移ろい

迎えに来た風を見てた

行く先など探さず

生きることにくたびれたら

ほんの少し話そうよ

流れるまま吹かれる

ただ身を任せて移ろう

緩やかに揺れていたこと 覚えている

どこまでもどんな場所へも続くと思っていた

疎らに色褪せる並木道

くるくるりと舞う姿は

潔くて切ない

考えても考えても

うなだれていくだけだよね

内側の深い底から眺めてみた景色は

気力を無くしたみたいにくすんでいる

どこまでも沈んでいく感覚に襲われては

何よりも自分が嫌になる

壊れそうで 崩れそうで

それでも息をしてた

もがくことさえできない

そんな日々を過ごす意味も

今の僕にはわかる

あなたはここに居ていい

流れるまま吹かれる

ただ身を任せて移ろう

緩やかに揺れていなくてもいいの

迎えに来た風の中で緩んだ笑みが見えた

疎らに色づいた並木道