優生思想に基づきつくられた優生保護法問題の全面解決をめざし、
障害者差別をなくすことをめざします。
2026年1月21日総理面談で要請書を手交する
弁護団代表・原告団代表・高市総理大臣
2026(令和8)年1月16日
「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者等に対する補償金等の支給等に関する法律」
施行から1年にあたっての共同声明
優生保護法被害全国原告団
優生保護法被害全国弁護団
優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)
2025年1月17日に「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者等に対する補償金等の支給等に関する法律」(以下、補償法)が施行されてから、1年が経ちます。
補償法は、2024年7月3日、最高裁大法廷で、優生保護法が違憲であり、国会議員の立法行為が違法と判断したことを受けて制定されました。補償法では、前文において、国の責任と謝罪が明確にされ、不妊手術被害者及び遺族と人工妊娠中絶被害者に、補償金等が支払われることになっています。
優生保護法被害者の尊厳と名誉を回復するためには、補償法に基づき謝罪と補償を届けることが不可欠です。しかし、補償法に基づく認定件数は、1,560件(2025年11月末現在)にとどまります。国の統計によっても強制不妊手術被害者が約2万5,000人、人工妊娠中絶被害者が約5万9,000人とされていることからすると、被害者の2パーセントしか認定されていません。
被害者が高齢であることを考えると、謝罪と補償を届けるための時間的猶予はありません。当時国は、あらゆる方法を使い広く社会に優生政策を周知・広報し、積極的に手術を実施してきました。今こそ国は、優生保護法を制定・施行した責任に基づき、優生政策を推進した時以上の積極性をもって、全ての被害者に謝罪と補償が届くまで、あらゆる方法で対応すべきです。地方自治体と協力し、徹底的な調査や障害者手帳・自立支援医療受給者証の保有者に対して周知文書を送付し、また、明らかとなった被害者に個別にアプローチすべきです。その際には、障害特性などに応じた丁寧な対応が必要です。さらに、二度と過ちを起こさないと誓ったことを忘れずに、国及び地方自治体において、調査・検証の実施や人権教育を含む再発防止策が求められます。
私たちは、国と私たちとの間で2024年9月30日に締結された基本合意書に基づき、継続的・定期的に協議を継続していきます。そのことによって、被害者の名誉や尊厳の回復、優生思想に基づく偏見差別をなくすこと、疾病や障害にかかわらず誰もが人権を尊重され、子を生み育てることについて自ら意思決定できる社会を実現します。
また、優生保護法問題は、国だけの責任ではありません。地方自治体、司法、医療、福祉、教育、マスメディア関係者などは、国が推進する優生政策に目をつむり、あるいは積極的に協力してきました。私たち市民社会も偏見や差別を受け入れてきたことを、自覚しなればなりません。
私たちは、市民のみなさんに、今も残る優生保護法問題の全面解決に向けて、いっしょに歩み続けていくことを訴えます。