電子工作初心者:無線で操作する2輪ロボット

投稿日: 2020/01/19 12:38:38

micro:bitはプログラミング可能な小さなコンピューターで,学習や教育が楽しく簡単に出来るようにデザインされています.プログラミング教育に活用できるコンピューターとして,すでに小学校の授業でも使用されています.

面白そうなので去年(2019年4月)からmicro:bitを始めました.これまでにスパイロメータもどきや無線で動く2輪ロボットを作ってみたのですが,最近新たに3種類くらいモーターを使った工作をしたので紹介したいと思います(もはや三瀬医院とも診療とも関連なし).

・荒ぶる2輪ロボももたれ2型

・microbitでそろばんホイール

・small dog

なお,参考にしていただくのは大いに結構ですが,電子工作は素人なので,これらの記事に関連するいかなる不利益にも責任は負いかねます.

今回は荒ぶる2輪ロボももたれ2型をご紹介します.これは以前の無線で動く2輪ロボットをより安くて簡単に作れるようにしたものです.

DCモーターでメチャクチャ力強く走りますが前進と後退+回転のみの操作のため多少制御が困難で,その姿はまさに「荒ぶる2輪ロボ」です.

材料:midro:bit(1個),DCモーター(1個),プーリー(タミヤのプーリーユニットセットから径50mmのものを使用,1個),単4電池ボックス2本用(2個),単4電池(4本),小さいブレッドボード(1個),DCモータードライバー(1個),3.3V用 降圧型モジュール(1個),スイッチ(1個),0.1μFセラミックコンデンサ(なくても多分動きます,1個),ジャンプワイヤー(適量),ジャンプコード(5本),タイルマット(適量,1枚あれば十分),紙皿(径18.5cm,4枚),つまようじ(5本),ウキ止めゴム(ロングサイズ,5個),竹串(竹ひご,約3cmx8本),焼き鳥の串(約15cmのもの,1本),インクの切れたボールペンの芯(1-2cm x1本),クリップ(1個)

無線操作する場合には上記とは別にmidro:bit 1個とmidro:bitに接続可能な単4電池ボックス 1個が必要です.

道具:グルーガン(必須),コンパスカッター,定規など.

準備物

たったこれだけの材料で作ります.

ブレッドボードにジャンプワイヤーを差し込みます.

ブレッドボード

詳しいことはわかりません.

スイッチ,3.3V用 降圧型モジュールとDCモータードライバーを差し込みます.このスイッチはぐらつくのでグルーガンで接着した方がいいと思います.

制御装置

詳しいことはわかりません.

電池ボックスを背中合わせに接着します.

電池ボックス

電池ボックスです.

ブレッドボードと電池ボックスを背中合わせになるように接着します.それぞれの電池ボックスから1本ずつ赤と黒のコードを選び,電池4本が直列になるようにつなぎます.残りの赤と黒のコードを写真のようにブレッドボードに差し込みます.抜けやすいのでグルーガンで接着します.

電池ボックスを接着

ここまで来ればあとはほぼ工作です(ここまでも工作です).

モーターにセラミックコンデンサーを半田付けしました.なくても動くと思います.それより大事なのはゴムのズレを防ぐ名称不明の2個の黒い部品です(タミヤのプーリーを買うとついてきます).

モーター

青い部品より黒い部品が大事!

本体の裏にモーターと適当なサイズ(5.5cmx4cmくらい)に切ったタイルマットを貼ります.

背面

ブレッドボードの裏についているシールは剥がした方がいいです.

DCモータードライバーの下側,左から3,4番目につながるところにモーターの端子を,上側左4カ所と右端にジャンプコードを差し込みます.ここを参考にしてください.

本体

とにかくここを参考にしてください.

micro:bitの下端のリングに合わせて固定用のタイルマットにつまようじで穴を開けます.車軸を通すためのストロー(約5.5cm)をブレッドボードとつまようじの穴の間に強固に接着しておきます.

ようじ穴

つまようじで指を刺さないように注意!

左右の車輪を作ります.穴をあけた紙皿と穴の開いていない紙皿を背中合わせに貼り合わせたものを2組用意します.左の車輪には半径2cmくらいの円周上に8か所,竹串を刺すための穴を空けます.円形の穴は右の車輪にはなくても問題ありません.

紙皿

左の車輪の写真です.

コンパスカッターで丸く切ったタイルマットを紙皿の裏に貼ります.左の車輪は車軸(焼き鳥の串)に固定せず自由に回転させるため,写真のようにストローを差し込みます.

タイルマット

ストローが変形していても大抵大丈夫です.

方向転換のキモ,ももたれ装置を作ります.クリップと空になったボールペンの芯で写真のようなものを作ります.ボールペンの芯は1-1.5cm,クリップは6-8cmくらいあれば作れると思います.

ももたれ装置1

赤いのは残ったボールペンのインクです.

車軸となる焼き鳥の串の持ち手あたりに上記の部品を接着します.2-3cmくらいのクリアーファイルの切れ端を写真のように貼ります.

ももたれ装置2

部品の位置関係が割と大事です.

車軸に対してプーリーの穴が大きすぎるので多めのグルースティックで接着します.このとき車軸とプーリーが垂直を保つように写真のようにプーリーを通した車軸を緩く丸めた段ボールに刺した状態で接着すると良いです.グルーが十分に固まったら一度車軸からプーリーを引き抜いておきます.

プーリー

車軸とプーリーが垂直になっていないと輪ゴムが外れやすくなります.

左の車輪を作ります.約3cmの竹ひご8本をに車輪に差し込み,ももたれ装置のついた車軸を車輪に通します(左の車輪と車軸は接着しません).

車輪

左の車輪です.

先程車軸から引き抜いたプーリーをまた車軸に通します.固定が不十分ならグルーを追加します.

プーリー接着

モーターにかける輪ゴムをこのときにプーリーにかけておくと作業が楽です.

ガチガチに接着されたストローに車軸を通してから右の車輪を接着します.続いて先端にウキ止めゴムを刺したつまようじをmicro:bit固定用のタイルマットに通します.

車軸受け

くどいようですが車軸がストローごと外れることがあるのでこのストローは強固に接着する必要があります.

右車輪

接着後の右の車輪です.

micro:bitを接続します.これには多少コツがあって,まずmicro:bitにつまようじを挿し,microbitの上部を後ろに倒すようにして,横から見た時にmicro:bit,つまようじとジャンプコードが「*」のような角度になるようにするとジャンプコードが挿しやすいです.

micro:bit

端子の接続を間違わないように.

荒ぶる2輪ロボももたれ2型の完成です!

ももたれ2型

笑顔!!

ロボットはできあがりました.次はプログラムですが,ここではmicro:bitをもう1台用意して無線で操作することにします.プログラムにはmakecodeを使いました.受信用をロボット本体のmiro:bitに,送信用を操作用のmiro:bitにダウンロードしてください.

受信用(ロボット本体のmiro:bit用),送信用(操作用のmiro:bit用)

それでは皆さんもmicro:bitで楽しい電子工作をお楽しみください.