本プロジェクトでは、2021年度に大学院科目「資料保存展示論研究・特殊研究AI・BI」（内川隆志教授）の一環として『THE NEW YORK HERALD』1860年版の現物を底本とした編纂作業を実施しました。

同新聞紙には、日米修好通商条約批准書の交換のためにアメリカ合衆国を公式訪問した万延元年遣米使節団（First Japanese Mission to the United States）が、ワシントンD. C. のパテント・オフィス（United States Patent Office）やスミソニアン協会（Smithsonian Institution）を見学した旨の記事等が掲載されていることが判明しました。

1860年代当時のアメリカ合衆国におけるミュージアム観を垣間見るとともに、ミュージアムと日本人との出会いを詳らかにした文献史料でもあり、博物館史に資することが期待されます。

本プロジェクトの成果は、『國學院大學博物館學紀要』第46輯に報告を掲載しています。

伊東俊祐・小池郁弥・張蓉・寺中憲史・時吉咲子・戸倉博之・真島啓輔・渡邉里美「史料翻訳『THE NEW YORK HERALD』1860年版―万延元年遣米使節団とミュージアムをめぐるテクストの諸相」『國學院大學博物館學紀要』第46輯、pp.51-90

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