優生思想に基づきつくられた優生保護法問題の全面解決をめざし、
障害者差別をなくすことをめざします。
優生保護法最高裁大法廷判決から1年、
歴史的判決から始まった解決への道をさらに前に
優生保護法被害全国原告団
優生保護法被害全国弁護団
優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)
2024年7月3日、優生保護法が最高裁判所大法廷で、憲法違反と判断され、国の過ちと責任を断罪してから1年が経ちました。最高裁大法廷での感動の涙と「人権の砦は生きていた」の実感は、今も鮮明によみがえります。同時に、すでに亡くなられた原告や被害者の痛みやつらさに思いを馳せるとき、「国は、どうしてもっと早く…」という悔しさと怒りは今も拭えません。
判決を受けて、政府はそれまでの主張を一転させ、岸田文雄元総理大臣による直接謝罪と優生保護法問題の全面解決への約束がなされ、こども家庭庁担当の加藤鮎子元大臣、小泉龍司元法務大臣の謝罪面談が相次ぎました。また今年1月17日の補償法施行の日には、石破茂総理大臣からも直接謝罪と岸田元総理の約束を継承する旨の発言がありました。そして3月27日の第1回定期協議では、これまで謝罪のなかった厚生労働省と文部科学省の政務三役から正式な謝罪がなされました。
他方、原告らは、「どんなに謝罪されても、体の傷もこれまでの人生も元には戻らない」と今も悔しさを募らせています。そのうえで、「声の挙げられない被害者がいることを忘れないで」「すべての被害者に謝罪と補償を届けて」「二度と同じことが起きないように」「命を分けない社会を」「差別をしない社会を」と未来の社会づくりへの強い望みを述べています。
国は、判決を機にようやく、全面解決に向けて動き始めました。2024年9月30日には、政府と原告・弁護団・優生連との間で、「被害の回復、優生思想及び障害者に対する偏見差別の根絶等、優生保護法問題の全面的な解決をめざす」とする基本合意が結ばれました。同10月には衆参両院で「謝罪決議」と「補償法」が全会一致で採択され、補償法は、今年1月17日から施行に移されています。
こうした中、最優先すべき課題は、原告をはじめ、声を挙げられずにいる被害者に国の謝罪と補償を届け、被害を受けた人たちの尊厳と名誉を回復することです。被害者の大半は後期高齢にあり、これらの課題解決は時間との闘いです。
最高裁の判決は、国だけでなく、各自治体、司法、医療、福祉、教育、マスメディア関係者などに対しても、半世紀もの間、優生政策に目をつむり、被害を増大させ、優生思想、障害者への偏見差別を広げた責任を問うものでした。合わせて、広く市民社会にも偏見や差別を無批判に受け入れてきたことについての責任と反省を迫るものです。
私たちは、最高裁判決から1年目を迎え、あの正義の判決を改めて心に刻み直します。
私たちは、すべての被害者と家族のみなさんに、国が優生保護法問題のすべての責任を認めて謝罪し、みなさんの尊厳と名誉の回復のために補償法を制定したことを最大限に生かすことを呼びかけます。
私たちは、市民のみなさんに、今も残る優生保護法問題の全面解決に向けて、いっしょに歩み続けていただくことを訴えます。
2025年7月3日
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電話番号0120-73-0008 FAX 0120-073-133(通話無料、予約不要)
日時 2025年7月3日(木)10時~16時
優生保護法に基づく不妊手術・人工妊娠中絶についてのご相談を弁護士が無料でお受けします!
・不妊手術・人工妊娠中絶を受けた被害者の方
・ご家族、知人、福祉関係者、医療関係者の方
補償金の手続きがよく分からない/手術を受けた証拠がないけれど…/家族・知人が被害者かもしれない/サポート弁護士って何だろう?など、弁護士に直接、電話・FAXで相談できます!
ご注意事項:
・こちらの電話とFAX番号は特設番号です。7月3日以外はご利用いただけませんのでご注意ください。
・フリーダイヤルでお近くの実施弁護士会につながります(弁護士会によっては、電話相談を実施していないことや、実施時間が異なる場合がありますが、その場合、7月3日は、他の地域の弁護士会につながるように設定されています)。
・回線混雑等の事情によりつながりにくい場合もございますのであらかじめご了承ください。
・NTTコミュニケーションズ以外の050IP電話からはご利用いただけません。
【個人情報の取扱について】御提供いただいた個人情報は、日本弁護士連合会の個人情報保護方針に従い厳重に管理します。御提供いただく情報の中には、要配慮個人情報を含みますので、あらかじめ同意の上ご相談ください。なお、個人情報は、統計的に処理・分析し、その結果を個人が特定されないような状態で公表することがあります。
主催:日本弁護士連合会・各弁護士会
優生保護法の補償金の申請にあたっては無料で弁護士のサポートが受けられます!
サポート弁護士制度、知っていますか?ご希望があれば請求手続きを弁護士が無料でサポートします。ご利用を希望される方は、お住まいの都道府県の窓口にお問い合わせください。
こども家庭庁の相談窓口は以下のとおりです。
電話03-3595-2575(土日祝・年末年始除く10時~17時)FAX03-3595-2753
メールアドレス kodomokatei.hoshokin@cfa.go.jp こども家庭庁旧優生保護法補償金等相談窓口
補償金の支給
支給額:本 人 1500万円
配偶者 500万円 ※事実婚を含む
対 象:旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた本人でご存命の方及びその配偶者(死亡している場合はその遺族である配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、ひ孫又は甥姪)
優生手術等一時金の支給
対 象:旧優生保護法に基づく優生手術等
支給額: 320万円
※上記補償金を受給した場合も支給される
対象:旧優生保護法に基づく人工妊娠中絶
支給額: 200万円
※一時金を受給した場合には支給されない
伺ったお話の秘密は守ります
おひとりで悩まず、サポート弁護士をぜひご利用ください。
都道府県の窓口に「サポート弁護士を利用したい」とお申し出ください。
サポート弁護士の費用は全て無料です
優生手術や人工妊娠中絶の事情を弁護士が伺います
請求に必要な書類を弁護士が調査します
「優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会」(略称:優生連)へのご支援・ご協力、誠にありがとうございます。
2024年7月3日、最高裁は、優生保護法は憲法に違反すると指摘し、国に原告らへの損害賠償を命じました。
この歴史的な勝訴判決により、首相による被害者らへの謝罪面談や、すべての原告との裁判上の和解が実現しました。さらに、9月30日には全面解決に向けた「基本合意書」を政府と原告団・弁護団・優生連で結び、補償法が成立するなど、情勢が大きく動き出しました。これも皆様と一緒に築き上げてきた運動の成果です。
私たちは、補償法※に基づき一人でも多くの被害者に「国の謝罪と補償」を届けること、そして二度と同じ過ちを繰り返さないための検証や調査、恒久的施策など基本合意の実現をめざし、引き続き活動してまいります。
つきましては、優生保護法の全面解決に向けた活動のため、優生連に対し、カンパをいただきたく、改めてお願いいたします。
※「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者等に対する補償金等の支給等に関する法律」
【カンパの使いみち】
〇国との協議・打ち合わせ等に出席する原告や被害者、介助者等の旅費
〇世論に働きかけるために実施する集会や記者会見等の際の諸経費
〇チラシ作成費用
〇情報保障(手話通訳、文字通訳、点字資料)やオンライン設定の費用等
人の善意・やる気だけでは活動を継続することはできません。優生連の収入源としては皆様方からのカンパのみであることから、大変厳しい状況で活動を継続しております。いただいたカンパは、これからの運動で大切に使わせていただきます。ご理解ご協力の程、よろしくお願い致します。
【お振込み先】
■ゆうちょ銀行からのお振り込み
ゆうちょ銀行 記号 14260 番号 06676711
名義 松本多仁子(マツモトタニコ)
■ゆうちょ銀行以外の金融機関からのお振り込み
ゆうちょ銀行 金融機関コード 9900 店名 四ニ八(ヨンニハチ)
店番 428 預金種目 普通預金
口座番号 0667671 名義 松本多仁子(マツモトタニコ)
【連絡先】優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会 yuuseirenjimu@gmail.com
☆カンパ依頼のチラシ(ルビなし版、ルビあり版、テキスト版、分かりやすい版)はこちらからダウンロードできます。
https://drive.google.com/drive/folders/1_CFZWdXrveIGpNcOk30tSXSz1CV9aZRK?usp=sharing
2024年9月20日
優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会
事務局長 松本多仁子
立憲民主党代表選挙、自由民主党総裁選挙の立候補者への公開質問状の回答について
私たちは、このたび、立憲民主党(以下、立憲)代表選挙に立候補された4人の候補者と自由民主党(以下、自民)総裁選挙に立候補された9人の候補者、それぞれにメール、郵送等で、優生保護法問題に関しての各候補者の見解や優生保護法問題の解決に向けた質問をさせていただきました。(公開質問状 Word PDF)。
結果として、回答を下さったのは、立憲民主党の枝野幸男候補と泉健太候補のお二人と自由民主党の高市早苗候補でした。回答してくださった三人の方には、ご多忙の中、真摯にご回答いただきましたこと感謝申し上げます。
7月 3日、最高裁判所で国に対し厳しく重い判決が下された直後から、国は今までの主張を翻し、様々な動きが始まっています。そのような動き中で、国政を担う覚悟の方々が、優生保護法問題の全面解決にむけ、どのような見解、意見、被害者へのメッセージを持っておられるのか、それぞれの回答を期待しておりました。
自民党の茂木候補と林候補からは「党としてこういう質問状には回答しない方針」といわれ、小泉候補からも同様の返事と自民党総裁選挙管理委員会(逢沢一郎委員長)からの通知として「メディア・各団体からのアンケートやインターネット調査などについては、総裁選挙の投票行動に影響を与える可能性が極めて大きいことから公正・公平な運営を図るため、その対応について自粛する旨決定した」とした通知の添付が届きました。立候補者に対して、党としてこのような通知が出されることに正直驚きました。他の自民の候補の5人、立憲の候補の2人の方には、重ねて回答のお願いをしましたが、残念ながら回答はありませんでした。
以下、最高裁に署名を提出しました。
多くの皆さまのご協力、誠にありがとうございました。
2023年11月1日 3万0,134筆(内オンライン:3,012 筆)
2024年2月7日 12万3,279筆(内オンライン:2,165 筆)
2024年3月21日 14万6,556筆(内オンライン:1,265 筆)
2024年4月26日 5万3,120筆(内オンライン: 252筆)
総署名数 33万3,602筆(内オンライン:6,694 筆)
最高裁が合理的配慮をしたという報道がありましたが、優生連が中心的に求めてきた情報保障(手話通訳等)についての大きな前進はなく、2024年5月29日の大法廷での情報保障は、手続も費用も優生連が負担しました。
引き続き最高裁に求めていきますが、カンパのご協力どうぞよろしくお願いします。
優生では活動資金のためのカンパを募集しています。
yuuseirenjimu@gmail.comまでご一報のうえ、以下振込先へご協力いただけると幸いです。
■ゆうちょ銀行からのお振り込み
ゆうちょ銀行 記号 14260 番号 06676711 名義 松本多仁子 (マツモトタニコ)
■ゆうちょ銀行以外の金融機関からのお振り込み
ゆうちょ銀行 金融機関コード 9900 店名 四二八(ヨンニハチ) 店番 428 預金種目 普通預金
口座番号 0667671 名義 松本多仁子 (マツモトタニコ)
1948年から1996年までの長い間、優生思想に基づいてつくられた優生保護法に対して、
その被害者らが国に対し賠償を求め裁判を起こしました。
国は、この法律の下で障害等を理由に、同意や説明もなく強制的に不妊手術や中絶手術をした多くの被害者に対し、
充分な謝罪や補償もせず、検証や総括もせず、いまだに深刻な障害者差別を生み出しています。
2021年12月より、「優生保護法裁判の勝利をめざす全国集会実行委員会」として、
共に活動を展開してきた各地の裁判を支援する会、市民団体、全国の障害者団体は、
優生保護法裁判の勝利と優生保護法問題の全面解決をめざし、
2022年5月10日に「優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会」を立ち上げました。
優生思想に基づきつくられた優生保護法問題の全面解決をめざし、障害者差別をなくすことをめざします。
全国の関係者が手をつなぎ協力し合い、裁判の勝利をめざします。
優生保護法問題の全面解決に向けて、優生保護法被害者・家族や弁護団と一緒に国と交渉を行ないます。
優生保護法問題や各地裁判についての意見の交換、情報や活動の交流を行ないます。
市民社会に、広く優生保護法問題を知ってもらう活動をします。