「CITビジネスグロッサリー」は、CIT経営開発が運営するビジネスラーニングプラットフォームです
エンタープライズアーキテクチャ(EA)において、業務と情報システムの理想のモデルは**「To-Beモデル(目標モデル)」**と呼ばれます。
EAでは、組織の「あるべき姿」を4つの階層(レイヤー)で整理し、それらが一貫性を持って連結されている状態を理想とします。
EAの標準的なフレームワーク(TOGAFなど)では、以下の4層で理想のモデルを描きます。
BA:ビジネス・アーキテクチャ
戦略に基づいた最適化された業務プロセス、組織構造、ビジネスルール。
DA:データ・アーキテクチャ
全社で共有・活用されるデータの標準化、データ間の関連性(ER図など)。
AA:アプリケーション・アーキテクチャ
業務を支える個別のシステム機能と、それらがどう連携するか。
TA:テクノロジー・アーキテクチャ
システムを動かす**基盤(クラウド、ネットワーク、セキュリティ)**の標準。
単に「新しいシステムを入れる」ことではなく、以下の3つの整合性が取れていることが理想のモデルの条件です。
ビジネスとITの整合: 経営戦略(やりたいこと)と、情報システム(できること)が直結している。
データのシングルソース化: 同じデータが複数のシステムにバラバラに存在するのではなく、一元管理され、全社でリアルタイムに活用できる。
柔軟性と拡張性: ビジネス環境の変化に合わせて、システムの一部を入れ替えたり拡張したりしやすい「疎結合」な構造。
EAでは、現状(As-Is)と理想(To-Be)を明確に分ける手法をとります。
As-Is(現状モデル)の把握:今の業務とシステムがどうなっているか可視化する。
To-Be(理想モデル)の策定:5年後、10年後の戦略に基づいた理想の構造を描く。
ギャップ分析:理想と現実の差を特定する。
移行計画(ロードマップ):その差を埋めるために、どのシステムから順に改修・統合するか計画を立てる。
ポイント:ザックマンフレームワーク
歴史的には「ザックマンフレームワーク」という、誰の視点で(経営者・設計者・作成者)、何を見るか(何・どうやって・どこで・誰が・いつ・なぜ)をマトリックス化したものが、理想の全体像を描くための基礎として知られています。