当院の特徴

まず安全、そして安心な医療を最善を期待して最悪に備える(Hope for the best, Prepare for the worst)

 人間の診療は教科書通りにはいきません。誰一人として同じ人はいないからです。お薬の効き方も副作用の出方も一人一人異なります。ですから当院では最初から極端な治療を行うことは原則としてありません。しかし専門医に任せた方がよいと判断した時には、躊躇なく適切な専門医に紹介するように致しております。

 まず安全、そして安心な医療を提供したい・・・

 その上で、少しずつあなたのことを理解し、少しずつ、よりあなたになじむ医療に近づいていくことを目指しております。

当院の診療姿勢~お互いの信頼関係の中での医療

☆ 当院では医師患者関係の中でお互いの信頼関係構築が重要と考えております。


☆ 可能な限り院内処方を行いワンストップサービス(ここに来るだけで済む医療)を目指しており、必要な時には外部機関に速やかにアクセスできるように努めております。


☆ 医療だけでなく、信頼できる介護・福祉機関との連携、保健機関との連携を強化し、当院の患者さんになるべく質の高い健康と福祉を提供することを目指しております。


☆ 他の医療機関にご紹介の場合、極力、紹介先での待ち時間などを減らすために予約を取るようにし、紹介先でも極力、ご不自由が生じないように努めます。


☆ 必要な場合を除き、最初から大量の薬を処方することは控え、処方薬がお身体に合うように微調整していきます。また危険性が少ないと判断した場合、合剤の積極的採用でお財布にやさしい医療を目指します。


☆ 院長は一般的なお薬と漢方薬とのハイブリッド治療(よいとこ取り)を行っています。もし漢方薬がよいという場合や、逆に漢方薬が苦手な場合はお申し出ください。


粉薬が苦手な場合、錠剤が苦手な場合など、苦手な剤型(くすりの形)がある場合は、お気軽にお申し出ください。ただし病気によっては苦手な剤型の薬しかない場合がありますので、その際はご容赦ください。


☆ 簡単に「気のせい」「自律神経失調症」と診断しないようにしています。

地域に根ざして75

 当院は初代院長・竹中 正次郎が1946年(昭和21年)に開院し、1948年(昭和23年)に通天閣を臨む国道25号線沿いの現在地に移転。1977年(昭和52年)には病棟を備えた新館が完成。1978年(昭和53年)には2代目院長・竹中 秀裕(現・名誉院長)が就任。その後、外来・在宅診療に特化し、現在の建物を整備しました。更に2020年(令和2年)に現院長・竹中 裕昭が継承し、現在に至っております。

 現院長は医学生時代から地域医療・プライマリ・ケアを志し、卒業後すぐに、当時めずらしかった総合診療研修・全科ローテート研修を受け、内科を中心に外科、整形外科、麻酔科、救急科、皮膚科、緩和ケア病棟、小児科外来、産婦人科外来、眼科外来、耳鼻咽喉科外来で研修医時代を過ごしました。診療科こそ内科のみを標榜しておりますが、他科疾患の初期診療も行っております。また漢方医学、多職種連携も学び、ケアマネジャー、家族心理士の資格も有しております。

あなただけのカルテがここにあるように

 当院では、患者さんを全人的に診させていただくように努めています。全人的に診るとは、人間を「からだ」と「こころ」と「たましい」を持った存在として、身体的・心理的・社会的に診るということです。

 70年の歴史を誇る当院でのあなたのカルテを開いた時に、あなたの病状だけでなくあなたが歩んでこられた足跡(そくせき)もわかる・・・そんな診療を目指しております。

「三方よし」の精神で

 「三方よし」とは「買い手よし、売り手よし、世間よし」と言われ、近江商人の活動の理念を表すものです。江戸時代中期の近江商人である中村治兵衛が孫に残した書き置きが原典とされています。

 当院では患者さんのことを考えるのはもちろん、当院で行う診療行為が社会一般の基準からずれていないものかも考慮し、研鑽を積みながら診療に当たるように致しております。

スタッフも人間です

 患者さんが「からだ」と「こころ」と「たましい」を持った存在であれば、当院で働くスタッフも「からだ」と「こころ」と「たましい」を持った存在です。

 ここは人間が人間を診る診療所です。

 残念ながら、無理な要求をなさる患者さんやご家族がいらっしゃいますが、法外な要求やハラスメントなどには毅然と対応致します。

以下はちょっと専門的ですので、ご興味のある方に

 現代医療は専門ごとに細分化され、診療科が臓器別に分かれているのが一般的です。しかし病気は腹痛のようにどの臓器の病気かわからないまま生じることが少なくありません。


 そこで特定の臓器や疾患に偏らず、病気にかかった時に最初に受診し、簡単なことはそこで治し、必要があれば、どこの病院の何科にかかったらよいのかを特定し、適切に紹介する医療分野が求められてきました。これがプライマリ・ケア家庭医療と呼ばれる分野です。

 当院はこのプライマリ・ケア家庭医療を実践する診療所であり、次のような特徴があります。



1) 身近な町の診療所(近接性 / Accessibility)

 当院はみなさまの近くにあって、気軽に通える町の診療所でありたいと思っております。またみなさまの利便性を考え、院内処方を続ける努力をしております。

 処方薬は、みなさまの経済的な御負担が減るようにジェネリック医薬品(後発医薬品)を積極的に採り入れていますが、中でも先発医薬品メーカーの原薬、製法、技術、製造ライン(工場)を用いて製造し、後発医薬品メーカーが販売するオーソライズド・ジェネリック(AG)を重視しています。


2) 他機関との連携(協調性 / Coordination)

 当院ではすべてを自院だけで行おうとせず、他の医療機関と連携し、チームで命を守ることを重視します。他院で診療を受ける方が患者さんのためと判断したら、その人に必要と思われる医療機関を御紹介致します。患者さんの囲い込みは致しませんので御安心ください。

 また特定のグループに属さないことで、日本全国どこの医療機関にでも公平にみなさまを御紹介できるように努めております。


3) かかりつけの診療(継続性 / Continuity)

 人にはそれぞれ自分に合った治療法があります。当院では長くかかっていただくことで、その人に合う薬、合わない薬などの情報を蓄積し、保険診療の範囲内、医療常識の範囲内でその人に、よりフィットした診療を行うように心掛けています。

 また継続性の充実のために、当院では2018年2月1日(木)より電子カルテシステムを導入致しております。随時、メインテナンス先と連携を取り、システム改良にも努めております。


4) 臓器に偏らない医療(包括性 / Comprehensiveness)

 当院は一般内科を専門と致しますが、花粉症や湿疹、ウオノメなど簡単な他科疾患も診療致します。西洋医学で解決困難な場合には簡単な漢方治療も行っております。

 ただしメインは内科のため、内科以外は標榜致しておりません。また上記のようにプライマリ・ケア家庭医療を行う医療機関ですので、臓器別の標榜も致しておりません。


5) プロフェッショナリズム(責任性 / Accountability)

 患者さんの健康問題解決にできるだけ早く、最もよい方法を見つけるように努めております。残念ながら専門医をもってしても治らない病気を持つ患者さんには寄り添う努力をします。

 また最新の医療知識を得たり、よりよい診療の実践を目指して自己研鑽に励んでおります。