「孵化したのか……!」
「そうにゃ」
以前からあの島からは嫌な気配が流れてきていた。
微かにではあるが禍々しいエネルギー、我々妖怪の持つものとは違う力が島から周囲に放たれていた。
海の向こうの島から、感じるそれは近づけばもっと強いだろう。
孵化した生物は、その守りてである巫女の少女と島の御曹司の子供の手に渡ったそうだ。
巫女の父親である神主は、このことを知っているか同課は定かではない。
卵からの神託は、女系の子供しか受け取らない。巫女の少女は卵からの神託を授かるらしく、彼女が現状の状況を許容している。
「あれには触れないほうがいい」
凛とした女性の声が場の流れを断ち切った。
妖怪一同が、声の主……小さな白いヘビを見た。
「……お前には何か見えたか? 」