近年の技術発展に伴い、VR(Virtual Reality)技術は急速な進歩を遂げています。
これまでVR はゲームやエンタテインメント分野を中心に発展してきましたが、近年では医療、教育、観光などの幅広い分野においても、訓練や体験支援を目的とした活用が進んでいます。
また、VR 対応製品や関連サービスも急速に普及しており、今後も世界的な市場規模の拡大が見込まれています。従来の VR 体験は主に視覚情報と聴覚情報によって構成されてきましたが、さらなる没入感の向上に向けて、触覚情報を取り入れたシステムの重要性が高まっています。
本研究では、ユーザがアバターを操作して仮想空間内を移動する際の触覚再現に着目しました。
人間は歩行時に、足底が地面に接地および離地する際に振動が生じます。そこで、実際の歩行時に足底の各部位で生じる振動を計測・作成し、仮想空間内の歩行動作に合わせて振動を提示することで、実際には歩行していないにもかかわらず、歩行しているように感じる感覚の再現を目指しています。
外力の加わり方によって挙動が変化するダイラタント流体に着目し、その特性を活用した触覚提示システムの開発に取り組んでいます。
特に、振動の強度や周波数を調整することで流体の硬さを変化させ、VR 空間における多様な地面の触感提示への応用を目指しています。