資源生物学講座 資源生態学領域 招聘教員
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略歴
1959年長野生まれ。1987年北海道大学農学博士(カモメ属2種の食性の種間・コロニー間および個体間変異)。1988年より1993年まで国立極地研究所助手。南極昭和基地でアデリーペンギンの調査を行う。1994年北海道大学農学研究科助手、助教授をへて、2003年より同大学水産科学研究院准教授。北海道天売島で長期的海鳥モニタリングを継続するほか、英国、米国、ノルウェー、オーストラリアの研究者と共同して、バイオロギング技術を使って海鳥の海上での行動を調べている。
専門:動物の行動生態および海洋生態
受賞歴
2009年太平洋海鳥グループ特別功労賞
2009年日本生態学会大島賞
主な著書
海鳥の行動と生態‐その海洋生活への適応‐ 綿貫豊 生物研究社 (2010)
ペンギンはなぜ飛ばないのか?海を選んだ鳥たちの姿 綿貫豊 恒星社厚生閣(2013)
海鳥と地球と人間 漁業・プラスチック・洋上風発・野ネコ問題と生態系 綿貫豊 築地書館(2022)
所属学会など
日本生態学会
日本鳥学会(編集委員、基金運営委員長、評議員)
太平洋海鳥グループ
PICES(海鳥・海獣アドバイザーパネル共同議長)
Journal of Avian Biology(Subject Editor)
ひとこと
海鳥は、餌が豊富な場所をもとめて高速で広範囲を動き回り、海洋環境を横断的に利用します。彼等の海洋における行動を探ることで、いままでの方法ではとらえきれない、海洋環境変動と海洋生物の相互作用のメカニズムを理解することを目指しています。そのため、1)変化する海洋環境の中で、海鳥たちがどううまくやっているのか? 2)海鳥の目(形態、行動、生態)をとおして見た海洋環境とはいかなるものであるのか?(2-4) 、3)海洋生態系において海鳥はどういった役割を果たしているのか、といった問題に取り組んでいます。
研究グループ紹介
海鳥の集団繁殖地に滞在すれば、容易に多数個体から行動・生態データを得ることができます。ただし今まで、その研究は繁殖地での行動に限られていました。最近のテレメトリー・バイオロギング技術の急速な進歩は、海鳥が生涯の9割の時間を過ごす海での行動を明らかにすることを可能としました。しかし、行動を詳細に明らかにしても、さらにそれと個体ごとの繁殖成績を関連づけられても、その適応的な意義はわかりません。海洋環境との関連性を明らかにする必要があります。海という環境は、森や草原に比べるとアクセスの点で調査が困難であると思われるかもしれません。この点で、当研究室はきわめて恵まれた環境にあります。北大水産科学研究院には、衛星や魚群探知機、海洋物理化学の専門家、またプランクトンや魚類生態の専門家がそろっています。いつでも技術的な問題やその生物の分類・生態について相談できます。船・衛星受信システムなどの観測プラットフォームも充実しています。水産関連の研究所とのつながりもつよく、共同研究はもちろん、多くの卒業生がそれらの研究所に就職しています。
トピックス
学術会議報告
調査報告
研究活動実績
研究歴
学会発表等(国外)
学会発表等(国内)