2004

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亜細亜大学司書夏季講習

情報機器論 2004年度 授業総括

■亜細亜大学図書館司書夏季講習「情報機器論」/講師:有吉末充・仁上幸治 2004.8.21(土)-23(月)

★この授業総括は、授業評価アンケートと課題レポートのまとめです。課題レポートは添削して二つの演

習のレポートといっしょに返却しました。将来の「その日」のために保管しておきましょう。以下は簡単な総

括です。詳細は、仁上ホームページに近日掲載予定ですので参照してください。

URL: http://www.lc-st.bias.ne.jp/~sites23/nikami/

【1】課題レポートの評価=====================================================================

全体講評

仁上先生と二人でみなさんのレポートと授業評価を拝見しました。100を越えるレポートを読むのはなかなか大変な

作業で、全部目を通すのに結局夜までかかってしまいましたが、力作も多く楽しい作業でもありました。

レポートでは、これからこういう図書館サービスが必要だという提案 を含んだものも多く、大変面白く、参考になり

ました。今回の授業が、活字メディア以外の情報メディアの利用法や、図書館の新しい情報サービスのあり方に関心を

持っていただくきっかけになれば嬉しく思います。

その一方で批判的なコメントや改良が必要だというご指摘も頂いてお り、それに関しては来年度の授業に反映できる

よう検討したいと思います。(有吉)

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レポートを読む作業はとても面白かったです。情報機器はあくまでも 方法手段です。何のための情報機器なのか?

ホントは一番大切な問題ですよね。理想と現実のあいだで、実際に実現できたらいいなぁという素敵なアイデアがたく

さん提案されていました。これなら、ただのレポートで終わらせるのがもったいないと思いました。将来、図書館に就

職した時にもう一度取り出して、機器導入や講習会の提案に使ってもらいたいのはもちろんですが、そんな将来の話で

はなくて、今すぐ、近所の公共図書館で、館員に相談したり、図書館運営委員会や区市町村の文教関連の集会に提案し

たり、と色んな活かし方があるはずです。市民として住民として、情報機器の導入と活用を図書館に要望していくこと

も、この授業の成果のうちかもしれませんね。みなさんの今後のがんばりに期待しています。(仁上)

1) この課題を選んだ理由

課題1《情報機器の講習会の案 内記事》: ホントに実現してほしいような魅力的な企画が多数ありました。また、

情報弱者への支援サービスの必要性という指摘があるなど、問題意識の高さも伺えました。

課題2《情報機器の購入提案 書》: 実際に図書館員になったつもりで企画書や講習会を考える貴重な機会が得られ

たなど、出題の意図をよく理解したものが目立ちました。

課題3《図書館の隣接スペース の有効活用案》: 夢のある斬新なプランが多数提出されました。しかも夢を語り

つつも、滞在的利用者を対象に、図書館でしかできない方策をうち出そうという意欲的な提案もあり、現実の図書館の

あり方を見直す視点も忘れられていないのが良かったと思います。

全体に、課題に対して、「こういう企画があったらいいな、本当に実 現したらよいのに、などと考えながら楽しく作

業ができた」という声が多く、単に受身の姿勢で枚数をかせぐだけというレポートよりは主体的な意欲にもとづく学習

によって成果が上がったものと思われます。

2)よくできた点

読み手にとっての「わかりやすさ」という視点を心がけたと多くのレ ポートが記述していたことが、授業内容の成果

として確認できました。

3)うまくできなかった点

写真や図表の入れかたで悩んでできなかった人が多かったようです が、こうしたテクニカルな点はさほど重要ではあり

ません。自分が苦手な技については、とりあえず「ここにこういう写真」と指定しておいて、後でできる人に頼めばいい

からです。企画も経験を重ねれば上達します。反省点は、参考文献を読んで、今後の実践の中でだんだんと改善していき

ましょう。

【2】成績評価の結果===========================================================================

出席を前提に、レポート、授業討論参加度、授業運営協力度などを加味して、総合的に評 価。

成績評価: 平均 4.18

・Eの内訳: 出席3分の2以下の1名は除外。

評価のポイントは、課題の趣旨 をよく理解しているか、習った授業内容を復習しているか、記載すべき項目を抜かさず

に記載しているか(特に機器)、見出しや図表を工夫し、箇条書きなどの叙述形式を読み手の立場からわかりやすく書い

てあるか、情報機器に関する知識と技能を図書館の現場に活かそうという積極的な姿勢があるかなどです。発表した人の

うち、レポート採点が「B」だった人は「A」 に、「A」だった人は「(A)」に昇級して います(勇気を称えて、今後の

さらなる挑戦に期待しつつ)。(仁上)

【3】受講生による授業評価=====================================================================

(1) この科目「情報機器論」の授業を総合的に評価すると、5段階評価で何点ですか?

授業評価: 平均 4.01

11: 「情報機器論」の授 業総括 (2004.10.15送付)

(2)自分が初めて学んで良かったと思うこととその理由。

(3)授業の内容と方法についての評価、改善してほしい点、講師への 要望など。

(4)最後に率直な感想など何でもご自由に。

「映像を撮るための技法や図書 館の企画書を作成するなど、情報機器という媒体を通して様々な方向から学べて良かった」

「自分では考えつかないような企画書や他人の発表を聞くのも大変勉強になった」「講義の仕方そのものが印象的だった」

「講習の様々な授業の中でもこれほど実際的な授業はなかった」「他の講義とは違う緊張感を持って授業に参加できた」

「最初から最後まで睡魔に襲われることなく、タイミングよく提示される素材にひきつけられ、集中して取り組めた」「ビ

デオも非常に面白かった」「とても楽しかった」「テンポがよく、スピード感があり」「明るく楽しい雰囲気で眠くなら

ず」「実践的な知識を演習形式で面白く学べた」という評価が多かったようです。一部に「1日目と2日目のつながりが

わかりにくい」「演習時間が不足」などの指摘がありました。

【5】来年度の授業改善のた めの反省メモ==================================================

来年度への反省点と改善点につ き、貴重なご意見をいただきました。できるだけ受講生のみなさんにとって、負担感が

少なくて学習効果が上がるよう授業の内容と方法を工夫してみたつもりですが、なお改善の余地があるようです。

ただ、授業設計の自由度は無条 件ではありません。来年度は講習全体の科目構成の中で当科目としてできるぎりぎりま

でトライしてみたいと思います。

ともあれ、受講、課題レポー ト、ホントにお疲れ様でした。学んだ成果が仕事に暮し勉強に活かされることを期待します。

最後にもう一度。めざそう、利用者にとって、たのもしい・めざましい・すばらしい・りてらしい司書! (^^)y

(仁上記: 2004.10.14)

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●連絡先:

有吉講師: alli01@edu.i.hosei.ac.jp

仁上講師: nikamikoji@yahoo.co.jp

●有吉・仁上の法政大学での授 業に興味のあるかたはホームページをご覧ください。

URL:http://lc.i.hosei.ac.jp/ 以上■□