下記の要領で集中講義を行います。
科目:幾何学特別講義IV
講師:岩成勇氏(東北大学理学研究科数学専攻)
日時:平成31年1月7日(月)〜1月11日(金)午後
開始時刻:月曜〜木曜 午後2時半 金曜:午後1時
教室:理学部5号館531
題目:Hochschildから派生する幾何学
アブストラクト: 代数や圏に対してHochschildコホモロジーとHochschildホモロジーを定義することが出来る. これはそれぞれ多様体に対しての多重ベクトル場と微分形式の類似と思える.
この集中講義ではこのHochschild不変量と幾何学のつながりを主テーマに, 導来変形理論とfactorizationホモロジーの入門講義をする.
Hochschildコホモロジーは代数あるいは圏の変形理論を記述する. そこではLie代数構造に代表されるHochschildコホモロジーの代数構造が重要である. そこで, Hochschildコホモロジーを基本的な例とするLie代数やより一般の代数を用いた変形理論, その導来代数幾何との関係について話す.
一方, Hochschildホモロジーはfactorizationホモロジーあるいはfactorization代数として広大な一般化がなされた. このfactorizationホモロジーはトポロジカルchiralホモロジーとも呼ばれchiral代数を1つの源流にもちつつオペラッドや高次圏の理論などとともに急速に発展している. factorizationホモロジーあるいはfactorization代数の入門を, Hochschildホモロジーの一般化や多様体のホモロジーの一般化からの視点で紹介する. また, HochschildコホモロジーとHochschildホモロジーの対にもオペラッドで記述される代数構造が入り周期写像と深く関係する. 時間が許せばそのような代数構造も紹介したい.
問い合わせ先:二木昌宏
理学部1号館3階307
メールアドレス:(my family name) at math.s.chiba-u.ac.jp