疲労軽減の評価

研究内容

身体能力低下へのアプローチ

現在,日本の高齢化は進んでおり,超高齢社会と呼ばれています.人体は高齢化に伴い身体能力が低下するため,疲労の増加やけがの発生可能性が高くなってしまいます.

第二次産業においても作業員の高齢化は進んでおり,その対策として機械化や自動化が進められています.


疲労軽減用の機器の開発

これまでに疲労軽減を目的としたツールは,さまざま開発されてきました.スポーツ時に着用するコンプレッションウェアや,農業の収穫動作を支援するアシストスーツなどです.

これらにより,動作時の疲労軽減や,けがの発生を抑制することが見込まれています.


定量的な評価手法の開発

筋肉には3種類の筋繊維が存在し,持久力や発揮張力などの違いで分けられます.これまでの研究では,筋活動時に発生する電位(筋電位)のうち,筋繊維ごとの特性を利用して,筋疲労を検討する手法が提案されてきました.

しかし,従来の評価手法では他者との比較が難しいという一面が存在します.そのため,本研究では定量的な評価を可能とし,他者間の疲労の比較を可能とすることが最終的な目標です.


筋電センサを用いたアシスト工具の疲労軽減判別

作業をアシストする工具を用いる際,実際に効果があるかどうかを評価する必要があります.しかし,従来のアシスト工具の評価手法は,特定の動作や静的な姿勢を対象としたものが多くなっています.

そのため,複雑な動作を対象としたアシスト工具を評価するため,筋電位を利用した評価手法の開発を目的としています.