このたび新設された楡文賞は、選考の結果、北海道大学大学院文学研究科修士課程(哲学専攻)修了で、 倫理学を研究している田村圭一氏(33歳)が選ばれ、3月25日、文学部においてその授賞式が行われました。 田村氏は、東京大学を卒業後、北大大学院研究科修士程・博士後期課程を経て、現在、日本学術振興会特別研究員。 学術論文「倫理学における認知主義とその帰結」(日本哲学会「哲学」第55号、2004年4月)、 「道徳的な実在論と道徳的な動機づけ」(岩波書店『思想』2004年5月号)等々による研究活動が高く評価され、 本年度日本倫理学会の和辻賞を受賞しています。
また、楡文賞の受賞資格35歳を超えているが、『こんな夜更けにバナナかよ』(北海道新聞社、2003年3月)の作者で、 北海道大学文学部行動科学科中退の渡辺一史氏(37歳)に楡文賞特別賞が贈られました。渡辺氏は、2003年10月に 講談社ノンフィクション賞を、また2004年10月には大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しています。