役に立たない機械

投稿日: 2020/04/17 9:06:48

診療所のホームページでこのタイトルだと何か教訓めいた話なのかと思われるかもしれませんが,当院の場合はそうではありません.

割と身近に手に入るもので「役に立たない機械」を作りました.こちらのサイトを参考にしていて,マイクロスイッチの代わりにタクトスイッチを使っている以外,基本的な構造は同じです.

それでは作り方をご紹介しましょう!なお,ケースの作り方は省略しますので,完成写真を参考にして作ってみてください.穴を開けたり切ったりすれば,既存の箱も使えます.因みに写真の箱は自作で,サイズは8.5x8.5x2.3cmです.

役に立たない機械の完成品

手のひらサイズ

【材料】

機構:竹箸1本、モーター付ギアボックス1個、単4電池ボックス(2本用)1個、トグルスイッチ1個、タクトスイッチ1個,ビニール線適量

ケース:厚紙,適当なおもり

材料

これらがあれば,ほぼ作れます.

【道具】

グルーガン,ラジオペンチ,ものさし,小さなマイナスドライバー(トグルスイッチの分解用).

はんだごてやニッパーなどがあると,より便利です.

【作り方】

竹箸をラジオペンチなどで切って,2cm1本,2.5cm1本,3cm2本,3.5cm1本の短い棒を作ります.

切った竹箸

サイズは大雑把でいいです.

3cmの棒2本をグルーガンで接着します.裏側の中央付近はグルーがつかないように注意してください.

3cmの棒2本

見た目は貧相ですが,この機械の中で1,2を争う重要な部品です.

この棒のグルーのついていない側と縦向きにしたギアモーターのシャフト(白い部分)が接するように棒とギアモーター本体(黄色い部分)を強固に接着してください.棒とシャフトは接着しません!!

重要工程

重要ポイント①の写真!

タクトスイッチの端子を広げ,横向きにしたギアモーターのシャフトに接するようにギアモーター本体と接着してください.スイッチとシャフトは接着しません!!

タクトスイッチの接着

重要ポイント②の写真!

シャフトを囲むように,2.5cmの棒を3cmの棒,タクトスイッチと接着します.これでシャフトの回転とタクトスイッチの入切が同期します.

タクトスイッチ制御部

これがタクトスイッチ制御機構だ!

2cmと3.5cmの棒を接着してトグルスイッチを切り替えるためのハンマーを作り,反対側のシャフトに接着します.接着の位置について,この写真だけではわかりづらいので後に出てくる写真で確認してください.

トグルスイッチを押す棒の接着

写真上のハンマーでトグルスイッチを切り替えます.

トグルスイッチが固いので中のバネを調整します.トグルスイッチのカバーの金具をマイナスドライバーのようなもので拡げて外し,分解します.レバーの中にある1cmくらいのバネを7-8mmに切った後,引っ張って1cmくらいに伸ばしてからレバーに戻してスイッチを組み立てます.写真はスイッチを分解してバネを7mmくらいに切断したところ.

トグルスイッチの加工

スイッチが固くなければ省略できる工程ですが,多分固いと思います.

バネはレバーの中にあるのでつまようじなどで取り出してから加工します.

アクチュエーターから取り出されるバネ

レバーから取り出されるバネ

回路図は以下になります.カジュアルな雰囲気を出すためにわざと乱雑に書いています(嘘).

回路図

書き方は自己流かもしれません.

電池ボックス,トグルスイッチ,タクトスイッチを写真のようにつなぎます.はんだ付けが理想ですが,なければグルーガンで固定してもいいです.今回はグルーガンのみで作ってみました.

スイッチの配線

作業中は電池を外して!!

トグルスイッチとギアモーターをつないでグルーガンで固定します.

ギアモーターの配線

これで配線は完了!

トグルスイッチをギアモーターに接着します.ハンマーの下半分がレバーの先端に当たるぐらいがいいのではないかと思います.

トグルスイッチの取り付け

この写真でハンマーとシャフトの位置関係も確認してください.

余計な竹箸の出っ張りをニッパーなどで切り落とせば機構部分の完成です!!

機構部分

トグルスイッチのブッシングが通るように穴を開けた箱に機械を入れ,穴からレバーを出してテープやグルーガンでギアモーターを固定すれば「役に立たない機械」の完成です!!

みんな試してね!!