日本人は古来より、豊かな自然の恵みに感謝し、四季折々の自然の中に、神々(御神威)を見出してきました。
そして、私達にも社会や家庭の中でそれぞれに役割分担があるように、神々にもそれぞれの役割(御神徳)があると考えてきたのです。
産土(うぶすな)様は、私達が生まれた場所(ふるさと)の神様(地縁的な神)をいい、氏神様はもともとは氏族が共同でお祀りする神様(血縁的な神)をいい、鎮守様は一定の土地に住む人々や建物を守護する神様のことを指しました。
今日では、産土様も氏神様も鎮守様も、ほぼ同じ意味に用いられていますが、これらの神様は、私達を一生を通じて守って下さる神様で、一般的には、私達の住まいの近くにある神社がそれにあたります。
このような神様に対して、私達は産子(うぶこ)・氏子(うじこ)と呼ばれます。神様が親で、私たちはその子という関係で結ばれているのです。神様は私たちと全くかけ離れた存在ではなく、私達の生活と共に生きる、身近な存在なのです。