平成24年5月30日、PCパーツ販売店でおなじみのクレバリーが倒産しました。
クレバリーは秋葉原のPCパーツ街に3店舗ものの店を展開しており、入力デバイスに強い印象があります。
全盛期は全国に店を構えるほどの大手でした。
しかし今年2月「再開発の事情で」との理由で店舗をクレバリー秋葉原店一店舗に集中。
なにもなかったかのように営業を続けていました。
2000年代に入り次々とパソコンショップが閉店しています。
PC-SUCCESS(秋葉原)→倒産
高速電脳(秋葉原)→倒産
T-ZONE(秋葉原)→倒産
プラットフォーム(秋葉原)→店舗閉店。ネット販売のみ
USER'S SIDE(秋葉原)→店舗閉店。ネット販売のみ
BLESS(秋葉原)→廃業
スタンバイ(日本橋)→倒産
パルテック(九州)→倒産
ラオックスのザ・コン(秋葉原)→閉店。ビルはあのBNFが所有。ラオックス自体は中国系の傘下
マハーポーシャ→オウム真理教関係で閉店
ソフマップ→ビックカメラに買収、複数店の閉店
ツクモ→ヤマダに買収、なんば店など複数店の閉店
クレバリー→?
まず問題としてあげられるのが自作は安いという常識がなくなったことです。
そしてもうひとつ問題なのがネットのほうが安いという事実です。
さらに、これは秋葉原に言えることですが再開発問題で賃金が値上がっているということです。
そしてこれだけじゃありません。タイの洪水被害で未だにHDDが高い。なのにメモリの値段は下がる一方。
かつては多くの人がパソコンパーツを買いに秋葉原などのパソコンショップが多く集まる店に行きました。
1995年、当時東京に在住していた2歳の私も父に連れられ秋葉原デビューしました。その時はwindows95の発売日、ザ・コンに行きましたよええ。
その頃は自作PC >>>>>>>>メーカー製だったのです。
まだホワイトボックスパソコン、いわゆるBTOが流行る前でした。
そして世紀末。ITバブルが弾けました。
この頃に出だしたのがショップオリジナルパソコンです。店で組み立てて売ってやろうって考えですね。
これで成功したのがマウスコンピューターですね。今じゃ上場企業です。
2000年代に入りインターネットが普及し始めます。そして家庭に一台の時代がやって来ました。
(私の家は2000年の時点でブロードバンドで一人一台でしたがw)
ポストペットとか流行りましたね。モモちゃんとかいましたね。
そしてこのあたりから黒船である海外勢が本格参入してきます。そうです。DELLとHPです。
disるわけじゃないですが正直言って安物です。コンデンサ日本製使えよ!!!
DELL、HP共にカスタマイズにも優れていました。
ケースからマザーボードまで自社生産(もちろん中国のOEM)それを大量に作るわけですから価格破壊が始まるのです。
そうしているうちに一般人の目は黒船>メーカー製>>>>>>>>>>>>>>自作PC
になってしまったのです。下手すれば「自作PC?よくわからないけどすごいねえ」と言われる現状。
かつては自作PCをしていた人も組立が面倒とか高いとかいいだしてBTOパソコン買っちゃうんですよ。大手のところの。
かつては町内会で自作PC組立講座とかやってましたけど今じゃそんなの10年も過去の話。ただのオタクのやる行為に・・・
ニッチな産業なんですよ。だから賃金が値上がっても払えないんです。
メモリを1000円で仕入れました。でも仕入れた午後には価格破壊が始まっている。気がついたら900円切ってる\(^o^)/
じゃあどうするか。パーツの値段を下げないと客は来ません。
借金するしかない・・・!ってことです。それを繰り返すうちに倒産。
ここでは主なパソコンショップの現状を見ていきたいと思います。
サードウェーブ系 現在は両方独立した別会社です。
ドスパラ→DOS/Vパラダイスといったほうが古参の方にはわかりやすいだろう。
じゃんぱら独立に基づき、現在は中古も買取販売している。21店舗
じゃんぱら→ドスパラから独立したことによりPCアクセサリも取り扱うようになる。最近は白ROMに力を入れている模様。24店舗
ユニットコム系 基本的にショップブランドパソコンは同じです。全国91店舗(らしい)
余談だが日本橋ではユニットコム系の商品の売値は同じだったりする。
パソコン工房→最近アキバに再進出。日本橋ではお馴染み。BTOに強い。地方店舗も多く約70店舗
フェイス→ハイエンド向け、というかゲーマー向けパーツに強い。日本橋と秋葉原の2店舗。
TWO-TOP→普通のパーツ屋。9店舗
FreeT→一応。行ったことないからしらん。
(グッドウィル)→名古屋ではお馴染み。完全子会社化予定。15店舗
ソフマップ 現在はビックカメラ傘下。ビックカメラに買取カウンターあったりする。
PC関連はもちろんのこと、ゲームやアダルトビデオ、フィギュア、ラノベ、漫画なども買取販売している。全国42店舗。
九十九電機 こっちはヤマダ電機傘下。萌え路線で頑張ってる。つくもたん可愛いよ。
1966年創業でアマチュア無線機売ってたり、ゲーム売ってたりもした。名古屋と秋葉原に8店舗
アプライド 上場企業。郊外型店舗が多い。西日本中心に展開
アプライド→地方に多い。23店舗
あぷあぷ→アプライド直営の中古専門店。4店舗
コムロード→名古屋のお店。アプライドに名称変更予定。中京圏に3店舗。
PC DEPOT 上場企業。郊外型店舗が多い。関東中心に66店舗。
ZOA バイクとPCの店で有名。主に郊外型。
ZOA→7店舗。関東と中国地方に出店。主に郊外型。
パソコンの館→中核市程度の都会に6店舗あり
OAナガシマ→東海地方に展開。11店舗。
郊外型店舗はパソコンショップというよりも家電量販店として君臨している事実。一方で都市型店舗は衰退しています。
都心回帰なのに衰退しています。これはどういうことか。
結局はインターネットのほうが安いという現実と自作PC人口の現象、
また最近の不景気に伴い自作PC業界はよりニッチな業界となるであろう。
今回は独立系PCショップはあまりに多いので割愛させて頂きました。