沖縄映画研究会 第14回研究発表会 報告書

投稿日:2024/06/30


開催日時 20242月18日(日)14時~17時

開催場所 沖縄県立芸術大学芸術文化研究所(旧付属研究所、金城キャンパス)2F会議室

参加人数 20名

 

(総評)

 今回の研究発表会は、熟練の世良代表と気鋭の日本映画研究者である角尾会員による2本立ての発表に加え、真喜志会員による上映&トークという豪華なラインナップだった。県内外から聴衆が集まったのも、充実した内容に対する関心の高さの証左であろう。今回もご厚意により映像を撮影してくださった當間監督に感謝の意を表したい

*総合司会 藤城孝輔岡山理科大学)

14:00 開会の挨拶 鈴木耕太(沖縄県立芸術大学)

 会場校の世話人である鈴木耕太会員がうちなーぐちで挨拶を行った

カタカシラが似合っている鈴木会員

14:05 【研究発表】「映画『島育ち』の原型と喜界島ロケ世良利和(岡山大学大学院(非)

 世良会員は、奄美を舞台にした松竹映画『島育ち』(八木津雄監督、1963年)について、田端義のヒット曲にもとづく作品の成立や喜界島で行われたロケーション撮影の調査結果について報告した。

「島育ち」のすてきな音楽について熱弁する世良代表

14:35 【研究発表】「中島貞夫の沖縄へのまなざし―『沖縄やくざ戦争』を題材に角尾宣信和光大学

 角尾会員は、中島貞夫監督作品に繰り返し見られる「犬死に」という主題に着目し、千葉真一が沖縄やくざの国頭を熱演した『沖縄やくざ戦争』(1976年)を華麗に論じてみせた。

角尾会員のあざやかな分析は聴衆を魅了した

15:15 【上映+トーク】「富村順一 言動追跡中間報告、秘蔵映像上映(1994 年、50 分)真喜志きさ子(古代信仰研究者・元女優)

 真喜志会員は、1970年の東京タワー占拠事件で知られる富村順一についての研究成果を報告し、富村が出演するドキュメンタリー映画『沖縄のカナ』を紹介した

富村との偶然の邂逅について振り返る真喜志会員

16:50 総会、会員報告

17:00 閉会の挨拶 名嘉山リサ(和光大学)