8. 裏カウント
8. 裏カウント
裏カウント、裏で取っている、裏で踊っている、裏 〇 〇 と言うのを聞く事が
あります。表に対して 裏である訳で 高い・低い、大きい・小さい、長い・短
い など対比する表現なので 裏・表にはこれだ と言う限定的なものはない様
です。ダンス界で共通認識されている、言わば定義された言葉ではないと言え
るでしょう。
4拍子における 表・裏
4/4拍子の楽曲を 1・2・3・4・…と拍をとる(カウントする)とりあえ
ず 4小節を見てみると
1・2・3・4 ❚ 1・2・3・4 ❚ 1・2・3・4 ❚ 1・2・3・4
① 数字の部分が音を感じる所で表 ダウンビートとも言い、数字と数字
の間 ・ の無音部分が裏 アップビートと言いいます。
② 1が表、2が裏、 奇数拍が表であり、偶数拍が裏
③ 1・2が表、3・4が裏 1小節を 前半、後半に分けたもの 後半3・
4 が裏
④ 1小節目の1・2・3・4が表、 2小節目の1・2・3・4が裏
これは2小節単位で1・2・3・4 ❚ 5・6・7・8 と8カウントする
と 分かりやすい1・2・3・4が表、 5・6・7・8が裏
奇数小節が表、偶数小節が裏
4拍子 4小節だけを 取り上げて 見ても、4つのパターンが考えられる訳で どの
対比を言っているのかを把握しておかないと 話が通じません。
Waltzにおける 表・裏
3拍子のワルツは4拍子の表・裏 パターンとは 様子が変わります。
① 数字の部分が音を感じる所で表、数字と数字の間 ・ の無音部分が裏
これは4拍子と共通
3拍子には、4拍子の ② ③ パターンは存在せず
② 小節単位で 奇数小節が表、偶数小節が裏
Viennese Waltz における 表・裏
スロー・ワルツと同じで 1・2・3 ❚ 4・5・6 2 小節単位で1・2・3
が表 4・5・6 が 裏ナチュラルターン前半を1・2・3で踊り、 後半を
4・5・6で踊るのは当然の事で、ナチュラルターン 前半を 4・5・6
偶数小節から スタートしてしまうと 裏で踊ってると言えるでしょう。
ナチュラルターンを8小節程 繰り返し チェンジステップを入れ リバースター
ンに入るとリバースターン前半は 偶数小節、後半は奇数小節になりリバースタ
ーンは言わば、裏カウントになります。しかし それが当たり前として踊られて
きました。私はこれには違和感があるのですが、近年 JDSF(WDSF)の
V・waltzは多彩なステップが取り入れられる様になり、リバースターンも裏
カウントを回避する踊りを見ると気持ちのいいものです。
ある競技会で・・
YouTubeで ある競技会、グランプリA級スタンダード決勝 6組、一組の選手が
Vw 裏取りでスタート、結果が気になり チェック 当該選手は総合3位 Vwは
2位、その ジャッジ 内容は 1位--2 2位--3 3位--1 4位--1 5位--0
6位--2、 1位。2位合わせて 5ポイント 過半数獲得で 2位確定 6位--2は 結果
的に順位に全く影響を与えません。 踊りそのものは 2位 妥当と思えましたが
音楽に合っていないのに 結果2位は納得出来かねます・・ジャッジは音楽を聴
いているのでしょうか? 総合判断だとは思いますが・・ 6位を付けた2名の
ジャッジは 音楽に合っていないとの判断だったのか? 1位、2位を付けた
ジャッジは? グランプリA級スタンダード決勝で これはいかがなものかと・・
スローワルツはヴェニーズ・ワルツ程目立ちませんが、ナチュラル・ターンを
偶数小節から始める選手はそれ程 珍しくありません。イントロ4小節中 2小
節を聞いて、3~4小節 ワィンドアップ メロディの始まりに合わせてナチュ
ラルでスタートする形が理想ですが 競技の場合など 理想通り行けない事も多
々ありそんな時は 3小節目 or 5小節目から いずれにしても奇数小節から、
偶数小節から(裏)のスタートは避けなければならないのです。これをやって
しまうとメロディの流れなんて聴いていませんと宣言している
様なものです。
スローフォックスの 表・裏
ワルツと同様 スタートは奇数小節からが鉄則ですが これも裏スタートが珍し
くありません。イントロ4小節中2小節を聞いて、3~4小節 ワィンドアッ
プ、 メロディの始まりに合わせてフェザーステップとする形が理想ですが
そう うまく行けない場合もあり、3小節目 or 5小節目から いずれにしても
奇数小節からスタートしなければいけません。
1stステップとして 標準的なフェザーステップ カウント 1・2 (S) 3(Q)・
(Q) を 3・4・1・2 の裏 カウントで踊ってしまうパターン、以前は下位級の
選手によく見られましたが 近年ではさすがに この裏スタート
は殆どみかけなくなりました。 しかし踊りの中で裏返ってしまうパターンは
相変わらず 珍しくありません。ステップ上どうしても裏になってしまう・・、
接触などアクシデントがあり裏になってしまう等々 裏になってしまう事は結構
あります。それに気づかず 裏で踊り続ける 修正できなければ 問題です。
クイックステップの 表・裏
スローフォクッスと同じスゥイングダンスだけど テンポが 10種目のなかで 一
番速い bpm50 テンポが速いという事は スタートを躊躇って見送っても、
2小節はすぐに来るという事 予備歩をカウント8で取ってスタートするのが
鉄則。 テンポが速いので あまり目立たないかも知れませんが、裏スタートが
一番多い種目かも知れません。
ルンバ・チャチャチャについては No.9で・・