千葉大学幾何学セミナー
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24. 2024年5月7日(火)午後1時半〜3時
場所:理学部1号館3階320号室
講演者:筒井勇樹氏(東大数理)
題目:Graded modules associated with permissible C∞-divisors on tropical manifolds
アブストラクト:トロピカル幾何は代数幾何の凸多面体的類似を研究する分野である。Hirzebruch-Riemann-Rochの定理のトロピカル類似がコンパクトなトロピカル多様体に対して存在するかという問いは、素朴かつ自然な問いである。
最近、López de Medrano-Rincón-Shawらによってトロピカル多様体のChern類とTodd類が定義されたため、コンパクトトロピカル多様体X上のトロピカル直線束LのRiemann-Roch数RR(X;L)が定義出来るようになった。
この講演では、Lがある可容C∞因子sによって表現されるとき、sが定義するとある次数付き加群のEuler標数がRR(X;L)と一致するという予想について紹介する。また、この予想が正しい例とこの予想の幾何学的意味についても紹介する。なお、この予想はBaker-Norineによる有限グラフのRiemann-Rochの定理やその一般化であるGathmann-KerberとMikhalkin-Zharkovらによるトロピカル曲線上の因子のRiemann-Rochの定理とは異なる。
23. 2024年4月22日(月)午前11時〜12時
場所:理学部1号館3階321号室+Zoom配信
講演者:山口健太朗氏(東京都立大学)
題目:アフィン部分空間から定まるシンプレクティックトーリック多様体の同変埋め込み
アブストラクト:コンパクトな$2n$次元シンプレクティックトーリック多様体は、$n$次元のトーラスのHamilton作用による運動量写像の像として定まるDelzant多面体とよばれる凸多面体によって完全に分類されることがわかっている。また、シンプレクティックトーリック多様体のトーリック因子の補空間は複素$n$次元トーラスと同一視できる。本講演では、複素トーラスの中の複素部分トーラスをコンパクト化して得られる部分多様体を構成し、その部分多様体の運動量写像による像に関する研究を紹介する。
22. 2024年2月13日(火)午前10時半〜12時 JST (19:30-21:00 CST on 12 February)
場所(Place):Zoom
講演者(Speaker):Hang Yuan (Northwestern U.)
題目(Title):Family Floer SYZ conjecture and examples
アブストラクト(Abstract):The Strominger-Yau-Zaslow (SYZ) conjecture proposes a geometric framework that underlies mirror symmetry for Calabi-Yau manifolds. However, it has been challenging to define 'dual' torus fibrations and comprehend singular fibers within this conjecture. In my talk, I will begin by providing an overview of integrable systems in both symplectic and non-archimedean contexts. Subsequently, I will briefly explore how to establish a natural way in defining the 'dual' fibration by incorporating quantum correction information from Fukaya’s A infinity algebras and how this leads to the study of non-archimedean geometry for the singular SYZ fibers. If time allows, I will present some concrete examples, such as the conifold and A_n singularities.
21. 2024年2月6日(火)午後6時〜午後7時半 JST(10:00-11:30 CET)
場所(Place):Zoom
講演者(Speaker):Matthew Habermann (U. Hamburg)
題目(Title):Homological Berglund–Hübsch–Henningson mirror symmetry for curve singularities
アブストラクト(Abstract):Invertible polynomials are a class of hypersurface singularities which are defined in an elementary way from square matrices with non-negative integer coefficients. Berglund–Hübsch mirror symmetry posits that the polynomials defined by a matrix and its transpose should be mirror as Landau–Ginzburg models, and an extension of this idea due to Berglund and Henningson postulates that this equivalence should respect equivariant structures. Unfortunately, due to difficulties in incorporating equivariance in symplectic geometry, the category on the symplectic side of this conjecture is not yet defined. To circumvent this, Futaki and Ueda take inspiration from the crepant resolution conjecture to suggest a reformulation which trades equivariance for non-exactness. In this talk, I will begin by giving some background and context for the problem, and then explain my recent work on proving the conjecture of Futaki and Ueda.
Key words: Orbifold Fukaya--Seidel category, non-exact symplectic manifold, matrix factorisation.
20. 2023年6月7日(水)午後3時〜午後4時
場所:理学部1号館3階321セミナー室+Zoom配信
講演者:小林健太氏(東大数理)
題目:Elliptic genera of complete intersection Calabi--Yau 17-folds in $F_4$-Grassmannians
アブストラクト:概複素多様体の楕円種数はChern数によって決まる級数であり,楕円コホモロジーや2次元の場の理論と密接な関わりを持つ.K同値な射影多様体の楕円種数は等しいことが知られているが,導来同値な射影多様体の楕円種数が等しいかは知られていない.
講演者は導来同値と予想されるがK同値ではないCalabi-Yau多様体のペアを構成し,SageMathを用いてそれらの楕円種数が一致することを確かめた.その際に使用したモジュールは https://github.com/topostaro/EllipticGenus で公開しているが,講演ではその紹介も行う.
19. 2023年4月11日(火)午後2時〜午後3時半
場所:理学部1号館3階321セミナー室+Zoom配信
講演者:大谷拓己氏(大阪大学)
題目:Dynkin箙に対する安定性条件と例外生成列
アブストラクト:三角圏の安定性条件の空間は,ミラー対称性において重要な役割を果たす.Macriは,安定性条件の空間のホモトピー型を調べるために,例外生成列に付随する安定性条件の研究を行った.この研究に基づいて,Dimitrov-Katzarkovは安定性条件$\sigma$に付随する$\sigma$-例外生成列の概念を導入した.
本講演では,Dynkin箙に対する導来圏の場合に,任意の安定性条件$\sigma$が$\sigma$-例外生成列を許容することを解説する.時間が許せば,単純特異点に対する消滅サイクルの格別基底(あるいは例外生成列)による安定性条件の空間の記述について紹介する.
18. 2022年11月29日(火)午後2時半〜午後3時半
場所:理学部1号館3階321セミナー室+Zoom配信
講演者:奥田伸樹氏(東大数理)
題目:Fourier-Mukai transforms for non-commutative complex tori
アブストラクト:導来圏の変形理論により複素トーラスとその双対複素トーラスの間のフーリエ・向井変換は非可換複素トーラスと双対複素トーラスのgerby変形の間の導来同値に拡張される事が示唆されるが、非可換複素トーラスは今まで無限小変形としてしか構成されて居なかった。
この講演では、複素トーラスの非可換変形のパラメーターにユニタリティー、もしくは1の冪根に値を取るといった条件を課した上で非可換複素トーラスを構成し、後者の構成においては対応するgerby変形との間にフーリエ・向井変換が拡張され、それが導来同値を与える事を説明する。
17. 2022年11月4日(金)午後2時半〜午後4時 | 4th November 2022, 2:30 pm - 4:00 pm JST (GMT+09:00)
場所(Place):Online(Zoom)
講演者(Speaker):Yoosik Kim (Pusan National University)
題目(Title):Disk potential functions of polygon spaces
アブストラクト(Abstract):A polygon space is the moduli space of polygons in the Euclidean space with a fixed length, which appears in various branches of mathematics. In this talk, we will discuss the moduli space of polygons in the 3-dimensional Euclidean space from the perspective of Lagrangian Floer theory. In particular, I will talk about Fukaya-Oh-Ohta-Ono’s disk potential function of bending torus fiber in smooth and monotone 3D polygon spaces. This is based on joint work with Siu-Cheong Lau and Xiao Zheng.
16. 2022年6月23日(木)午後4時20分〜午後5時20分
解析・幾何合同セミナー
場所:理学部1号館3階321セミナー室+zoom配信
オンライン参加をご希望の方は、登録フォームからご登録ください。
講演者:見村万佐人氏(東北大学)
題目:不変擬準同型入門
アブストラクト:φが群G上の擬準同型とは、G上の実数値関数であって準同型の条件を一様有界な誤差で満たす、つまり、|φ(gh)-φ(g)φ(h)| がGの元g,hに関し一様有界であることをいいます。G上の擬準同型全体のなす(実ベクトル)空間を真の準同型と(適切な意味で)近いもののなす部分空間で割った空間は 2次の有界コホモロジーと関係する興味深い空間なのですが、多くの自然な例で消滅するか無限次元空間となるかになってしまいます。"非自明なものが現れ、しかも、それらを分かりつくすことができる"というのは数学の大きな楽しみであり、その意味ではこれは残念なところがあります。
川﨑盛通さん(⻘山学院大学)、木村満晃さん(京都大学)、松下尚弘さん(琉球大学)、丸山修平さん(名古屋大学)との共同研究で、群Gとその正規部分群Nの組に対し、Gの(共役)作用で不変な N上の擬準同型の研究を進めています。この枠組みでのいろいろな研究成果を、曲面群などの例やシンプレクティック幾何への応用も交えて概説します。この比較的新しいトピックの入門となるよう、専門的な予備知識 などを特に仮定せずお話しします。興味をお持ちの方はぜひお越しください。
15. 2022年6月10日(金)午後2時半〜午後4時
場所:理学部1号館3階321セミナー室
対面+配信で行います。参加希望の方は、対面・オンラインいずれでも登録フォームからご登録ください。
講演者:佐野岳人氏(理研iTHEMS)
題目:Bar-Natan ホモトピー型の構成
アブストラクト:2000年,Khovanov は Jones 多項式の圏論化として Khovanov ホモロジー を構成した.2014 年に Lipshitz-Sarkar はさらに Khovanov ホモロジーの空間的実現である Khovanov ホモトピー型 を構成した.Khovanov ホモトピー型は空間(有限 CW スペクトラム)であって,その被約コホモロジー群が Khovanov ホモロジーを復元する.Khovanov ホモロジーにはいくつかの変種があるが,これらに対してもホモトピー型が構成できるかどうかは未解決であった.講演者は 2021年 の論文で,変種の一つである Bar-Natan ホモロジーに対して,その空間的実現である Bar-Natan ホモトピー型 を構成した.当講演ではこの構成の概要を話し,今後の課題として Bar-Natan ホモトピー型を用いた Rasmussen 不変量の空間的持ち上げについても触れる.
14. 2022年5月31日(火)午後4時40分〜午後5時40分
解析・幾何合同セミナー
場所:理学部2号館105号室
講演者:丸橋広和氏(千葉大学)
題目:双曲曲面の測地流の弱安定葉層のde Rhamコホモロジー
アブストラクト:多様体のde Rhamコホモロジーの定義では多様体の接束を用いるが、 それを葉層構造の接束に置き換えることによって葉層構造の de Rham コホモロジーは定義される。このコホモロジーの計算によって葉層構造の 幾何学への応用が得られることがあるが、多様体の de Rham コホモロジーの 計算のときに使うようなトポロジカルな方法があまり使えないため一般には 計算が難しい。この講演では基本的な例であるにもかかわらず長い間 計算されていなかった双曲曲面の測地流の弱安定葉層の de Rham コホモロジーについて述べる。この講演の内容は九州大学の蔦谷充伸氏との 共同研究に基づく。
13. 2022年5月27日(金)午後4時10分〜午後5時10分
場所:理学部1号館3階321セミナー室(変更しました. 5/16)
対面+配信で行う予定です。参加希望の方は、対面・オンラインいずれの場合でも 登録フォーム からご登録ください。
講演者:三松佳彦氏(中央大学)
題目:複素3変数カスプ特異点の Milnor fiber 上の Lefschetz fibration
アブストラクト:複素3変数の単純楕円特異点、及びカスプ特異点の Milnor fiber は正則ファイバーがT^2となる Lefschetz fibration (LF) を許容する。この LF の構成と、その応用などについて述べる。
LF は Milnor fibration に適合してS^1-パラメトリックに、即ち Milnor fibration の全空間からの写像として定義できる。これより S^5 上の正則 Poisson 構造の構成が得られる。
カスプ特異点(x^p+y^q+z^r+xyz=0, 1/p+1/q+1/r<1)の中に拡張された意味での Arnol'd の strange duality の対となっているものたちが10組、14個ある。これらの対からは K3 曲面からの LF が得られ、特に、K3 曲面の二つの Milnor fibers の和への位相的な分解が得られる。余裕があれば Hirzebruch-Inoue 曲面との関係について触れたい。
Milnor fiber 上の LF の構成方法は二通り得られているが、何れも、接触構造を構成・記述するために森淳秀らにより開発された S^5 上の「絶対値モーメントマップ」がモデルとなっている。一方は直接 Lagrangian fibration としてモデルの大域的な変形をするが、Hamilton 系の特異点の分類により易しく証明できる。もう一方は特異点の近傍のみを変形するが、Lefschetz 型特異点の概念の考察を経由する。
この講演は森淳秀氏(阪歯大)、児玉大樹氏(東北大/理研)、粕谷直彦氏(北大)との共同研究に基づき、概ねプレプリント arXiv:2111.00749 の内容の概説である。
12. 2021年11月16日(火)午後4時15分〜5時15分
場所:理学部2号館609
解析・幾何合同セミナー
講演者:高津飛鳥氏(東京都立大学)
題目:Bregmanダイバージェンスで凸緩和した最適輸送問題
11. 2021年10月29日(金)午後3時〜5時
Zoomで行います。Google Formから開始1時間前までにメールアドレスを登録してください。
講演者:今城洋亮氏(上海科技大学)
題目:Nearby Special Lagrangians
アブストラクト:Special LagrangiansのC^0 nearby problemを考える(Mohammed Abouzaidとの共同研究)。ある仮定のもとで、nearby special Lagrangianが分岐しないという定理を説明する。定理の仮定を外すと、反例があることもいう。Fukaya categoryを使うのがアイデアである。StatementにもFukaya categoryが要るので、正確には、special Lagrangianそのものについての定理ではない。しかし、Fukaya categoryを使って新しいことをするのは良いと思う。
証明については、Floer theoryで知られていることをどう使うかを説明したい。知られていることを全部そのまま使えるわけではないので、そこは自分で足さないといけない。
10. 2020年6月19日(金)午後3時~4時30分
Zoomで行います。Google Formsからメールアドレスを登録してください。
余裕をもって登録したのに当日30分前までにURLが送られてこない、という場合には世話人(futaki あっと math.s.chiba-u.ac.jp)までご連絡ください。
講演者:三田史彦氏(京大)
題目:トーリック退化を用いたファノ多様体のランダウ・ギンズブルグポテンシャルの計算について
アブストラクト:Fano多様体のLandau-Ginzburgミラーとして現れるLaurent多項式のNewton多面体をトーリック退化を用いて計算する方法を紹介する。
9. 2020年2月12日(水) 時間:午後2時〜午後4時
場所:理学部1号館3階320
講演者:川谷康太郎氏(京都大学)
題目:射の圏の安定性条件について
アブストラクト:三角圏の射を対象とする圏の安定性条件の空間を研究するに至った経緯を解説したい。時間が許せばその帰結として得られたこれまでの結果について解説する。
代数・幾何合同セミナー
8. 2019年10月11日(金)午後4時30分〜午後6時
千葉大学理学部1号館3階320
講演者:田所勇樹氏(木更津高専)
題目:Pointed harmonic volume and its relation to the extended Johnson homomorphism
アブストラクト:コンパクトRiemann面の周期積分はその複素構造に依存する.点付き調和体積は,
周期積分の自然な拡張としてChenの反復積分を用いて定義され,複素構造のより
詳細な情報をとらえることができる.
本講演では,ある点付き超楕円曲線の点付き調和体積を求める.さらに,一般の
点付きRiemann面の点付き調和体積と閉曲面の点付き写像類群の拡大Johnson準同
型との関係について解説する.
参考文献:https://arxiv.org/abs/1711.05455 J. Topol. Anal.に掲載決定.
7. 2019年6月19日(水)午後3時~4時30分
千葉大学理学部1号館3階320
講演者:松雪敬寛氏(東工大)
題目:ホモトピー代数を用いた特性類と分類空間
アブストラクト:ファイバー束の特性類を、ファイバーのC_infinity代数モデルの変形を通じて、構成する。 このとき、ファイバーがC_infinity代数モデルのモジュライが分類空間の役割を果たすが、 実際に、ある群の分類空間となっていることが分かる。この構成について具体例を交えて紹介する。
6. 2019年4月9日(火)午後3時~5時
千葉大学理学部1号館3階320
講演者:今野北斗氏(理研iTHEMS)
題目:The diffeomorphism and homeomorphism groups in dimension 4 and Seiberg-Witten theory
アブストラクト:任意の3次元多様体に対して,その自己微分同相群と自己同相 群とは,包含写像によって弱ホモトピー同値であることが知られている.一方4 次元では,自己微分同相群と自己同相群との間には,ホモトピカルにも差がある. 本講演では,この差を,族に対するSeiberg-Witten理論を用いて捉えることがで きる場合があることを説明する.具体的には,例えばK3曲面の自己微分同相群に よる自己同相群の(ホモトピー的な)商が非自明な基本群を持つことを示すこと ができる.本講演はアデレード大学のDavid Baraglia氏との共同研究に基づく.
5. 2019年2月7日(木)午後3時~5時
千葉大学理学部1号館3階320
講演者:Dr. Myeonggi Kwon(U. Gießen)
題目:Real Lagrangians in Brieskorn Milnor fibers
アブストラクト:Brieskorn Milnor fibers are symplectic manifolds defined by regular level sets of Brieskorn-type complex polynomials. They have provided interesting examples in symplectic and contact topology. In this talk, we define a family of Lagrangians in Brieskorn Milnor fibers, which we call real Lagrangians, by taking the fixed point set of anti-symplectic involutions. We discuss examples of such Lagrangians and describe their topology in a systematic way. We expect that they provide explicit examples in wrapped Floer theory.
4. 2018年8月2日(木)午後2時半〜午後5時半
千葉大学理学部1号館 1階107(セミナー室1)
講演者:狩野隼輔氏(東工大)
題目:擬Anosov写像類と圏論的エントロピー
アブストラクト:
点付き曲面の理想三角形分割に対して、あるdg代数の導来圏として三角圏を構成する方法が知られている。 また曲面の写像類に対して、位相的エントロピーと呼ばれる共役不変量が定義されており、これについては古くから研究がなされている。 一方で最近、三角圏の自己関手に対する圏論的エントロピーという概念が定義された。
そこで、特に擬Anosovというタイプの写像類に対して、対応するトレイントラックと呼ばれるグラフの情報を用いることで、圏論的エントロピーがもとの写像類の位相的エントロピーと一致するような導来同値を構成したので、これについて報告する。
2018年7月11日〜13日 幾何学セミナー特別編
小研究集会「Topics on Lagrangian submanifolds and Hamiltonian dynamics」
千葉大学理学部1号館 4階141(11日)2階123(12・13日)
講演者(敬称略)・題名
浅野知紘氏(東大数理)「層の超局所理論と余接束におけるdisplacement energy」
今城洋亮氏(多元数理)「スペシャルラグランジアンの特異点」
折田龍馬氏(首都大) 「ハミルトン系の周期軌道とフレアー理論」
「ハミルトン微分同相群上の分裂長とフレアー理論」
吉安徹氏(京大) 「Survey on the theory of Lagrangian caps」
「A construction of Lagrangian submanifolds via Lagrangi an caps」
3. 2018年4月13日(金)午後4時〜6時
千葉大学理学部1号館 1階107(セミナー室1)
講演者:Dr. Youngjin Bae(RIMS)
題目:A Chekanov-Eliashberg algebra for Legendrian graphs
アブストラクト:
We define a differential graded algebra for Legendrian graphs in the standard contact Euclidean three space.
This invariant is defined combinatorially by using ideas from the Legendrian contact homology.
A set of countably many generators and a generalized notion of equivalence are introduced for invariance.
Bordered contact manifolds with bordered Legendrians will be introduced as an underlying geometric model for the construction.
This is a joint work with Byung Hee An.
2. 2018年1月16日(火)午後3時〜4時半
千葉大学理学部5号館 3階531
講演者:三田史彦氏(名古屋大学多元数理)
題目:Computation of quantum cohomology from Fukaya categories
アブストラクト:まずA無限圏のホモロジー代数とある種の分裂生成判定法について説明する。
次に深谷圏を公理的に導入しその部分圏が滑らかなら深谷圏の適当な直和因子を生成することを示す。最後にラグランジュ部分多様体がトーラスか球面である場合にフレアーコホモロジー環が滑らかになるための十分条件を与え、応用として2次元射影平面の4点爆発でできる単調シンプレクティック多様体の深谷圏の計算を紹介する。
1. 2017年11月29日(水)午後4時〜6時・30日(木)午後2時〜5時
千葉大学理学部1号館 4階141(29日)2階121(30日)
講演者:森谷駿二氏(大阪府立大学)
題目:Non formality of the odd dimensional framed little disks operads
アブストラクト:
オペラッドの定義から始めて,講演者の結果 ( "Non-formality of the odd dimensional framed little balls operads." arXiv preprint arXiv:1609.06800 ) までをお話しします.
講演者の専門が代数トポロジーのため,代数トポロジーよりのオペラッドの話になります.
非専門家の方にも一通り理解して頂けるように話す予定です.
前提とする知識は,空間の特異(またはde Rhamコ)ホモロジーと,二重複体からできるスペクトル系列です.
前半(29日)は,オペラッドの入門的・一般的な話です.
・オペラッドの定義,例,関連する用語,
・little disks operad の formality
についてお話します.
後半(30日)は,上に挙げた講演者の結果の証明をします.
その途中で,little disks operad の formality の埋め込みの空間への応用についても少し触れたいと思います.
・McClure-Smithによる(乗法的)オペラッドからcosimplicial space を構成する方法
・SalvatoreによるMcClure-Smith のcosimplicial space のhomotopy limitの決定(幾何学的解釈)
・これらの他者の結果に基づく,奇数次元のframed little disks operadのnon-formalityの証明
についてお話します.