皆様もご存知の通り気学や風水には様々な流派が存在しており、根幹となる基本的な思想は同じであれども、その鑑定法においてはいくつかの差異が生じることがあります。私たち鑑定士がご依頼者様に鑑定結果を出す時、それはそれぞれのお師匠様からの教え、そして自らの実践経験、鑑定経験から身についた洗練された統計学が織りなす複雑なものです。流派それぞれに尊い歴史が積み重ねられている事実を鑑み、敬意を表し、当方は一個人としても他流派の鑑定の相違について、もし思うところがあったとしても「否定すること」は決していたしておりません。
勿論、当方の意見を求められれば、その知識をご紹介することもあるでしょう。ですが、その上でどのような流派の知識にご納得されるかは、人それぞれのご意思とご判断に委ねております。そして私自身も充分自信を持って鑑定業務を行っておりますが、当流派の考えを押し付けるようなことはいたしませんのでご安心ください。
その上で、当流派並びに当方の方位鑑定理念として、以下を採用しております。
・北は「真北」を基準にいたします。
・二十四山方位盤を使用し、かつ「東西南北が30度」「東南・南西・北東・北西が60度」の八方位も重視します。
・正中線と四偶線も注視いたします。
・ご依頼者様の生年月日に基づき、相性の吉凶も重視いたします。
九星気学は、「氣」という目に見えないものを扱う学問であり哲学的な思想でもありますので、しっかりとした歴史背景、文化や生活習慣などの根拠に基づいた知識であることは確かですが、科学で証明できるものでもございません。ですが、この気学という思想が古代中国より伝わってから現代まで脈々と受け継がれているという事実こそ、その存在意義や信憑性を確信できる証明であり、皆がその効果を実感したからこそであると感じております。
どの流派が「正しい」「正しくない」という問題に目を向けるより、何より自身の中で統計学を積み上げ、その心身で体験したものこそを尊い結論と成してほしいと心よりご祈念いたしております。
家相を調べる時に大切なのは、「北」の方位をきちんと把握することです。ただ北には「真北」と「磁北」があり、家相学の専門家においても意見が異なる場合があります。結論から申し述べますと、当流派並びに当方の方位鑑定理念として、以下の理由から「真北」を採用しております。
・磁北は、年々少しずつズレが生じる為、正確な方向を出すのが困難である。
・磁北は電磁波などの影響を受けやすく正確な計測が難しいが、真北は北がずれることはほぼない。
・建築基準法で採用されているのは、真北の方である。
「真北」と「磁北」には誤差がありますので、いずれを信じるにせよ図面に表示されている北がどのような北であるのか、しっかりと認識することが肝要です。