市川市には、「自分の知識や能力を、地域のために役立てたい」という人も少なからずいるのではないでしょうか。ただ、非常に能力が高くても、副業が禁止されている会社員だったり、児童や学生だったりすると、現金の授受は望ましくありません。
他人のために自分の時間と労力を費やすわけだから、無料で済ませてしまうのはおかしな話。とはいえ、さまざまな問題があるのです。
「円」という法定通貨でも、無料でもなく、なんらかの価値を表し、貯蓄できて、サービスや商品と交換できるものはないか……
そんな思いから誕生したのが、限定的地域通貨「kawa(カワ)」です。kawaは法定通貨(日本円など)とは交換できません。
kawaは市川みらいアーカイブ会員など、主に市川地域広報戦略研究所のサービスで使用するのですが、利用者間でも考えられます。そのため、会員登録の際には、任意で「kawaを支払って、やってもらいたい仕事」と「kawaをもらって、やってあげたい仕事」を訪ねています。
例えば「腰が痛くなりやすくて、どうやら骨盤が原因だと思うから、ちょっと相談をしたい」というAさんがいたら、柔道整復師のBさんが相談に乗ります。このとき、AさんからBさんに2000kawaが渡ります。
Bさんは韓国に行くことになり、韓国通のCさんに穴場情報をもらうことにしました。このとき、BさんからCさんに1000kawaが渡ります。
AさんもBさんもCさんも、みんな最初は0kawa。
やり取りをした後は、Aさんはマイナス2000kawa、BさんとCさんは1000kawaが手元に残ります。
Aさんがマイナスだとしても、これは借金を意味していません。そもそもkawaは日本円と取り替えられないからです。
マイナスのkawaは、「誰かに助けてもらえた」「誰かにやってもらえた」というポイントなのです。
一方、プラスのkawaは「誰かを助けた」「誰かにやってあげた」という感謝のポイントということになります。
kawaを媒介させることで、手軽にやってあげたり、やってもらったりできるようになれば、助け合いは活発に行われるようになると期待します。
市川地域広報戦略研究所の目的は、事業継承。運用費がかさむと、事業継承が厳しくなるため、限定的地域通貨「kawa」ではプラットフォームを利用しません。利用者は、多くても10人程度ではないかと考え、通帳型を予定しています。
市川地域広報戦略研究所の内部スタッフは、所長、事務局員、研究員です。外部委託は、ライター、講師などとなります。常勤の内部スタッフには月額で、外部委託には1本または1回当たりで計算を行い、kawaで報酬を発生させます。
○所長 1カ月当たり 50000kawa →現在空席
○事務局員 1部署で1カ月当たり 50000kawa →現在運営部門のみ
○研究員 1部署で1カ月当たり 50000kawa →現在市川みらいアーカイブ、市川みらいアーカイブ(格納庫)
○ライター 1本当たり 3000kawa
○講師 1本当たり 5000kawa
kawaがどこで、どれだけ流通しているのかを示します。現在はまだ流通していないため、左のスプレッドシートは見本です。