年末に神棚のおふだを取り替え
年始には神社へ初詣に行きましょう
お正月は古来より、一年の始まりという大きな節目である事から、様々な神事・行事が行なわれ、神社への信仰とも深く結びついてきました。また、日本の伝統的な齢の数え方である「数え年」に於いては、新年の始まりである元日に一歳の齢を重ねる事から、大変重要な慶事としてもお祝いもされてきました。
私達日本人は古くから、新年を迎えるに当たって、お正月への準備を入念に行なってきました。まず、一年の幸せと実りをもたらしてくれる歳神(トシガミ)様をお迎えするため、家の内外を掃除する「煤払い」(ススハライ)という、暮れの大掃除を行ない、その際に神棚も綺麗にし、神社から受けた新しいおふだをおまつりします。また、歳神様の依り代となる門松を立て、家内を祓い清めるための注連縄(シメナワ)を飾り、歳神様へのお供え物として鏡餅等をお供えします。
年が明けてからは、家族一同で氏神様や崇敬神社へ初詣に行き、新たな年の安全と多幸をお祈りしましょう。
令和8年 初詣の御案内
初詣(ハツモウデ)とは、年が明けてから初めて神社(もしくは寺院)に参拝し、その年の無事と平穏を祈る行事・慣習です。古来から続けられてきた伝統的な行事が次々と姿を消したり内容が変容していく中、初詣は、どの調査においても実施率が極めて高く、「日本人の全国民的行事」と呼んでもおかしくはない程で、神社と日本人とを結ぶ、人々の生活に深く根をおろした重要な行事といえます。
現在では、大晦日の深夜に神社に出かけて初詣を行なう人々も多いですが、これは、大晦日の夕方から氏神様がおまつりされている神社に籠もったり社前で夜を明かしたりする「年蘢り」(トシゴモリ)が由来とされています。やがて、その年蘢りが大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」の二つに分かれるようになり、この元日詣が、今日の初詣という形になっていきました。
神社によっては御神門の開閉時間が決まっているため、境内の全域もしくは一部に立ち入る事の出来る時間が決められている事もありますが、当神社の場合、御神門やそれに類する門塀等は無く、境内は常に開放されているため、早朝・日中・深夜を問わず一年中、24時間いつでも、拝殿の向拝(一般参拝者のための拝礼場所)から神様にお参りして戴く事が可能です。年末年始も、原則として特別な規制や制限は無く、いつも通り、いつでもどなたでも拝殿向拝から神様にお参り戴けます。
但し、社務所を開ける時間は以下の通り決まっておりますので、御注意下さい。おふだ・お守り・縁起物・御朱印当の授与は、この時間以外は対応出来ません。三が日については、下記の通り、平時よりも社務取り扱い時間を拡大致します。
【12月31日まで】
通常通り(09時00分~17時00分)
※ 但し大祓式の斎行時間(15時00前後)は、対応不可となる事もあります
【1月1日】
00時00分~02時00分、08時00分~19時00分
※ 00時00分~02時00分までの間は、御参拝の皆様方に福餅を進呈致します
※ 元日のみ、境内でホットドリンクの無料サービスを行ないます
【1月2日・3日】
09時00分~18時00分
【1月4日以降】
通常通り(09時00分~17時00分)
年末年始の祭事
【年越の大祓】
令和7年 12月31日(水) 15時00分~15時30分
境内に舗設される「茅の輪」という大きな輪をくぐる事で、その年の下半期(7月から12月までの半年間)に知らず知らずのうちに犯した諸々の罪や穢れを祓い清める、水による祓いの神事「年越の大祓」を社殿前で執り行ないます。是非御参列下さい。なお、屋外での神事ですが、荒天時は社殿内にて斎行致します。
【除夜祭・歳旦祭】
令和7年 12月31日(水) 23時30分~23時55分
社殿内で執り行なわれる中祭です。大晦日にその年一年間の神様の御恵みに感謝を捧げる「除夜祭」と、年始に当たって新しい一年間の無事平穏や豊作等を祈願する「歳旦祭」は、本来は趣旨の異なる別々の祭典ですが、当神社に於いては慣例により同時に斎行しております。原則として当神社の役員や関係者のみの参列にて執り行ないますが、参列御希望の方はお申し出戴ければ、御参列可能です。
【新春神道護摩祭】
令和8年 1月11日(日) 11時00分~11時50分
国家安全、国土平安、五穀豊穣、留辺蘂町発展等を祈念し、社殿前で神道護摩(火による祓い)の神事を執り行ないます。是非御参列下さい。但し屋外での神事のため、荒天時は延期します。
【古神札焼納祭・どんど焼き】
令和8年 1月15日(木) 11時00分~15時00分
年末からお正月にかけての期間にそれぞれの家・会社・事務所・お店等で飾られたお正月の飾り物(注連縄・注連飾り・門松・その他)や、おふだ・お守り・破魔矢などを、境内に設けられた斎場で、清浄な忌火(御神火)によって焼納致します。是非御参列下さい。屋外での神事ですが、荒天等の場合も原則として決行します。
【第1回 厄除祭】
令和8年 1月24日(土) 10時00分~16時00分
令和8年の厄年や歳祝等に当っておられる方々のお祓いを致します。御予約は不要です。「受付場所」と「厄除祈祷を執り行う場所」は、いずれも社殿内です。
【第2回 厄除祭】
令和8年 2月1日(日) 10時00分~16時00分
令和8年の厄年や歳祝等に当っておられる方々のお祓いを致します。御予約は不要です。「受付場所」と「厄除祈祷を執り行う場所」は、いずれも社殿内です。
令和8年の厄年と厄除
お正月の神様「歳神様」
お正月は、一年の初めの月であり、お盆と共に古来より日本人の代表的な年中行事であり、多様で複雑な行事が行なわれますが、大正月(元日)は、そもそもは歳神(トシガミ)様をお迎えしておまつりするための行事です。注連飾りや鏡餅なども、元々は歳神様をお迎えするためのものですし、玄関や門柱に立てる門松も、やはり歳神様をお招きするための依代(ヨリシロ)であるといわれています。
歳神様(年神様)とは、お正月を迎えるに当たり、大晦日の夜にその年の吉方である恵方より各家庭を訪れ、その家族に一年間の健康と幸福を授け、小正月(1月15日)の頃に再びお還りになられる神様で、大年神様、正月様、歳徳(トシトク)様などとも呼ばれます。
歳神様は、農耕を司る「田の神」であるとする説や、御先祖様の神霊であるとする説などがあり、その実態ははっきりとはしておりませんが、兎も角私達日本人は、古来より歳神様をおまつする事がお正月の大切な意味を成すと考え、正月行事として歳神様を迎えおまつりしてきました。
歳年様のおまつりの仕方は多様で、日本各地で様々な形が見られ、例えば、年徳棚とか恵方棚と呼ぶ年棚を臨時に設け、これに12個のお餅とお雑煮の野菜、御飯などをお供えておまつりしたり、あるいは、床の間に歳神様の掛軸を掛けておまつりしてお餅などをお供えする、などの形が代表的でしたが、近年は、年棚を設置するスペースが確保出来なかったり、床の間のない家が増えてきている事などから、常設の神棚にそのままおまつりする(神棚から歳神様の絵札を下に垂らす)という事例が大半を占めているようです。
歳神様は、その年の吉方である恵方におまつりするのが望ましいといわれていますが、恵方に適当なスペースが無い場合や、恵方が分からない場合は、適宜の場所におまつりして差し支えありません。常設の神棚におまつりする場合も、恵方については特に気にする必要はありません。
一般には、歳神様は、年末(ただし「苦立て」とされる29日と「一夜飾り」とされる31日は避ける事が多いようです)におまつりし、小正月の頃に外して、「どんど焼き」でお焚き上げをします。どんど焼きの煙に乗って天に還られる歳神様は、白髪のお爺さんの姿をしている、と伝える地方も広くあります。
民俗学者の柳田國男は、歳神様の元々の姿は祖霊であると考えました。しかし、様々な正月の行事が稲作と深く関連している事から、歳神は作神(農耕の神)としての性格も強く持っており、結論としては、祖霊と作神が一体化して歳神になったのではないか、と考えました。つまり、前述のように歳神様とは「田の神」であるとする説や、祖霊であるとする説などがあるのですが、柳田國男の説に従えば、歳神とはその両方を兼ねているのではないか、という事です。
人間が亡くなるとその魂はこの世とは別の世界へと行き、ある一定の期間が過ぎると、その魂には個人の区別が無くなり「祖霊」という大きな集団、いわゆる「御先祖様」になり、その祖霊が、春になると「田の神」になり、秋が終わると山へ帰って「山の神」になり、そして正月には「歳神」となって子孫の繁栄を見守って下さる、という考え方です。
ところで、秋田県男鹿市に現存する小正月行事の「なまはげ」は、全国的にもかなり有名ですが、このなまはげは、歳神様の来訪を具現化したものと考えられています。なまはげは、鬼の面を被り刃物を持って異形の扮装をした者が、家々を回って子供を脅しつける行事で、一見恐ろしげな行事ですが、なまはげは最終的にはその家を祝福する言葉を述べ、家の主人も正装してなまはげを迎え、お酒を振る舞ったりする事などから見ても、家を祝福する来訪神の姿を表したものだという事が分かります。
また、歳神様は昔話にも多く語り込まれており、例えば、大晦日に困っている旅人を泊めると翌朝旅人は死んでおり、三が日の間その旅人の死体を保存しておいたところ黄金に変わっていたという話や、年越しの火を消してしまった女中が、道行く葬列に火種を借りたところ代わりに棺桶を預けられ、放置しておくと、中身の死体が黄金に変わっていた、などという話で、これらのエピソードでは、旅人や葬列が、福を授ける歳神としての役割を担っており、いずれも歳神様をおまつりする由来を説明する内容となっています。
年末年始に関する質問事項
初詣は、いつ、どの神社へ行くべきでしょうか?
時期に関しては特に決まりはないので、「その人が新年に初めて神社に参拝するのが初詣」と考えて良いと思いますが、一応一般的には、初詣は松の内(1月7日あるいは15日)までに行なう、もしくは1月中に行なう、といわれている事が多いようです。
前述のように「その人が新年に初めて神社に参拝するのが初詣」と定義するのであれば、仮に年末に近い11月や12月にお参りをしたとしても、その人にとってそれがその年初めてのお参りであるのならばそれも初詣と、いう事になりますが、現実には、さすがにそういった時期のお参りは初詣とは解されない事が多く、遅くとも2月の節分までか、3月までには初詣をしたようが良さそうです。
詣でる神社についても特に決まりはありませんが、かつて初詣が恵方参り(エホウマイリ)と呼ばれていた時代には、恵方(陰陽道でその年に縁起が良いとされている方角)の神社に参拝する事が多かったようです。恵方にある神社で新年の参拝を行うと、そこにおられる歳神(トシガミ)様から福を授かると信じられ、そのため、恵方参りが最も盛んであった江戸時代は、家庭に於いても恵方に歳徳棚(恵方棚)などを設けて歳神様をお祀りする事が多かったのです。
しかし現在は、恵方には関係なく、地元の神社(氏神様)や有名な神社に詣でる事が一般的となっており、基本的にどの神社に詣でるかはその人の心次第といえますが、当神社氏子区域にお住いの方や当神社を崇敬されている方は、なるべく留辺蘂神社へ初詣に行きましょう。
身内に不幸があった場合、新年に神社で初詣したり、神社からおふだを受けたりしても良いのでしょうか?
身内に不幸があった場合、喪家(弔いを出した家)では、神棚の正面に半紙などの白い紙を貼って、その家に於ける毎日のおまつり(お参り)を一時中断します。
その中断の期間を何日間とするかはそれぞれの地方や家によっても違いがありますが、その中断する慣習や中断する期間を一般には「忌中」 といい、厳密にいうと当人と故人との関係によってその期間は異なるのですが大体の場合、神道に於いては、故人がお亡くなりになってから50日までが忌中とされます。
その50日間は、神社へのお参りを控え(正月を挟んでいる場合は、神社への初詣も控えます)、神棚での日々のおまつりも中断しますが、その50日間が過ぎれば、神棚に貼っていた白い紙は外し、神社や神棚へは普段と同じように関わって問題ありません。
つまり50日が過ぎれば、今まで通り神社にお参りに行ったり、神社から新しいおふだを拝受したり、正月に神棚の注連縄を取り替えたりしても、何ら差し支えありません。
宜しければ、以下のボタンもクリックして下さい。この件については、このボタンのリンク先ページの「おふだのおまつりを控える期間」の項で、更に詳しく解説しております。
喪中なのですが、お正月飾りを飾ってもよいのでしょうか?
身内に不幸があった場合は、お祝いの装飾の付いた華美なお正月飾りは避けるようにしましょう。但し、一年を通して張る注連縄(飾り物の付いていないもの)については、喪中であっても取り替えても構いません。
神棚のおまつりの仕方や、神棚でのおふだの並べ方を教えてほしい。
三社造り(おふだを納めるスペースが3つある神棚)の場合、序列1番目となる「中央」に神宮大麻(伊勢の神宮のおふだ)を、序列2番目となる「向かって右側」に氏神様(当神社氏子区域にお住まいの方であれば留辺蘂神社が該当)のおふだを、序列3番目となる「向かって左側」に崇敬神社のおふだをそれぞれおまつりして下さい。
一社造り(おふだを納めるスペースが1つだけの神棚)の場合、もしくは、神棚が無い状態でおふだ3体を全て重ねて縦一列にしておまつりする場合は、手前(序列1番目)に神宮大麻を、次(序列2番目)に氏神様のおふだを、更にその次(序列3番目)に崇敬神社のおふだ、という順に重ねておまつりして下さい。
宜しければ、以下のボタンもクリックして下さい。この件については、このボタンのリンク先ページの「おふだのまつり方とお参りの作法」の項で、更に詳しく解説しております。
お正月飾りはいつ外せばよいのでしょうか?
お正月の期間を「松の内」といい、諸説ありますが一般には、元日から1月7日までを松の内とする説と、元日から1月15日までを松の内とする説が有力です。お正月飾りはその期間が過ぎたら外し、どんど焼き等で、感謝の気持ちを込めて焼納しましょう。
どんど焼きに納める事が出来るものを教えて下さい。
原則として、当神社のどんど焼きにお納め出来るもの(境内でお焚き上げ出来るもの)は、神社から受けた授与品(神社のおふだ・お守り・破魔矢・おみくじ・縁起物)、注連縄、正月飾り、神棚とその付属品のみです。それら以外のものは、当神社ではお預かり出来ません。
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留辺蘂神社では、節分の豆まきは行なっていますか?
豆まきや餅まき等は行なっておりません。福豆の授与も行なっておりません。但し、当神社の兼務社である温根湯神社では、豆まきは行なっていないものの福豆の授与(各戸への訪問頒布)だけは行なっております。
留辺蘂神社 公式ホームページ
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