理工学研究科電気工学専攻博士課程修了。その後、助手、専任講師、助教授を経て、2006年より教授。2020年より情報工学科主任。

 97年から99年まで米国カーネギーメロン大学に滞在し、多数のカメラ画像からの3次元復元に基づく自由視点画像生成技術の研究を行い、そこで培った多視点幾何解析技術に基づいて、現実と仮想を融合するデジタルツインの先駆けである複合現実感技術や空間計測技術に活用する研究を行ってきた。国際会議MVA2000,VSMM2010, 3DSA2010, IMVIP2014, EI2016 等でのBest Paper Awardや日本バーチャルリアリティ学会論文賞(2012) 、Springer CVM Journal最優秀論文賞(2017)、画像電子学会優秀論文賞(2022)等を受賞。電子情報通信学会フェロー、日本バーチャルリアリティ学会フェロー、IEEEシニアメンバ。

後半 慶應義塾大学・栗原研究室 学生セッション

<1>林 健氏(慶應義塾大学・理工学研究科・開放環境科学専攻・修士2年

タイトル

マルチエージェントモデル型交通信号機制御システムの実装と評価

概要

現在交通渋滞は経済的損失や大気汚染などの問題を起こすため問題となっており,渋滞の一因となっている交差点において,適切な信号制御による交通流の円滑化を目的とする研究が盛んに行われている.我々は,実用性の高い自律分散型制御方式の概念を踏襲する信号制御手法を提案した.今回,先行研究においてシミュレーション上での効果が示された手法を実環境で動作させた結果について発表する.


<2>渡邊 凌也氏(慶應義塾大学・理工学研究科・開放環境科学専攻・修士2年

タイトル

スモールワールドネットワークが感染拡散に与える影響

概要

2019年に報告されたCOVID-19は日本においても多くの感染者と死者を出してきた.

感染症は人の移動と接触によって起こるため,人の移動ネットワークが感染現象に与える影響を知ることは重要である.

本研究では人の移動ネットワークのスモールワールド性に着目したシミュレーションを構築し,スモールワールドネットワーク上で感染が二面性を持つことを検証した.

2023年度 年間スケジュール

開催日程 (16時-18時)※最長19時

4月27日 三田・東館6階G-Lab(三宅 陽一郎氏, 栗原 聡氏)

5月26日  三田・東館4階オープンラボ(髙屋 英知氏, 中西 泰人氏)

6月21日  三田キャンパス(稲見 昌彦氏, 和泉 潔氏)

7月20日  三田キャンパス(須賀 聖氏, 山本 仁志氏)

9月22日  三田キャンパス(SFVプロジェクト最新研究発表)

10月25日  三田キャンパス(安藤 寿康氏, 吉村 公雄氏)

11月17日  三田キャンパス(大屋 雄裕氏, 稲葉 通将氏)

12月21日  三田キャンパス(秋山 英三氏, 王 亜楠氏)

1月24日  三田キャンパス(人工知能学会・倫理委員会メンバー討論会)

2月22日  オンライン開催(鳥海 不二夫氏,学生セッション)