2022.9 強風による傾きの矯正
本当のところはわからないのではないかと私は思います。
実際には同じ個体・環境での比較はできないからです。もし同じ土地で、同じ栽培方法で数年かけて、検体もある程度の数を使って実験をしたら、その土地・栽培方法での傾向は判るかもしれません。
でも、それが他の土地で、違う栽培方法の場合は、同じ結果が出るとは限らないと思います。
Natural Cotton Garden soil softness 20230504 自然農畑の土 柔らか加減 通路→畝・畝
私はどちらかというと非力なほうです
摘芯しないで高く育ったとしても、実は同じ数だけつけたかもしれません。
せっかくたくさんついた蕾が落ちる現象を生理落果だとすれば、植物自身が自分で賄える量の調整をしているのであり、高く育とうが横に育とうが、実の数はそれほど変わらない気もします。
でも、横に枝を伸ばすのより、高く伸びて更に枝をつけるのだとしたら、既にある枝先に実をつけるだけの方が、植物にとっては楽なのかもしれません…。
【綿栽培2023】綿畑の土の状態と早期播種の様子 Shorts ver.×2【Cotton farming】Soil condition & sowing in Cotton garden. 0405
摘芯すると、栄養成長(木や葉を大きくする活動)から生殖成長(タネを残すための活動)へ移行する、という方もいますが、何か根拠があるのでしょうか?
実際は、摘芯しなくても、時期がくれば蕾をつけます。少なくともウチの綿はそうです。蕾をつけて実が大きくなった後も、木は大きくなり、脇芽も増えていきます。
秋が深まり、夏に開花した実の収穫がひと段落ついたかなという頃にも、まだ新芽が出て、蕾がついて、開花しています。栄養成長を止めたようには思えません。
綿は日本では一年草扱いですが、元は木ですから、一年草のような生殖成長への切り替えがあるのかどうか、そのあたりも疑問です。
何らかの条件が満たされたときに蕾をつけ始めるけれど、木や葉の成長も引き続き行われています。「栄養成長」は「生殖成長」が始まっても続行しているのではないかと思います。
つぼみをつけ始めるきっかけは、温度かもしれないし、日照時間かもしれないし、それらの複合条件かもしれません。その条件の中に、摘心という要素も含まれているかもしれません。
植物とは常に変化し続ける不確かなモノ。ヒトの話や本の情報を鵜呑みにせず、とにかく自分の目で観察することが大事だと、常に思います。
摘芯するのは主に背を低く保つ為。あまり大きくなりそうにない時は摘芯しません。
剪定も、側枝が増えすぎて、最初の側枝の葉に日が当たりにくくなったり、隣の木と重なってきたりしたら、後から出てきたほうの側枝(実の付き方が最初に出てくる枝と違う)を剪定する程度。自己流です。
秋が深まってからは、この先つく蕾が、霜が降りる前に完熟するか?という思いもあり、新芽も蕾も摘んでしまいます。
左/摘芯された赤茶 右/摘芯していない赤茶
2021/7/29撮影
摘芯についての私の考えは以前の記事と変わらず、必ずしも一概に、摘芯した方が収穫量が増すとは言えないと思っています。
将来的に、それなりの標本数と安定した環境で実験・観察できる日がきたらいいなーと考えていたのですが、今年、たまたまちょろっと比較できる機会ができました。
残念ながら1本ずつなので、有意な観察結果とはいえない、全くアテにならないともいえるのですが…とりあえず、観察記録を残しておきます。
7/10 脇芽が育ち始め、蕾も発見
そもそも実際には、私が摘芯したものではなく、虫喰いか何かの原因で頂芽が無くなり、側枝が伸びた結果です。
頂芽が欠かれた時期は6月中旬~下旬のようで、7月初めには、目立って横に広がってきていました。
高さは30cm弱だったのではないかと。
摘芯される前からある色の濃い葉がとても立派で大きいので、この個体は元々力のある強い個体だったのだと思います。
7/15 伸びた脇芽の先に更に蕾をつける
並んだ2本の右側も強い個体だったようで、ちょうどこの2本が隣り合っていて比較しやすいかと思ったわけです(間にもう1本あるのですが、こちらはまだ小さめ)。
こんなふうに定点観察に使うつもりで撮影していなかったので、あちこちの方向から撮影していて判りにくくてスイマセン。
中央、幹から出ている楕円・卵型の葉の向きを基準に比較すると少し判りやすいかも。
7/22 2~4日前に開花していた模様
双葉の後、カエデ葉の前に現れる葉と同じ、この形の葉が、摘芯された後に現れたという現象にも何か理由がありそうです。
開花もウチの畑にしては、早かった。
たいてい和綿が先に咲くのですが、今年はこの木が一番だったのではないかな。
ちなみに播種は4/22もしくは4/28。
今年は暖かい春で、3月末にも播種に挑戦したくらいでしたから、この赤茶の播種は特に早くもないかと思います。
7/29撮影 摘芯から約ひと月と思われる
幹から伸びる枝と枝の間が狭め
枝に着く実(花)と実の間が広め(綿は各実の付け根に1枚の葉がつく。上から見ると、葉が重ならないように広がっている)
横に大きくなるので、株間は広く必要
開花も結実も早い
枝には3つ以上の実がつく
7/29撮影 摘芯無し
幹から伸びる枝と枝の間は上に行くほど広くなる
枝に着く実と実の間は広くない
枝の長さは下の方が長く、上に行くほど短い(円錐状に育ち、上から見ると、葉が重ならないように幹を中心として0時→5時→10時→3時のようにずれながら螺旋状に昇る)
下の枝の方が実が多い
これより高くなるようだと支柱が必要になるかも(この日撮影後摘芯した)
以上は、今現在のそれぞれの様子をテキトーに記したものです。今後はもっと枝は乱れてくるでしょうし、実の数も変動するかと思います。実の数は増えても小さいモノばかりになるかもしれません。
まあ、昔の綿栽培に関する農業書(『綿圃要務』)などにも、摘芯はすると書いてあるようなので、傾向としては確かに増えて見えたのでしょうね(データが無いので何とも…)。
ちなみに以下こちらのリンク先にも摘芯について書かれた興味深い文献の引用がありました。
結局、その木の力の差(個体差)・摘芯のタイミング・栽培地の環境・土の力の差・栽培方法によっても違ってくるので、一概に「摘芯は実の数を増やす」とは断言できないなぁという考えは変わらずです。
今回の記事も一例であり、ケースバイケースということで。
私の栽培方法だとさほど大きくならないし、実を沢山収穫することが第一目的でもないし…摘芯はねぇ…正直メンドクサイのであまり積極的にやりたくないし、考えたくない(汗)
今回の様に勝手に虫などが摘芯しくれて、弱らずによく育ってくれるなら嬉しいけど。
いつもながら私には「のように見える」とか「気がする」としか言えないことが多いので、栽培されている方はどうぞご自身でお確かめください!
年始に2021年の栽培のまとめ動画をYouTubeに投稿しました。摘芯比較した木についても、収穫後や根の様子までまとめています。
ちなみに比較した木の実の数を単純に並べると、未開絮・未熟を除いて
早期摘芯……15
後期摘芯……17
大差なし、でした。詳しくは動画をどうぞ。
動画はふた月ほど前に投稿したのですが、記事を書いていませんでしたので改めて。
ちょうど今の時期頃にまた剪定を悩む方もいらっしゃるのではないかと。
なぜかというと、収穫期も中盤を過ぎたというのに、綿の木はまだまだ新芽を伸ばし、花を咲かせ続けるから。
でも今の時期に開花しても、これから気温は下がる一方で、成長は鈍化、霜が降りれば木は枯れてしまいます。
収穫できるかもわからない新梢等には見切りをつけて、今、既にある実に注力してほしいと思うわけで。
ただ動画でもお話したように、むやみに葉や枝を落とすのではなく、綿の木の構造を観察し、今ある実、収穫したい充実しかけの実に影響が少ないように剪定することを考えました。
すごく大雑把に表現すると、綿の木は、基本的に【幹→葉→枝】と成長し、下図のような姿になる。枝からも同様に【枝→葉→花】…という感じ。それをまたまた大雑把にまとめて、以下のようなセットと想定しました。
葉1枚、枝1本
葉1枚、実1つ
もちろん、きっかりこのセットの中でしか水分養分のやり取りをしていないわけではなく、周辺で補い合っていると思いますが、実の充実のために、その近い位置の葉が重要なのは間違いないと思います。
鉢栽培などミニサイズの場合、この草姿にはなりにくく、【幹→葉→花】が多い。
逆に大きくなりすぎると草姿が乱れすぎて判りにくいので、初期からよく観察する
つまり、完熟して欲しい実の根元の葉、実の付く枝の根元の葉、同じ枝の葉などはできる限り残した方がよいだろうと考えて整枝をしています。
具体的に私が落としている枝や葉の例としては、以下のようなものです。
隣の綿の木(又は別の作物等)を日陰にしてしまう(実の付いていない)枝や葉
幹の上方についていて、下方の実・葉を陰にしてしまう(実の付いていない)枝や葉
あとは、上の簡略図右側の②赤い枝。①が先に出てある程度育ったころ、登場する側枝。追い側枝みたいな?
これも日照や時期を考慮してカットしたり残したりしています。
似たような感じで、充実中の実の根元から更に葉と蕾が出てくることもあり、これも同様に処理。でも大体こちらは落としてしまいます。間引きですね…。収穫したい実にとって重要な葉であれば、ハマキムシに巻かれた葉も落とさずに開いて残す。
現在の綿の木の剪定・整枝はこんな感じでやっています。
剪定や摘芯について以前書いた記事もありますが、方法自体はあまり変わってないかな。
とはいえ、これも摘芯と同じで、実際どうなのか判りません。
だって、剪定・整枝したかしないかで、完熟までいける実の増減に影響があるのか、同じ木で検証はできませんから。摘芯も同じです。