論文における句読点について
レポートや論文を書くときに句読点を「、」「。」とするべきか「,」「.」とするべきか迷ったことがないだろうか。
正直な話、指定がなければどっちでもいいじゃないの、という人が大半であろう。そこで今回は思い切って調査した。
なお、すべて経済学の博士論文を元にしている。
また、標本として利用した大学はあくまで有名大学というだけであり、深い意味は無い。
結果は以下の様になった。
「,」「.」
東京大学
北海道大学
神戸大学
「、」「。」
京都大学
東北大学
名古屋大学
大阪大学
九州大学
一橋大学
早稲田大学
上智大学
立教大学
青山学院大学
中央大学
法政大学
関西大学
関西学院大学
同志社大学
「,」「。」
慶應義塾大学
明治大学
立命館大学
ここからわかるようにあまり統一されていない。結局のところどうでもいいのだ。
しかし明らかなのがやはり日本語の句読点は「、」と「。」であるということである。
東大と北大以外の旧帝大はやはり「、」と「。」を使い、ほとんどの有名私大もまた同じである。
一方で「,」と「。」という変わり種も存在する。慶應、明治、立命館がそれである。
どっちか統一しろ、と言いたくなるが、さすがに文の終わりが.なのは気持ち悪いから。にしました、という気持ちはわからないわけではない。
以上調査より、正直な話どれでもいいがやはり日本語は「、」と「。」のほうがいい、ということが明らかになった。
しかし、なぜバラバラであろうか。
九州大学の渡部善隆(1995)によると
句読点は,横書きでは,「,」および「。」を用いる.
『公用文作成の要領』
と述べており、どうやら横書きの場合は「,」を使うのが正しいようだ。
この通りであるならば、慶應と明治、立命の3大学しか満たしていない。皮肉にも国立大学は全く守っていないのである。
また同氏によれば、「,」「。」を使っている官庁発行の文章は通産白書や観光白書といった一部のみであり、ほとんどが「、」と「。」のようである。
やはり句読点はさほど重要ではないようである。
結論
自分が見やすと思えばそれでいい。