2. イーブン(Even)と スゥング(Swing)
2. イーブン(Even)と スゥング(Swing)
スローワルツとヴェニーズワルツを除いた、8種類のダンス音楽は、リズムの
性質によって「イーブン(Even)」とスウィング(Swing/シャッフル)」に
大別されます。これはまさに、ダンス音楽理論の“1丁目1番地”とも言える基本
中の基本です。
イーブン(Even)
 均等な長さで音を刻むスタイル。8分音符が「ド・ド・レ・レ…」
と、まるで几帳面な時計のように刻まれます。
   → 例:ルンバ、チャチャチャ、
スウィング/(シャッフル)(Swing/Shuffle) 2つの音のうち、最初を
長く、次を短く演奏することで、跳ねるようなグルーヴ感が生まれ
ます。
→ 例:スローフォックス、
クイックステップ
音階をギターで 弾き比べると
イーブン-----ドド・レレ・ミミ・ファファ・ソソ・ララ・シシ・ド
スウィング ---ドッド・レッレ・ミッミ・ファッファ・ソッソ・ラッラ・シッシ・ド
では 実際の楽曲で聞き比べてみましょう。
夢 の 中 へ イーブン・スゥイング 聞き比べ
井上陽水の代表曲(夢の中へ)シニア世代には 懐かしい曲ですね
1973年 リリース オリジナルは イーブン(8ビート)です。
Bis Cats がスウィング(4ビート)にアレンジして歌っています。
( 3フレーズの後 4ビートに変わります )
別れても 好きな人 イーブン 8ビート
別れても好きな人 ロス・インディオス&シルヴィアが
歌って1980年 ミリオンセラーになりました。
これはイーブン(8ビート)チャチャチャが踊れます。
別れても好きな人 スゥイング 4ビート
シンガーソング・ライターの草分け的な 佐々木勉 詞、曲
当初は 佐々木勉 ソロで カレッジ・フォークの分野であった。
シャッフル(スゥイング)した4ビートが原曲
ソロは見つからず べん&あかね のデュエット版
更に8ビートに変身したロス・インディオス&シルヴィア版
が最大のヒットになった。
イーブンとスウィングが感覚的になんとなく お分かり頂けたと思います。
イーブン「even」は タンゴ、ルンバ、チャチャチャ、サンバ、パソドブレ
スウィング(シャッフル)は フローフォックス、クイックステップ、
ジャイブ
競技ダンスに入っていない種目
イーブン(even)」 スクウェアルンバ、マンボ、ジルバ
スウィング(Swing)/ シャッフル(Shuffle) ブルース、唯一 ジルバはどち
らのカテゴリーにも入っています。競技ダンス種目ではないので、踊れる
テンポも広範囲に対応する事ができ、遅いテンポでは4カウントにして踊られ
る事もあり万能ダンスです。
ビート的に強い色を持っていないと言えるでしょう。
イーブン と スゥイング は 音楽的に 全く別物ですが 次の例の様に
原曲は8ビートを スゥイングにアレンジ・・ 又 4ビートの曲を
8ビートにアレンジと ・・ なんか楽しくなってきます。
イーブンの曲が 途中から 3連 4ビートに変わる かなり珍しいパターン
小坂明子 16才時の デビューシングル ミリオンセラーを
記録した 「あなた」サビの部分 「真っ赤なバラと 白いパンジー」
からスゥイング調に変わります。そしてまた イーブンに戻ります。
ワルツはスウィングダンスですが ここで言うスウィングとは意味合いが違い
ますので、 ここのスウィング(シャッフル)グループには入れないで
おきます。
ジャイブの曲には8ビート(イーブン)の曲もあるらしい・・・?
ジャイブは別に取り上げて 検証しましょう。