感動物語
「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバー開所前夜のまち
園長 「別府町内会長さん、今度この町内でグループホームを開きます。よろしくお願いいたします。」
会長 「えっ?総論賛成だが、施設をこの町内でなくてもいいんでは?」
園長 「いえいえ、施設ではありませんよ。下宿屋のようなものです。」
会長 「う~む。再来週組長会議があるから、その場で説明してくれ2ないか。私の一存ではOKを出せない」
園長 「え~と、許可を得るわけではないのですが・・・」
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園長 「困ったなぁ。先日も他の地域の法人がグループホーム作るのに説明に言ったら、公民館のど真ん中に正座させられ4時間、住民から作るなと怒声を浴びせられている。結局グループホームは建設できなくなったと聞いている。」
園長 「今日公民館で取り囲まれたらどうする?」
職員 「え~4時間、今19時だから23時?困ったぁ主人の夕食作ってないわ」
園長 「え~、困るのはそこ?4時間正座の話なんだけれど。」
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会長 「組長の皆さん、柚の木学園のグループホームができます。本日は園長がご挨拶にお見えです。」
園長 『えっ!できますってどういうこと?囲まれて正座じゃないの?』
園長 「はい、今度グループホームを開く柚の木学園の園長です。よろしくお願いいたします。」
組長A「おいおい火の始末は大丈夫か」
組長B「おいおいどんな仕組みか?あぶないヒトたちではないのか」
組長C「おいおいちょっと不安だな」
園長 「自立支援員が一人常駐しています。火の取り扱いは・・・」
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園長 「良かったなぁ、正座もなく。それより町内会長さんは色々調べられたんだろうな。柚の木学園のことも。最初から受け入れありきの『できます』ってすごくないか?」
職員 「あ~良かった。4時間の正座じゃなく30分の話し合いってすごくないですか。夕食できますね。」
園長 「おいおい、『できます』って夕食のことかよ、トホホ」
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所半年目のまち
園長 「半年経ったし、お食事招待をしましょうかね。」
職員 「いえ、そんなに急にお食事を手作りでなんてできません。」
園長 「無理か。では、BBQなんてどう?」
職員 「う~ん。私たち職員二人ではいかんともしがたいです。」
園長 「なんとかなるさ」
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園長 「会長、BBQにおいでください。」
会長 「町内の皆さん全員?太っ腹だなぁ」
園長 「あの~町内全員っていったい何人?」
会長 「500世帯はあるよ」
園長 「ひぇ~500×4は2000人!!!!!肉買えん。倒産するぅ。ふへへへへ。隣近所だけでいいでしょうか?」
会長 「もちろん2000人分。フハハハハハ」
かくしてBBQは地域住民の参加で夜遅くまで盛大に盛り上がったのでした。めでたしめでたし
園長 「この組だけにしていただいてよかった。でも思ったより🍖お金かかったなぁ~」
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所1年目のまち
園長 「1年目を祝って、今度こそ食事招待会!」
職員 「えっ~~~~無理ですって。入居者様の手作りなんて、あ~このやんちゃ坊主は。」
園長 「大丈夫。秘策がある!」
当日町内会長はじめ役員さん総勢12人全員がおいでになり、お食事会が始まりました。
しか~~~~し、話も途切れがち、箸は一向に進まず、微妙な空気間に包まれたちょっと痛い時間。⏲チッチッチッ
園長 「この唐揚げ昨晩から秘伝のタレに漬け込んだもので、とってもうまいんですよ。会長さんひとつどうぞ」
会長 「そうね」モグモグ「うま~~~い。皆も食べてみなさい」
役員 「お~」「そっ!」「わあ」「へぇ」「うんうん」「ほんと」「うまい」拍手喝采👏👏👏👏
会長 「誰が作ったとね」
入居者「私です。お母さんから習って何度も家で作っていたので」
役員 「スゴイ」拍手喝采👏👏👏👏
役員 「秘伝のタレ教えてね」
入居者「はい」
園長 「それ広まったら、ここの名物がなくなるぅ。皆さん来られへんがなぁ」
会長 「大丈夫。いつも来るよ。もちろんこの次は町内会がお食事会を開こうかね」
役員 「そうしましょう」拍手喝采👏👏👏👏
あれ以来20年間ほんとにお世話になりました。ありがとうございます。別府町内会の皆さん。
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所3年目のまち
入居して3年目に会社勤めの入居者様が支援者にポツンと話されました。
「BFクローバーに入ってよかったです。人見知りなので話せなかったけれど、今は町内の人にも、会社に入って来た新人さんにも、自然に話せるようになったんです」
喜びの笑顔がこんなところにも。
地域の中で自然と身につくコミュニケーション能力、住民のみなさんありがとうございます。
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「地へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所4年目のまち
平成10年6月
園長 「◯◯さん(利用者様)、こんど企業で実習に出ませんか」
お母さま「出しません。だって就職させようという魂胆でしょ。学園を追い出すんでしょ。行かせません」
◯◯さん 「いやです」
園長 「いえいえ、実習ですよ。ご心配なら、3ヵ月だけにしましょう。」
お母さま「3ヵ月だけですよ!ぜったい!!」
平成10年12月
園長 「企業実習に出て半年になりました。仕事できるようになりましたね」
◯◯さん 「はい、できます。」
園長 「お母さま、ほら仕事ができているでしょ」
お母さま「まあ、できてはいますが、何か騙された感じ。3ヵ月とか言ってたのに。就職させませんよ」
園長 「はい、わかっています」
平成11年12月
園長 「◯◯さん、グループホームに入りませんか」
◯◯さん 「いやです」
園長 「お母さま、今度グループホームができるんですよ。利用しませんか」
お母さま「入れません。だってグループホームに入れて就職させようという魂胆でしょ。学園を追い出すんでしょ。入れさせません」
園長 「いえいえ、就職なんて。学園を追い出しませんから。ご心配なら、3ヵ月だけにしましょう」
お母さま「3ヵ月だけですよ!ぜったい!!」
平成12年3月 グループホーム開所
お母さま「うちの子、グループホームで生活できるのかしら?とても心配です」
支援者 「◯◯さん、グループホーム入居おめでとうございます。これからは掃除洗濯を自分でしますよ」
◯◯さん 「いやです」
3ヵ月経過
支援者 「お母さま、調理当番の日には、テーブルを拭いたり、お皿を出したりしてくれるようになりました。ねっ、◯◯さん」
◯◯さん 「はい、します」
お母さま「そうでしたか、家では、上げ膳据え膳でしたから・・・」
半年経過
支援者 「お母さま、自分の部屋を、自分で掃除されます。ねっ、◯◯さん」
◯◯さん 「はい、します」
お母さま「そうでしたか、家では、全くしていませんでした。させていませんでしたから・・・」
1年経過
支援者 「お母さま、自分の洗濯物は、自分で洗濯します」
◯◯さん 「はい、します」
お母さま「そうでしたか、家では、全くしていませんでした。させていませんでしたから・・・」
4年経過
園長 「お母さま、お話しが、いい就職先があるんだけれど。ご心配なら、やめときましょうか」
お母さま「いえ、考えさせてください」
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お母さま「昨日、主人と話をしました。主人は泣いてダメだと言い張りました。弟の方は壱岐でひとりアパート住まいで自炊しています。この子はできないと。ずっと思っていました。でも、私は、これまでのこの子を見ていて『させよう』と思いました。できると思います」
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お母さま「信じられないです。うちの子が一般就職できるなんて!」
入社日ご家族が涙を流して喜び合いました。
町内会役員の皆さんも一緒に就職を祝ってくれるの門出の席を設けてくれました。
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「地へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所10年目のまち
来年10周年祝賀会をしなくてはなりません。
「フラダンス」を披露しようと考えました。でも、覚えるの難しいですよね。
そこで6ヶ月前から練習開始。
別府町内のフラダンス教室の先生が根気強く、何度も何度も、優しく指導してくださいました。
13回めに漸く、きれいな姿となりました。♪ワイマカ・オ~・ポ~リ~ア~フ~・イ・カ・エハ・ア~・ケ~・アロ~ハ♪ ♪O ʻAiwohikupua ♬
入居者様と地域の方々と一緒のフラダンス、拍手喝采を頂きました。
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「地へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所10年目のまち
聴力を失い、手話と口話でコミュニケーションを図る利用者様が入居されました。
最初は、他の入居者様との距離がどうしてもありました。
入居者様同士の検討会を開いても、「僕だけ意見が違う」と立腹されるのです。
支援者は根気よく話を聞く時間を毎日持ちました。
「色々な意見があっていいのですよ」「あなたの意見も間違っていないですよ」
他の入居者様が、簡単な手話を覚える努力をしてくれました。
「ありがとう」
「元気?」
「仕事どうですか?」
彼の尖ってた気持ちが、丸くなっていき共同生活をだんだんと受け入れられるようになってきました。
1年経った頃には、地域の方を招いた食事会で、協力して料理を作って自慢できるようになって来ました。
笑顔が出るようになってきました。
地域のみなさまがよく行かれるスーパーで働いています。
地域の方が肩を「トントン」と叩いて「おつかれさま!」と声をかけてくださるのです。
共同生活を楽しめるようになったので。
彼の最終目標は「一人暮らし」です。
実行に移そうとしていた矢先に、お祖母様から「耳が不自由な孫を追い出すのですか?」と猛烈な抗議が来ました。
それでも、彼は意思を曲げずに、自立の道を選びました。
アパートの一人暮らしを始めたのです。
電磁調理器を買って「料理を作るんだ」と言って巣立って行きました。
グループホームのBestFriendのおかげと地域の皆様の温かい見守りのおかげで、念願の一人暮らしができました。
自立できたのは、何と言っても「自分は一人暮らしをする!」という強く並々ならぬ意志があったからだと自立支援者一同思っています。そして幸せになっていくことを確信しています。
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所10年目のまち
BM※ 「別府町内会長BFクローバの避難訓練を地域の方と一緒に訓練をしたいのですが?」
会長 「ぜひ一緒に訓練しましょう!」
別府町内役員、近隣の方々、入居者様、自立支援員と総勢20名が集まってくださり実施できました。
消防署員の方も「入居者の名前まで知っているなんて、皆さん仲がいいんですね!こんなに地域と一緒になって避難訓練しているのは初めてですよ」と称賛していただきました。
消防署員が地域と協力して行なう避難訓練の重要性を話してくださいました。
注)BMとは「Best Mother」の略。姫野管理者をこう呼ぶ「姫野BM」と。
注)日本は災害大国。災害弱者を救うために日本中が活動しています。地域と一体となった活動が必要と各省庁から通達も出ており、事前の訓練はとても重要なことです。当会グループホームでも地域とのかかわりがなくては入居者様を救うことは難しい場合もあります。
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所14年目のまち
町内会長 「防災訓練には、隣組も参加し、避難所まで誘導するなど、連携や厚い信頼関係が築かれています」
町内会役員「町内清掃、夏祭り、運動会、餅つきなど、地域の行事に参加してくれます」
町内会役員「地域に溶け込もうと頑張っているので、応援しています」
町内会役員「BFクローバーがきっかけで、地域に支え合う気持ちが育まれています」
BM「都市化で地域交流が薄れた昨今、向こう三軒両隣が息づくわが町別府です」
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所19年目のまち
町内会長 「BFクローバーが引っ越されるなんて、本当に寂しくなります。この20年のお付き合いが私たちに温かいこころを育んでくれたことは間違いありません。ありがとうございました。」
町内会役員「BFさんがいなくなると寂しくなります。」
BM「向こう三軒両隣が息づくわが町別府。いつまでも一緒です。ありがとうございます。これからも。」
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ開所20年+1年目のまち
家庭的雰囲気を大事にするグループホームでは、誕生日会を行っています。
絵を描くことが得意な自立支援者が、誕生日を迎えた入居者様の「得意なポーズ」の似顔絵を描いて壁に貼りました。
それを見た入居者様はびっくり、そして飛び上がって喜びました。
それ以上に喜ばれたのがご家族でした。
「節目でもあり、似顔絵をハンサムに描いてくださり、素晴らしい1年になります。ありがとうございます。」
2人から始まった自立支援者、今では20人にも上ります。
柚の木グループホームは、入居者様とご家族を笑顔にできる素晴らしい職員の集まりです。
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ-20年+1年目のまち
20年馴染みの別府町内会から新しい桜丘へ新築移転したBFクローバー。
入居者様も自立支援者も緊張気味。
この不安は・・・・・すぐに吹っ飛んだ。初めてのクリスマス会で桜丘中央町内会長が「ようこそ!この街へきてくださって嬉しいです!!」
と役員共々温かく迎えてくださいました。
そのひとことがとっても嬉しくて心が温かくなりました。これから末永くよろしくお願いします。
桜丘の皆さん。
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「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ-20年+2年目のまち
山口裕之さんのオカリナコンサートをBFクローバーのガレージで開催しました。
コロナウイルスの緊急事態が解除され、
今まで、キュ-と心を閉じていたものが解き放たれ、
癒やしのひとときとなりました。
新しい町に移転して、桜丘の住民の皆様と少しずつ顔見知りにならせて頂いています。
「こんな素敵な演奏もったいないよね!」と、言いながら
お誘いの電話をしてくださった近所の方。
「好きな歌ばかりでした。こころ癒やされました!」
「山口さんに失礼のないように!」と、
お洒落しておいで頂いた近所の方。
「『青い山脈』知ってますか?」
とハーモニカ演奏飛び入りしてくださった近所の方。
少し肌寒い午後でしたが、
楽しいひとときでした。
桜丘の地域の皆さんに助けていただきました。
あったかい桜丘のみなさんありがとうございます。
感動物語
「地域へ踏み出す一歩から」
BFクローバ-20年+3年目のまち
コロナウイルスが静まったかなと言う時期(12月25日)にコロナ対策をおこない、
BFクローバーで新しい町内会長様他役員の方をお招きして、クリスマス会を催すことができました。
入居者様は、「ゆずのきのおうち」「赤鼻のトナカイ」の歌を精一杯披露しました。
プレゼント交換も行い、
短い時間でしたが、気持ちの通じ合う温かい会となりました。
桜丘中央町内会の役員の皆様ありがとうございました。