実験地の概要

担当者・協力者あいち朝日遺跡ミュージアム

        原田 幹(同館職員)

所在地愛知県清須市朝日貝塚1番地 

水田情報体験水田は、あいち朝日遺跡ミュージアムの屋外展示の一つで、来館者が弥生時代の生活・文化を体感・体験する場として整備されました。水田の面積は約158㎡で、12枚の小区画水田があります。畑土にベントナイト(土壌改良材)を混ぜたものを耕作土とし、水道水を給水しています。ミュージアムの指定管理者である朝日遺跡ミュージアム共同事業体が管理し、ミュージアムのボランティアの助力を得て運営しています。 

実験概要あいちのかおり、緑米、赤米(種子島)の3種類のイネを栽培しています。無耕起、復元木製農具、鉄製農具など、耕起する条件を変えて、生育、収穫量の違いなどを比較しています。収穫時には、磨製石庖丁、大型石庖丁、粗製剥片石器等復元石器による収穫実験も実施しており、今後木庖丁や鉄製穂摘み具なども導入していきたいと考えています。また、定期的に土層、土壌の観察を行い、水田としての土壌がどのように形成されていくのかを検討しています。

あいち朝日遺跡ミュージアム体験水田 

高床倉庫、竪穴住居とともにミュージアムの「体験弥生ムラ」を構成しています。 

体験水田の位置

実験状況(2021年~)

田起こし 2021年5月16日

朝日遺跡から出土した鍬、鋤を復元した木製農具、現代の鉄製農具を使って耕起しました。 

田植え体験 2021年6月6日 

子どもたちが田植えを体験。あいちのかおり、緑米、赤米(種子島)を植えました。

収穫体験 2021年10月24日

石庖丁を使った穂摘みを体験しました。

収穫 2021年11月3日

ボランティアによる稲刈り。イネの高さ、収穫量などを記録しました。

土層の検討 2022年4月16日

水田と畦にトレンチを掘り、土層の検討、土壌サンプルの採取を行いました。 

除草作業 2022年7月23日

ボランティアによる除草作業を行いました。

穂をつけたイネ 2022年9月20日 

穂が出そろい品種毎の違いも明瞭に。手前からあいちのかおり、緑米、赤米(種子島)。