ふれあいストーリー

~「できた!」は魔法の言葉~

ふれあい育つ

ぼくの部屋 こどもたちがやってきた

「恥ずかしい」

僕はカーテンの後ろに隠れる

でも

こどもたちはカーテンをめくりに来る

「恥ずかしい」

次の日も

その次の日も

そのまた次の日も

ずっと「恥ずかしい」は続いた

でもね

毎日毎日3か月ずっと来てくれたから

顔覚えちゃったよ

「恥ずかしい」は だんだん小さくなってきた

それより 来てくれないと「さびしい」 

あっ!来た

「うれしい」

ふれあい育てる

3年生と行う総合学習

ふれあいの部屋のみんなは障がいを持っているんだよ

「えー!!そうやったと!?」

「全然知らんかった!」

「あれ...?でも みんな何でもできるやん??」

 「お仕事もできる!」

「ダンスも上手だった!」

「なんだ~!自分たちと何も変わらんやん(笑)」

みんなちがって みんないいって言葉知ってる?

「知っとるよー!」

「だってさ  みんなちがって みんないいなんて当たり前やん~」

(笑)(笑)(笑)

「もっと他のことも教えて~!!」

「せんせい 今日も昼休みに遊びにっていい?」

「ぼくも」

「ぼくも」

「わたしも」

応援者

1年生の男の子がやってきた

ふれあいの部屋ってね  いろんな人がいるね」

うん、いるよ!

「背の高い人もいたし 背の低い人もいた」

お、そうだね~

「手の大きい人もいたし小さい人もいたよ」

すごいね、よく見てるね!

「でも何言ってるかわからないときがあるの。。」

今ね話す練習してるんだよ

「そっか!僕も前まで練習してた!」

「今度はね、僕が応援してあげる!」

とても頼もしい

未来を担う応援者

できたよ

「うちの子全然できないでしょ~」

できること沢山ありますよ!

今日はひもを結ぶことができました!

「えっ?あの子、ひも結べたんですか??」

『今日も頑張る!』と張り切っています♪

「えー!本当ですか?家ではだらだらなのに。。。」

今日はハサミで細かいところも綺麗に切れました!

「大雑把な子なのに、苦手だと思っていたのに、、、」

何度も何度もできたをお母さんに伝えた

うちの子  できるんですね」

今ではお母さんから私たちにできたを伝えてくれる

「聞いてください

昨日自分から手伝いしてくれたんですよ!」

ハッピースポット!?

ふれあいの部屋ボランティアに来られた男性の方

元気でノリノリハイテンション!

半日活動を終えて昼食時

ポツリとつぶやいた

「こんなに楽しい食事の時間は いつ以来だろう」

「えっ?」

「ご飯の時間ってこんなに楽しい時間だったんですね」

はっきりと  そして

爽やかな笑顔で話をしてくれた

ここは

日常の中にある幸せを

感じることができるところ

いつでも  誰もが

小さな素敵を見つけるところ

あなたがいつでもいてよいところ

パワースポット⁉

「こんにちは~!」

元気な声でやってきたのは

小学生の子どもを迎えにきたお母さん

「外からみんながいるの見えたから寄っちゃった♪」

みんなも嬉しくなって

お母さん久しぶり~!元気にしてた?

挨拶の後は お決まりの

マシンガントーク!!

一通り話し終わったら

「じゃあ、またね~!」

「うん!また来てね~!」

とこれまたお決まりのご挨拶

ニコニコ笑顔が溢れてる

ふれあいの部屋は 

ふらっと寄りたくなっちゃうそんな場所

再会

手紙が届いた

以前取材をした者です。あの時いただいたお手紙が

でてきて…また行きたいのですが

全国紙の新聞のトップに掲載してくれた

記者さんからだった

利用者様の絵手紙を 大事にとってくれていた。

16年ぶり

「変わってないですね。むしろさらによくなっていますね!」

利用者様の笑顔を

覚えてくれている

気にかけてくれている

喜んでくれている

応援し続けてくれている

・・・

これまでもこの先も

つながっていく

つなげていく

楽しいことは何ですか

運動が大大大嫌いな利用者様

とうとう体重増加で医師から黄色信号が出た

『さすがにこのままではまずいなぁ』

バス停から歩いて一緒に登園しませんか?

「・・・どっちでも」

1.2キロの道を1時間かけて歩いた

どうでしたか?

「・・・楽しかった」

「そうですか 良かった 頑張って歩きましたものね」

次の日もその次の日も一緒に歩いた

明日から一人で歩いてみますか?

「う~ん・・・うん」

その日から雨の日も風の日も暑い日も

いつも一人で歩いて登園

今では30分以内に到着するまでに

今楽しいことはなんですか?

「運動です!」

自分仕事

「仕事がしたい」彼が小さくつぶやいた

できる仕事を試行錯誤で探していく

紙漉きの仕事にたどりついた時

行動が変わった

「仕事をする場所」の意識が強くなった

失敗してはやり直し

たくさんたくさん挑戦した

見学の方が来た

「僕が、、、作り、ました。。」

すごい!手作りなの!?欲しい~!!

目の前で自分の作品が相手に届いた

目を輝かせて聞いてくる

「今日の仕事はなんですか!頑張ります!」

オモイ伝える

下を向いて話をする

なかなか顔を見て話をすることはできなかった

話をするたび声をかける

「ここにいますよ♪」

目を合わせては下を向く

今度は目が合うたび声をかける

「顔がみれて嬉しいです!」

次は目を合わせる時間が長くなる

「すごいです!素敵な笑顔です♪」

今ではお話上手の説明上手

子どもたちの前だって

見学の方の前だって

自分のオモイを伝えられる

素敵出会い

「入っても…いいですか?」

今日は小学校の参観日

一人のお母さんが声をかけてくれた

「もちろんどうぞ~!」

みんな笑顔で大歓迎

笑顔で手をふりお別れする

1時間くらいたった時、再びお母さんが現れた!

今度はおばあさまを連れて

「一緒に見てもらいたくて連れてきました(笑)」

一緒にお話をしながら見て回り

リースを2つご購入

「とっても可愛くてお気に入りです♪」

笑顔で手をふり再びお別れ

素敵な出会いにみんな心もポッカポカ

卒業式

卒業式は校門前でこどもたちのお見送り

こどもたちの家族もたくさんいる

一人のお母さんが近づいてきた

「本当にお世話になりました」

よく遊びに来ていた小学生のお母さん

ふれあいの部屋があって本当に良かったです」

笑顔だけど涙声

「あの子の居場所になっていました」

「今日は何したの?と聞くといつも

ふれあいの部屋と答えていました」

「本当にありがとうございました」

卒業式は6分の思い出がめぐる走馬灯

卒業式はご家族にも伝わっていた証を受け取る日

卒業式は素敵な6年を締めくくる晴れの日