回れ びゅんびゅんごま
平成27年8月28日号
事務室でパソコンに向かっていると、ぞう組(5歳児)のYちゃんがやってきました。わたしの前まで来たのですが、恥ずかしくてなかなか用件が切りだせません。主任の番場先生が助け船を出してくれました。
「園長先生に何か見せにきたんでしょ?」これで緊張がとけたようです。「びゅんびゅんごま見てください」とはっきり言うことができました。
まずは、両手両足の親指にひもを引っかけます。真剣なまなざしで深呼吸をひとつすると、こまを回しはじめました。ビュンビュンとこまが風を切る音が聞こえます。「合格!」とわたしが宣言します。こまを回しつづけるYちゃんが笑顔になりました。
ぞう組ときりん組の子供たちに1つずつプレゼントしました。園長先生お手製のこまです。これは宝保育園の「統一認定ごま」です。手前味噌になりますが、手頃な大きさといい、回しやすさといい、なかなかの逸品です。
子供と約束をしました。ビュンビュンと音を出して回せるようになったら、2つ目のこまをプレゼントします。ただし、園長先生の前で試験に合格しなくてはなりません。
手と足を使い、いっぺんに2つのコマを回せるようになると、色鮮やかな「カラーひも」に交換します。グラデーションのかかったひもがねじり合わさると、きれいな模様になるのです。「カラーひも」は上級者の証しです。
いまのところ、ぞう組のYちゃんとS君、きりん組のSちゃんとYちゃんが「2つ回し」に成功しています。この上に、「3つ回し」「4つ回し」という高難度の技があります。
ちなみに、わたしは「3つ回し」まで成功したことがあります。わたしにびゅんびゅんごまの作り方を教えてくれた先生は、なんと「6つ回し」ができるということです。
子供たちは、こまに色を塗って世界にひとつだけのオリジナルに仕立て上げています。例年ですと、そのうちに「自分でつくってみたい」という声が聞かれるようになります。「たからの日」にでも一緒に作れるよう、今から準備しています。
ボタンや牛乳パックなど、さまざまな素材でこまをつくるのも楽しいでしょう。草木染でひもを染めるなんていうのもおつですね。
保護者の皆さまにも、ご希望があれば「統一認定ごま」を差し上げますよ。わたしを見かけたら「びゅんびゅんごまを下さい」と声をかけてください。回し方ですか? それはお家に帰ってから子供に教わってください。