在宅医療

【在宅酸素療法】

Home Oxygen Therapy =HOT

在宅 酸素 療法

と呼ばれ、自宅で酸素を吸入する治療法です。

1.HOTの目的

病状は安定していますが、肺や心臓の病気で酸素を十分に取り込むことが出来ない患者様に対してご自宅で鼻カニューラから酸素吸入をし、日常生活を送っていただくことを目的としています。

職場への社会復帰も可能となり、生活の質(QOL:Quality of Life)の向上が期待されます。

2.HOTの適応

HOTには健康保険が適用されており、厚生労働省の定めた在宅酸素療法の適応基準があります。

①高度慢性呼吸不全例

②肺高血圧症

③慢性心不全の対象患者

④チアノーゼ型先天性疾患

酸素不足になると、息切れ、頭痛、心臓への負担など様々な症状が現れてきます。

当院には呼吸器専門医が在籍しております。まずはご気軽にご相談下さい。

3.日本におけるHOTの現状

HOT患者様数は全国で約16万人(2014年7月時点)に達し、今後も増加が見込まれています。

※日本産業・医療ガス協会統計によるもの

約30年前、HOTに健康保険が適用されました。しかし、年齢層や生活環境の変化により診療報酬を算定する為の方法を現代に見直すという課題が浮かびあがっています。

4.当院におけるHOT

(1)使用機材

〇酸素濃縮器:空気を取り込んで窒素を取り除き、高濃度酸素を供給する機械です。主に室内での使用になります。

〇液体酸素:液体酸素を少しずつ気化させ酸素を供給します。高濃度かつ高流量の投与が可能で重症の患者様にも使用することができます。

携帯型に移し変えて持ち運びすることも可能です。

〇酸素ボンベ:外出用の専用バッグに入れ主に屋外、外出時などに使用します。また、停電時、災害時などの緊急用としても使用しにます。

専用バッグにはバッグで背負うタイプ、カートにつけるタイプとあり、ボンベのサイズや用途など、状況に応じて最適な方を選ぶことができます。

それぞれにメリット・デメリットありますが、患者様のニーズを尊重し、支援させていただきます。ご不明な点ありましたらご気軽にご相談下さい。

(2)HOT導入の支援

HOTには

・息切れが軽減する

・入院期間・入院回数の減少

・行動範囲の拡大

などのメリットがあります。

実際に使用する場所は、病院ではありません。ご自宅であったり、外出先であったりと様々です。居住スペースや生活状況などの不安や悩みが出てくると思われます。

HOTを利用中の患者様が気にする項目としては

・外出先でのトラブル

・電気代・医療費などの金銭面

・少し動いただけでも辛く、家でも動かない

医師をはじめとした当院の呼吸ケアサポートチームの介入で、在宅・外出時の悩みの解決や、利用支援の相談まで様々な支援をさせていただきます。

また、チーム内には臨床工学技士が2名在籍しており機器のトラブルでお困りの際は24時間電話対応を受け付けています。

【在宅人工呼吸器】

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