自律神経の働きとは

自律神経は内臓・体温・血圧・心拍数・呼吸・ホルモン分泌・代謝などをコントロールしています。すなわち、生命活動調節システムです。自律神経は、交感神経と副交感神経の2種類から成り立っています。交感神経が優位になると、心拍数や血圧は上がり、呼吸は速くなり、血管は収縮し、心身ともに興奮状態となり、肉体的・精神的に良いパフォーマンスが発揮できるようになります。仕事やスポーツ中に働く神経で、俗にガンバルための神経と言われています。逆に副交感神経が優位になると、心拍数や血圧は下がり、呼吸はゆっくりになり、血管は拡張し、心身ともに鎮静状態となり、肉体的・精神的に効率よく休めるようにし、心身の回復環境を整えます。趣味や睡眠中に働く神経で、俗にリラックスするための神経と言われています。この2種類の神経のオンとオフの切り替えがうまくできているからこそ、私たちは心身のバランスをうまく保ちながら日常の活動を行う事ができているのです。日本人はもともと生真面目な性格を持つ民族なのでついつい何事にも頑張ってしまう傾向があります。ガンバルための神経である交感神経ばかり使っていると自律神経のバランスは乱れ、交感神経優位となり副交感神経が働きにくくなります。頑張り続けていると心身ともに疲労するのは当たり前です。リラックスするための神経である副交感神経はしだいに機能しなくなり、休みたいのに休めない状態になります。よくある症状に言いかえると、眠りたいのに眠れない状態になります。十分な睡眠がとれなくなると、うまく心身の回復ができなくなり、自律神経失調症(※不定愁訴)を訴えるようになります。そのうち治ると安易に考えないでください。放置していても良くなることはありません。長期化して悪化すると、自律神経性頚性うつ、パニック障害、慢性疲労症候群、線維筋痛症、パーキンソン症候群を引き起こします。

※不定愁訴(自律神経失調症状)の例・・・動悸、胸の違和感、息切れ、手・足・喉・舌の痛みしびれふるえ違和感、頭痛及び頭重感、めまい、ふらつき、ふわふわ感、イライラ、無気力、睡眠障害、微熱、長期化した風邪の症状(鼻水・鼻詰り・咳)、ぜんそく症状、吐き気・ゲップ等の胃腸障害、筋肉の緊張こわばり、ドライアイ、ドライマウス、血圧不安定症、冷えのぼせ、異常な汗など

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