母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)学会
各種言語教育部会
活動の目的
各種言語教育分野は、日本の中での音声言語の2言語(多言語)教育のうち、CLD児を対象とした日本語教育を除くあらゆる教育活動を対象とする。たとえば、インターナショナルスクール、外国人学校、イマージョン教育、アイヌ語などの先住少数派言語の教育、留学生教育、初等・中等教育において高い運用能力を育て実際に運用させる外国語教育、大学の英語科目開講(English-Medium Instruction、EMI)、中学・高校・大学での2つ以上の外国語習得を目指したプログラム、家庭での複数言語使用・教育を含む。各種言語教育分野は、教育対象に誰を含むか、また学習者の言語能力や発達段階によってCLD児の言語教育分野との区分が困難な場合もあるが、この区分はもともと便宜上のものであり、区分に縛られずに柔軟に活動していく。この部会は、上記のあらゆる教育や学習の場で多言語使用者を育てる方法を模索し、よい教授法を共有し、この分野の研究を目標言語の別を問わず推進していく場とする。
運営体制
代表
山崎直樹(関西大学)
運営委員
小川典子(愛知大学)、小澤伊久美(国際基督教大学)、河野あかね(つくばインターナショナル・スクール)、近藤美佳(大阪大学)、佐野愛子(立命館大学)、湯川笑子(立命館大学名誉教授)、横井幸子(大阪大学)
事務局
松尾由紀(立命館中学校高等学校)
部会のML
mhb_sig@googlegroups.com
発足にあたっての呼びかけ(2019年)
MHB学会の第5分野「各種言語教育」の特別部会「各種言語教育SIG」へのお誘い
MHB学会の皆さま、先日3月17日に、2019年度研究大会 「すべての言語資源を活用した教育をめざして–各種言語教育の挑戦–公開学習会」が終了しました。京都キャンパスプラザ第3演習室の定員いっぱいの33名のご参加をいただきました。前半には3本の大変興味深い問題提起があり、後半には活発な全員による討論が行われました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
さて、その学習会の場でも呼びかけをいたしましたが、あらためて、MHB学会の第5分野「各種言語教育」の特別部会「各種言語教育SIG」へお誘いいたします。
MHB学会の第5分野「各種言語教育」は、日本在住の、日本語を主たる言語として使う言語多数派の児童生徒(大学生も含む)の外国語教育に焦点をあてた分野です。ただ、昨今、その言語状況が複雑化・多様化し、帰国児童生徒が持つ言語状況も特別視することの意味が薄れるほどの状況になってきています。外国人学校やインターナショナル・スクールの生徒の背景も多様化し、MHBが5つの分野として分けている区分も曖昧な部分が出現しています。
そうした中で、もともとは(早期)英語教育を意識して立ち上げた「各種言語教育」でしたが、この分野が今日包含するものは多く、今後大きな研究分野としてMHBの中に位置づける必要性が高まってきています。そこで、研究大会が「各種言語教育」を取り上げる2019年度をよいチャンスとして、「各種言語教育SIG」を立ち上げたいと思います。4月末までを一つの区切りとして参加者を募り、様子を見て運営体制や方法を考えていきます。当面は、「各種言語教育SIG」では、年2回の活動を恒常化し、春に学習会を開催して研究や実践の芽の開拓をし、それを夏の学会研究大会での発表へと結び付け、夏の大会でのSIGの集まりでは論文投稿を目指して大会発表者へフィードバックをしたり、その他の情報交換をしたりする機会としたらどうかと考えています。
呼びかけ人 湯川笑子