健やかに心と体をはぐくむ
幼い頃に、“女性性”が傷つけられたまま大人になった女性は少なくありません。
「女の子なのにかわいくない」
「女の子だから愛想よくしなさい」
「女の子だからといって、勉強をがんばらなきゃだめよ」
「生理だなんて、面倒くさいことが始まっちゃったわね……
いちおう、赤飯はたいておきましょう」
「女の子なんだから、太ったらみっともない」
そんな一貫性のない大人、とりわけ親たちは単に無神経なだけで、悪意はないのかもしれません。
しかし、女の子たちは言われるたびに傷ついたり、砂をかむような苦い思いをしたり、感情をマヒさせたりして、女性である自分の体に知らず知らずのうちに嫌悪感を抱いている可能性があります。
結果として、体を壊すほど勉強したり仕事をしたりする。
過度なダイエットで体をいじめる。
過剰に着飾ったり、逆に、まったく自分の身なりを気にしなかったりする。
大人になった今でも、心の奥底で傷が癒えていない女性に私は会ってきました。
私もその一人ではあるのですが、そんな傷を負うのは私たちの世代でもう終わりにしたいのです。
娘たちの世代は、いい意味で自分本位の生き方をしてほしいと願っています(「自分勝手」ではなく)。
子どもは親を選んで生まれてきたわけでなく、男と女の体に優劣も損得もなく、どう生まれてきたかよりどう生きていくかをしっかりと考えられたらいいですね。
そんな思いを込めて、『女の子のからだの知恵』を制作しました。