Zakkan.

この場は,'Zakkan',「雑感」として,私が日ごろ考えていること,気づいたことなどを書き留める場です.

20181231

論文の修正を終えたので,なんとか大晦日に英文校閲依頼.納品までの期間,実質的に論文を寝かせることになります.10月16日から約二か月を要しました.この期間,学会発表(国内二つと国外一つ)や他の投稿論文の修正対応と重複してしまったため,メリハリの工夫が欠かせませんでした.マルチタスクには慣れているものの,研究に関しては二つが限度かと思います.経験上,三つ以上の研究を同時並行で進めることは賢明でありません.

修正未了の論文はあと一つ.年内に終える必要はないものの,心理的にそうした欲があるのは事実です.

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20181229

TMNの'Just Like Paradise'を初めて聴いたのは,2010年にリリースされたアルバム'TM NETWORK Tribute “CLUB COLOSSEUM”'でした.5:48以降の転調のために,5:48までがあるような作品です.一時期,この転調の中毒になりかけたほど.最近,1993年のオリジナルを聴く機会があり,後半の転調に感動.ライブ会場で聴いたら,鳥肌ではすまなかったでしょう.

イントロの「ヒューン」からは時代を感じるものの,後半はいま聴いても色褪せを感じさせません.繰り返し聴いていると,本作以降のTKサウンズの基本パーツを多数発見しました.その意味で,エポックメイキングな作品ではないかと思料.25年目にして,発見してしまったような感覚.しばらく中毒になりそうです.

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20181210

バルセロナにあるFranca駅.名前の由来について,フランス方面への列車の発着駅だろうと推測したところ,当たりのようです.パリのLyon駅の名前の由来と同じです.日本でいえば,上野駅を「青森駅」,新宿駅を「松本駅」と呼ぶこともできそうです.

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20181205

My paper is now accepted for publication in the International Regional Science Review:

Usui, H. and Asami, Y., 2018, Size distribution of building lots and density of buildings and road networks: theoretical derivation based on Gibrat’s law and empirical study of downtown districts in Tokyo, International Regional Science Review, accepted.

urban studies系の国際誌に論文を採用して頂きました.時差のため,未明にeditorよりメールを頂くことが多いです.スペイン滞在中に推敲を重ね,往路のCDGにてbitmap fonts対応をした思い出深い論文となりました.

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20181123 - 1125

Urban Transition 2018 @ Sitges(Barcelona郊外)にて発表しました.

国外開催の国際学会への参加は9年ぶりでした.

都市と健康が主要テーマということで,バックグラウンドも様々な研究者が参加.国際学会といっても大小様々であり,それぞれ利点と欠点があります.今回は,比較的規模が大きい学会でした.多様な研究発表を聴いて,より広い視野をもつきっかけを得られたことは大きな収穫でした.世界的な研究のトレンドを捉えるには良い機会です.

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20181118

都市計画学会での研究発表を無事に終えました。

会場の先生方から今後の研究につながるコメントを頂戴し、とても有意義な時間を過ごすことができました。感謝。

他の発表からも多くを学ばせて頂きました。どれも面白い研究であり、ますます精進しなければと気を新たにしたところです。今春に就職した研究室OBが立派に発表している姿を嬉しく思いました。

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Whityうめだにて道に迷いました。普段、道に迷うことはないので、少々焦りました。今回に限らず、Whityうめだでは方向感覚を失いそうになります。

JR大阪駅から地下に入れば、地上の建築物等の位置関係を記憶できますから、記憶の慣性(?)により、地下街を迷いなく歩くことができます。ところが、御堂筋線の南改札からWhityうめだの広場的な空間に入ると、記憶の慣性はゼロ。唯一頼りになるのは、御堂筋線が南北方向であることです。厳密には南南東の向きであり、22.5°の差が方向感覚を狂わすわけです。さらに厄介なことは、地下街は二股に分かれるので、ますます方向感覚は狂います。

似たような経験は、東京駅丸の内側のKITTEの地下空間でもしております。

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20181116

後藤治,関澤愛,三浦卓也,村上正浩,2009,それでも「木密」に住み続けたい! 路地裏で安全に暮らすための防災まちづくりの極意,彰国社.再々読了.

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新大阪駅の新幹線ホームにて,新幹線さくら号の車内を見てみると,グリーン車でないにも拘らず,2 + 2列でした.調べてみると,指定車は2 + 2列.自由席は2 + 3列なんですね.2013年に,新水俣駅から筑後船小屋駅まで,新幹線みずほ号を利用した際は,2 + 3列だったはず.

仮に東海道新幹線で指定車を2 + 2列にしたら,単純計算で20 × 10 = 200ですから,二両分の定員減となります.無理ですね.

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20181115

東京メトロの駅構内では、トイレまでの距離が数メートルの精度で音声案内されています。音声案内を聞く度に、ヒトの距離感、物理距離と認知距離の差について考えます。もちろん、歩測をすれば良いものの、「まっすぐ9m進んだところ」を正確に測るには、距離が短すぎるわけで。こんなことを考え始めても、瞬く間にトイレに着いてしまうので、考えるに値しないのかなと、用を済ませながら思うわけであります。

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20181114

杉原厚吉,1994,理科系のための英文作法 文章をなめらかにつなぐ四つの法則,中公新書.再読了.

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20181112

マーク・ブキャナン(著)・熊谷玲美(訳),2015,市場は物理法則で動く 経済学は物理学によってどう生まれ変わるのか?,白揚社.読了.

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20181102

廣井悠,地下街減災研究会,2018,知られざる地下街 歴史・魅力・防災,ちかあるきのススメ,河出書房新社.読了.

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20181101

浅見泰司,中川雅之(編),2018,コンパクトシティを考える,プログレス.読了.

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20181031

饗庭伸,2015,都市をたたむ 人口減少時代をデザインする都市計画,花伝社.読了.

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20181028

雑誌「鉄道ファン」を閲覧しようとしたところ,書店に在庫はなく.ヨン・サン・トウ(昭和43年10月)の白紙ダイヤ改正から50年という節目の特集だからでしょうか.確か,東北本線が青森駅まで電化されたという意味でも節目の時であったと思います.

ヨン・サン・トウをはじめて知ったのは小学生の頃.生まれる前の出来事,カタカナの「ヨン・サン・トウ」という音の響きだけが心地よく印象に残るとともに,鉄道雑誌の二段組の記事を読むだけでも,何だかよくわからないけれど,凄いことが起こったんだという事実を知りました.

1968年10月に東北本線は青森駅まで電化し,1982年6月に東北新幹線は盛岡駅まで開通.この間,約14年.北陸新幹線が長野駅まで開業(1997年10月)してから金沢駅まで延伸開業(2015年3月)するまでの期間よりも短いです.確か,整備新幹線の議論もこの間になされ,東北新幹線と上越新幹線は開通しているという事実は,改めて凄いことだと思います.

1995年頃,雑誌「鉄道ファン」の特集として「上野特急エイジ」が企画されました.上野発着の在来線特急が華やかなりし頃を知らない世代としては,本特集はバイブルであり,知識の大半はこの特集から吸収しました.1968年10月1日から1982年11月15日までの各年が非常に濃密であり,1982年という節目に向けて全力疾走しては,在来線特急としての使命を真夏の打ち上げ花火のようにパッと発散して終焉を迎える過程を儚く思いました.

1995年当時の上野駅は,13番線から寝台列車が発着していましたし,16番線~18番線は上信越,常磐特急の発着ホームとして機能していました.札幌,青森,仙台,長野,直江津,金沢などへの行先案内板を見ているだけでも,旅情を十分に感じることができました.今日,上記の行先の多くは東京駅の行先案内板に集約されています.

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20181020

GIS学会の初日を無事に終えました.

午前の終わりに発表を終えて,ポスターセッションのコアタイムを経て,午後の最初のセッションの座長を担当.ポスターセッションで議論していたところ,危うくセッションの開始時間に間に合わなくなるところでした(汗.

企画セッションの「2018年度 初等中等教育におけるGISを活用した授業に係る優良事例表彰」を聴講.中学・高校の先生方によるGISystemsの導入事例を興味深く拝聴.現場の先生方のお話を聴く限り,中高生は意外と難なくGISスキルを習得するようです.ゲーム感覚と思えば,大学生よりも中高生のほうがすんなりと操作法をマスターするのかな.妙に納得してしまいました.

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20181017

例年よりも黄葉や落葉が早いように思ったら,9月30日の台風による塩害の影響のようです.樹種にもよりますが,潮風をまともに受けた側は変色しています.秋の気配はどこへ.

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20181013

久保拓弥,2012,データ解析のための統計モデリング入門 一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC,岩波書店.読了.

教科書の類の書籍は,繰り返し読んで理解を深めていくものですから,「読了」と付すのも不適切かと思います.敢えて「読了」と付したのは,必要に応じて各章を読むことはあっても,ぶっ通しで読む時間をとれなかったためです.今回,三日間で通しで読破することができました.これまで様々な文献を読んでお勉強してきたことを,とても見通しよく学びなおすことができました.久保先生の分かりやすい解説に感動いたしました.その反面,初学者でない立場からすると,本書は初学者にとってわかりやすいのかどうか,判断しかねております.久保先生の解説に感動したのは,過去に理解に苦しんだ経験があってこそかもしれません.

同様のことは,「統計学を拓いた異才たち」にもあてはまるように思われます.おそらく,統計学を勉強した経験のない初学者が「異才たち」を読んでも,感動は半分だろうと.初学者として一通りの頻度統計学を学び,理解に至るまでの「工事現場の足場」のようなものを欲したくなるときに,「異才たち」の感動は最大化されると思います.

とにかく,久保先生の解説よりもわかりやすい解説はないかと思います.

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弥彦山頂の標高を調べたところ、634mのようで、東京スカイツリーの高さと同じことに気づきました。

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M 6.7 - 262km NW of Ozernovskiy, Russia,

2018-10-13 11:10:23 (UTC),

52.861°N 153.379°E,

470.1 km depth

https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us1000hbkz/shakemap/

shake mapを見る限り,日本では無震.気象庁によると,別海町で震度2を観測.

深発地震,興味深い自然現象です.

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20181012

秋映が店頭に並ぶ季節になりました.色合い,歯応え,甘さと酸味は病みつきになります.

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20181009

山出保,2018,まちづくり都市 金沢,岩波新書.読了.

途中まで読み進めて興味深かったことは,金沢港の整備のきっかけです.昭和38年のいわゆる「三八豪雪」により,陸路が使いものにならず海運の重要性が再認識されたことが契機となっているようです.個人的には,pp.208-209に強く共感いたしました.とくに,国土利用計画法が規定する土地利用計画についてです.

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20181006

Urban Studies系の国際誌(IFあり)から査読依頼.勉強させて頂きます.

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20181004

未明の千葉県東方沖を震源とする地震。

予測マグニチュードの最大値はM.7.1、震源の深さは10kmであったようです。その後、M.4.7に収束。理屈がわかりました。

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7月中旬から約3ヶ月間、Michael Batty先生の本を二冊携帯する日々を過ごしました。今日で一段落かな。

2007年に都市工学科の都市解析を履修した際に、特別ゲストとしてBatty先生の講義を拝聴する機会に恵まれました。感想を英語で書けばBatty先生に読んで頂けるとのことで、拙いレポートを書いた記憶があります。当時は、スゴイ先生というイメージのみが先行していたものの、上述の二冊を熟読して、イメージだけではなくなりました。。

Marc Barthelemy先生についても似たような経験があり、2009年にパリで学会発表した際に、諸事情により講演を聴き逃しました。当時、ネットワーク解析をはじめたばかりで、先生のことを存じ上げず。その後、学会発表した内容をCyberGeo: European Journal of Geographyに論文を投稿し、役所に就職してから、査読対応。その際に、査読者から、Barthelemy先生の本を読むべしとサジェストされ、熟読しました。

オチは、その人の凄さを実感するまで時間を要するものの、イメージ先行で講演を聴く効用は非常に高いことです。

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20180930

台風接近により、夕刻の帰京予定を大幅に早めました。朝6時に琴平を出発し、瀬戸大橋経由で岡山駅までレンタカー。いま新幹線に乗車。東京方面ののぞみ号はグリーン席含めて満席。辛うじて自由席に座れました。

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20180928

まちなみ調査のために高知県へ.

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20180925

金本良嗣・藤原徹,2016,「都市経済学(第2版)」,東洋経済新報社を読んだところ,第1版との章構成の違いに気づきました.都市環境の章はなく,ヘドニックアプローチの解説は住宅市場の章の付録として再編されています.

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20180913

論文が採用されました:

薄井宏行・寺木彰浩, 2018, 建物棟数密度の減少による延焼確率の減少効果 ―正方形敷地の仮定に基づく延焼確率分布の導出及び密集市街地における延焼リスク評価への応用―,都市計画論文集,53(3),掲載決定.

修士論文として,密集市街地等における路地の災害安全性と快適性をテーマに研究を進めておりました.上述の論文のresearch questionは,地区スケールにおいて,どの程度の延焼確率がどのくらい分布しているのか?です.建物棟数密度,道路延長密度,平均道路幅員,建ぺい率制限などの市街地の基盤整備状況を反映する指標値と延焼確率分布の関係を見通しよく考察したい!というのが計画論的なsubstantive motivationです.

青木義次先生が公理的アプローチにより導き出された「延焼確率関数」に,距離分布を組み込むことで,面的に拡張しました.修士時代からのアイデアを形にすることができました.

建築基準法が改正され,防火地域・準防火地域において,延焼防止性能の高い建築物の建ぺい率制限は10%緩和されます.こうした議論の基礎としても貢献できると思います.

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20180911

サラリーマンのリュックサック姿が増えたように思われます。私がリュックサックで通勤し始めたのは確か3.11の前後であり、いま使用しているのは2012年に購入したものです。やはり、両手がフリーになるのは便利です。とある合コンにて、リュックサックリーマンに断固反対な女性と議論したのは良い思い出です。

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20180910

My paper is published in the Journal of Geographical Systems as the online first version.

Usui, H., 2018, Estimation of geometric route distance from its topological distance: application to narrow road networks in Tokyo, Journal of Geographical Systems, published online.

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20180909

おかげさまで,国際会議(の運営)を無事に終えることができました.開催までの準備の過程において,非常に多くを学ぶ機会に恵まれました.最大限の想像力を働かせてto do listを日々更新しては,多くの関係者の方々のご指摘に助けて頂きました.とても感謝しております.

何よりも,三十半ばの若手研究者に国際会議のハンドリングをする機会を与えて頂いた浅見泰司先生に感謝いたします.

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20180906

いつものように,NHKラジオ深夜便を聴こうとしたところ,「地割れが生じているかもしれません.」とのアナウンサーの呼びかけが聞こえてきました.そして,北海道胆振東部地震が発生したことを知りました.被災地の一日も早い復旧と復興を祈念いたします.

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20180829

日本地理の理解の解像度を偏りなく向上するのは至難です.私の場合,日本国内の特定の地域に夢中となる時期があります.それも線的に鉄道網に沿った理解です.たとえば,北海道の場合,深名線が廃線となる1995年頃に,九州地方についてはそれなりに,といった具合に.解像度が相対的に低いのは四国地方かもしれません.理由はとくになく.

面的な理解となると,現実的には困難であると思います.たとえば,東京23区の各町丁目(約3100あります)の街路網を踏査しようとしたとき,一日一町丁目でも約10年を要することを知り,諦めました.十年ひと昔ですから,リアルタイムに実空間を理解すること自体に無理があります.仮に踏査したとしても,街路網という疑似面的な理解です.

そう考えますと,実態認識したことのある街路網はほんの僅かであるという事実を謙虚に受け止めなければなりません.そして,僅かな実態認識から,国内外を問わず膨大な街路網を実態認識する際に,意外性がないという意外さから普遍な法則性を認識しようという姿勢を貫く面白さと難しさを実感します.

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20180825

豊水が店頭に並ぶ時期になりました。甘みと酸味と水々しさを楽しみます。

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20180824

文献を読んでいると,なぜそのような数式の変形を思いつくのか,感心すること多々.先日も,積分幾何学の特別講義にて,なぜそのような定式化や変数変換の着想を得たのか話題になりました.おそらく,日々の試行錯誤と研究者の勘に負うところが大きいのかなと推察.いまも,とある数式から「えっ?」と感心してしまう変形を考えており,アレコレ試しているものの自力到達できず.

たぶん,数学嫌いのきっかけとなる主因はここであると確信します.「センス」の一言で片づけてしまう人もいたけれど,私はそうは思いません.建築家が一つの設計にいたるまでに膨大なエスキースをしては,トレーシングペーパーをゴミにするのと同様に,膨大な試行錯誤をしているはずです.もちろん,天才は試行錯誤せずとも「センス」で即解するのだろうと思います.

我々は膨大な試行錯誤の結果しか知ることができません.それよりも興味深く重要であるのは,試行錯誤の過程を垣間見ることであると思います.

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主要な文献や論文を読む限り,science of citiesは大規模データの時代にあるからこそ,minimum set of equations and parametersを追求しようという野心に満ちていると理解しています.矢野和男先生の「データの見えざる手」では,大規模データだからこそ,ヒトがそこから何らかの仮説を見出すことは正攻法でなく,Artificial Intelligenceに大規模データを食わせて吐かせるという趣旨の説明がなされています.私自身はいったんはこの説明を受け入れたものの,いまは懐疑的であり,いかに縮約して理解するかが,大規模データに対峙すると同時に並行するプロセスであると捉えています.Barthelemy先生が'understanding'をどのような意味で使用しているかを斟酌すると,冒頭のminimum set of equations and parametersでformulationできることをもって'understanding'であると解しています.この点,ケプラーの第三法則は今日においても多くを示唆すると思います.

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20180822

My paper is accepted for publication in the Journal of Geographical Systems:

Usui, H., 2018, Estimation of geometric route distance from its topological distance: application to narrow road networks in Tokyo, Journal of Geographical Systems, accepted.

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20180819

鈴木成文,上野千鶴子,山本理顕,布野修司,五十嵐太郎,山本喜美恵,2004,「51C」家族を容れるハコの戦後と現在,平凡社,再読了.

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20180811

9時から15時まで,積分幾何学な一日でした.

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20180810

四月以降,どのように計算しようか考え続けていた問題が解決.言うは易く行うは難しの典型であり,計算式自体は高校レベルであるものの,GISにどう演算させるか妙案を思いつかず,悶々としていました.久々に三角関数の加法定理と場合分けの問題を考えることに.スッキリしました..

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20180807

論文の修正が一段落したので,中断していた研究を再開.

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20180803

論文の審査結果が届きました.早速,修正意見書を確認し,修正方針を検討中.査読者の方々の建設的なコメントに感謝.

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20180730

論文をsubmit.一段落しました.

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国際誌の初査読を終えました.査読者としても勉強させて頂きました.とても感謝しております.

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20180729

終日,論文の修正に専念.

Reviewersから頂いた19個の指摘事項のうち,14個については対処.十分に苦戦を強いられているものの,残り5個はさらに難航しそうです.うち1個は,新たな論文として投稿されたい旨の内容です.ここの方針が定まらず.思考停止状態から脱出するために,上述の14個の指摘に対処して,改めてどうするか考えています.

毎度,難航の連続なので,この状況には慣れています.

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20180725

ほぼ終日、修士課程のジュリーにて研究報告を拝聴。とくに、線的集落の形成過程をアーバンモルフォロジー的に解明しようとする研究は面白いと思いました。また、和辻哲郎の「風土」を基礎とする野心的に思われる研究もありました。

学部時代に、渡和由先生から、「風土」は20代のうちに読むべき文献であると教わりました。私が読み終えたのは20代半ば。読破するのに難航しました。その前後に、樋口忠彦先生の「日本の景観」を読んでは、山の辺の景観に安心感を見出す日本人の性に納得しました。

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20180722

論文をresubmit.

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20180721

目下専念し続けていた論文の初稿を書き終えました.もう少し推敲してから英文校閲依頼したいものの,期限が間近ゆえ,早速依頼.

約二か月間,5月半ばに査読結果が届いた論文の修正と冒頭の論文の新規執筆の両立に非常に苦労しました.現実には両立できないので,当初は冒頭の論文を優先していたものの,修正のほうが間に合わなくなるのを懸念し,6月初めから約一か月間は修正を優先.論文の修正をほぼ終えたときに,新規執筆のほうが間に合わなくなるのを懸念し,気づけば7月下旬.いままでの研究者人生で最もしんどい二か月間であったかもしれません.

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20180719

野矢茂樹、2006、入門!論理学、中公新書を読み進めています。学部一年次に、微分積分学の講義にて、実数の連続性を証明するときに、記号論理学のイロハを教わりました。途中で読むのを中断したまま、早8年。本書では記号は一切出てきません。例題を記号に置き換えて解いています。もし、記号に置き換えなければ、正しい答えを導けるのだろうかと半信半疑。野矢先生の縦書きの文章のわかりやすさに感動。

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20180717

論文の査読結果が判明.修正するチャンスを与えて頂き感謝.

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20180714

住宅建築系の国際誌(IFあり)から査読依頼.国際誌の査読経験は初めてなので,勉強するつもりで臨みます.

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20180713

目下の懸案事項(職場のネットワーク環境の大幅変更)が無事に完了.12時開始で数分でおわるだろうと想定していたところ,不具合が連続し,13時を過ぎても問題解消する気配なく.13時からの演習最終発表会に間に合わず,辛うじて担当班の発表に間に合いました.

久々に一杯と行きたいところですが,週末締めの案件,今月末締めの案件のため,ストイックに生きます.

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20180711

図を作成するときはなるべくグレースケールを心がけています.厄介なことは,印刷して判読しにくいときに,どこまで濃くすべきか(淡くすべきか)です.この辺をAIで最適化してくれると助かるのですが.すでに実装されていそうですね.

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20180710

今朝は東西線をフル乗車して中野へ。高田馬場駅以西は9年前の上高田調査以来かもしれません。仕事の前に、重要な分析を終えることができました。中野区役所は東京23区の区役所のなかで最も駅至近かと思われます。

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20180705

三浦展,2018,都心集中の真実 -東京23区町丁別人口から見える問題-,ちくま新書.読了.

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20180703

鶴原吉郎,2018,EVと自動運転 クルマをどう変えるか,岩波新書.読了.

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20180622

学生さんに、フジテレビドラマ「ひとつ屋根の下」を知っているかどうか聞いたところ、Noとのこと。チューリップの「サボテンの花」も。私自身、杉並区周辺の中央線沿線のイメージといえば、このドラマから多分に影響を受けております。柏木クリーニング店、アンちゃん、プリン、ケンケンな訳で。

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20180616

都市解析特論の講義を終えました.

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20180612

午後から中野区大和町を調査。経験上、一つの町丁目を踏査するのに半日を要します。傘をささなくても大丈夫な程度に濡れながら、無事に終了。一昔前に踏査した上高田2丁目も早稲田通り沿いです。大和町と比較すると、何となく違うことを実感。確かに調査時点の違いもあると思いますが、一昔前の大和町を踏査したとしても、違うと実感したと思います。何となくでは学問として不十分ですから、都市計画の基礎技術たる密度、配置、動きの観点から、きちんと考察したいと思います。

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20180607

ボリュームスタディーに専念している学生さんの様子をみながら,部分と全体の論考を意識せずにはいられませんでした.都市空間の厄介かつ面白い性質は,部分から全体を「瞬時に」捉えることも,その逆も困難である点です.そして,建築単体スケールにも広域的な社会基盤にもない際立った特徴です.とりあえず,都市空間における実態認識に基づいて,部分を積み上げてみて,全体の数値的な細かい検算はそれから.「とりあえず」という表現は決してテキトーな意味ではなく,もう少し固い表現をすれば,試行錯誤です.あれこれ考えていたら,林野庁の先輩の発言を思い出しました.山を見れば木の本数が瞬時にわかるようです.これもまた訓練の賜物のようです.

面白いことに,現実の都市空間が試行錯誤の連鎖の集合で成立しているだけに,上述の「とりあえず」の試みは的外れではないと思います.

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20180606

高安秀樹,2004,経済物理学の発見,光文社新書.再読了.

新刊当時に購入して読んで以来,約14年ぶりに再読しました.

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20180523

夕方から駒場にて研究会に参加。

駒場東大前駅から向かう途中の住宅地にて、カレーの匂いがしました。日常のなかのこの上ない幸せな時間です。子供の頃、小雨の夕刻に、どこかの家からピアノの練習音とカレーの匂いがしては、幸せな気分になったことを思い出しました。香りと音の生活景、役立つかどうかはさておき、研究してみたくなりました。

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20180521

富岡製糸場を見学しました.長辺と短辺がそれぞれ約100mと約10mの木骨レンガ造で瓦葺という和洋折衷の建築物です.現在,西置繭所は改修工事の最中であり,その様子を見学することもできました.瓦の枚数は合計約49,000.富岡市の人口とほぼ同じです.今回の見学で最も印象に残っています.六種類の瓦が使用されているようです.明らかにクラスターを形成していることがわかる一方,境界は不明確です.

群馬県南は近代日本遺産の集積地の一つです.富岡製糸場を筆頭に,旧信越本線の碓氷旧線には多数のレンガ造橋梁とトンネルが連続します.富岡製糸場のレンガは現地で製造されたものであることを知りました.埼玉県深谷市はレンガ製造で有名であり,碓氷峠のレンガ造は深谷レンガであると理解していたものの,富岡のそれは深谷の瓦職人に現地で製造させたとのこと.

毎度,明治の近代日本遺産を見聞しては感心することは,立地と建材と技術の適切さの妙です.とくに,単に西欧の技術をそのまま導入するのではなく,日本の工芸技術との親和性が考慮されたことは特筆すべき点かと思います.

世界遺産群の一つである荒船風穴も興味深いです.明治国家の威信をかけた製糸業.あらゆる知識と知恵と技術の集大成から多くのヒントを得たような気がしました.

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20180517

昨晩、列車内の網棚に、論文が多数入ったクリアーファイルを忘れてしまいました。相互乗り入れしているため、数社に問い合わせたところ、とある駅で保管されていることが判明。安心しました。拙著の論文タイトルと著者名で確認。

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20180516

ガウス積分をするときは,I = ガウス積分と置いてその二乗を考えることで,二重積分に帰着させます.極座標形式に変数変換することで,計算は簡単になります.ところが,二重積分に帰着させる発想を受け入れ難い時期がありました.もともと一変数の広義積分ですから,愚直に計算できるはずです.学類1年次の頃,大学図書館の数学書のコーナーにて,微分積分の書籍を読み漁っては,二重積分に帰着させない方法を探しました.とある書籍(著者と書名は失念)にて,不等式を考えて,挟み撃ちの原理を適用する方法を発見し,モヤモヤは解消しました.いま手元に,その導出過程の複写があり,「以下の計算は観賞してもらえば十分」とか「ここの計算は上手ではあるが難しい部分である」のように,著者の見解が記載されています.

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20180512

午前中は論文執筆に専念。毎日、今日こそは書き上げようと臨戦態勢に入るものの、やればやるほど研究の解像度の粗さが露呈し、竣工はますます先になるような気がします。そうは言ってられないので、公比を1未満にして収束に持ちこみます。午後から研究会に参加。今年度より、OR学会のオリパラ部会のメンバーとなり、先生方の最新の研究を大変興味深く拝聴いたしました。

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20180511

マンデルブロ,2013,「フラクタリストーマンデルブロ自伝ー」,早川書房の付箋が貼られた箇所を読み返すと,「私が挑みつづけた難題の一つは,部分と全体を正当にとらえること」とあります.刊行当時,私は博士論文の予備審査を終えた直後であり,本審査へ向けて研究の序論を再考している最中でした.マンデルブロの問題意識は,当時の私の研究に対する問題意識を正当化してくれていると確信しました.

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20180509

今朝は気づけば夜が明けていました(汗.

今日もほぼ終日,大幅に修正を施している原稿に専念.今週中には一段落し,中断している研究を再開したいものの,前途多難.足し算的な思考から掛け算的な思考に転換したことで,ブレークスルーできたかもしれません.

並行して6日間寝かせておいた原稿を精読.もう大丈夫だろうと思っても,改善すべき箇所が散見.締切まであと5日間.一日寝かせてみることに.

山場なだけに,慎重かつ丁寧に.

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20180506

2018年5月6日15時4分に八丈島東方沖を震源とするマグニチュード6.0の地震.震度1以上は観測されていないものの,若干の海面変動のおそれがあるとのこと.

USGSによると,マグニチュード(モーメントマグニチュード)は5.3のようです.

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20180505

新建築に小田急ロマンスカーGSEが掲載されています.立断面図も掲載.新鮮です.鮮やかな小田急ファイアーオレンジは沿線風景に違和感なく.

白いロマンスカーのデビューが一昔前の出来事に.小田急ロマンスカーGSEの塗色から,原点回帰しつつも,常にザ・ロマンスカーの最先端を世に問うているようにも思えます.関東大手私鉄各社はそれぞれロマンスカーを運行しているものの,その在り方は三者三様のようです.都心との観光地輸送という点では,東武と西武も同様です.

東武は1960年からデラックスロマンスカー(DRC)を浅草と東武日光間で運行しています.当時は国鉄との競争が激しく,冷房完備,サロンカー&デュークボックスなどの車内設備の充実を図ることにより,国鉄との差別化を図ったことは有名です.今日では,JRと東武が相互乗り入れすることで,新宿始発の列車も運行.かつてのライバルは,互いにないものを補い合っています.

西武はもともと観光地輸送を担っていなかったものの,1969年に西武秩父線が開業し,ロマンスカー(レッドアロー)を池袋と西武秩父間で運行しています.当時,秩父地方へのアクセスは高崎線経由の秩父鉄道であったものの,西武秩父線の開業により,様相は激変したようです.都心から日光や箱根よりも近距離にあるため,観光輸送とともに朝夕の通勤需要も担っています.東武DRCのような華やかさはなく,質素なイメージです.

ロマンスカーという点では,京成電鉄にも歴史があります.もともと,都心から成田山への参詣客輸送を担っており,ロマンスカー(開運号)を運行.1978年に成田空港が開業して以降は,都心と成田空港のアクセス需要を担うように.しばらくは,成田空港直下に駅を設置できない理由により,当時の成田空港駅(現・東成田駅)からバスに乗り換えることを余儀なくされていたものの,1991年に空港直下に成田空港駅が開業して利便性は向上しました.同時に,JRとの競争が始まり今日に至ります.

京成が小田急とも東武とも西武とも異なるのは,速達性の重視です.北越急行での特急や青函トンネルでの在来線特急が廃止された今日,在来線では最速(160km/h)を誇ります.

都心から概ね似たような距離帯に,箱根,江ノ島,高尾山,秩父,日光・鬼怒川,筑波山などの観光地があるものの,充当する車輛は三者三様なのは興味深いです.小田急のようにロマンスカーで箱根に誘うスタンスから,つくばエクスプレスのようにロングシート車輛で筑波山へ誘うスタンスまで.

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20180504

狩人の「コスモス街道」を聴きながら、「右は越後へ行く北の道、左は木曽まで行く中仙道」は信濃追分だろうなと。狩人の詩は地理的空間の表現の宝庫かもしれません。

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20180427

木下是雄の「理科系の作文技術」がマンガ化がされ、書店に平積みされています。ハゲットの逆茂木型の文の説明図も載っています。

清水幾太郎の「論文の書き方」をマンガ化したら、「書くことは観念の爆発である」をどのように描くのか、妄想してしまいました。

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20180423

竹村彰通,2018,データサイエンス入門,岩波新書.読了.

東京メトロ各駅のリニューアルが目に見えて進んでいるのを実感します.東西線の大手町駅は,数年前まではいまの日本橋駅の様子と大差なかったものの,壁面化粧板の交換などが進み,全体的に明るくなりました.改札口周辺は落ち着きのある色彩となり,丸ノ内線大手町駅との連絡通路はチューブでなくなりました.オオテモリの工事期間中,通勤時にこのチューブを往来しては,ゴム系の異臭にうんざりしていたものの,いまとなっては思い出となりました.銀座線の各駅のリニューアルも進み,とくに上野駅と浅草駅の変貌には驚くばかりです.良くも悪くも飾り気がなくゴミゴミとした印象もいまはむかし.反面,京成電鉄の上野駅との連絡通路はむかしのままであり,空間の不連続というよりも,時代感の不連続を実感します.

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20180331

山本義隆,2018,近代日本一五〇年 -科学技術総力戦体制の破綻,岩波新書.読了.

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20180327

本日はGIS学会の若手分科会でした.

海図,うみがめ,空間データなど,多岐にわたる話題提供と活発な議論から多くを学びました.関係者の皆様に感謝.

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20180325

今月に入って以来,和文を読む時間がなかなかとれず.

山本義隆,2018,近代日本一五〇年 -科学技術総力戦体制の破綻,岩波新書を読み始めました.早速,第一章まで読み終えました.

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20180323

学部の卒業式が挙行されました.

ご卒業,誠におめでとうございます.

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20180322

大学院の学位記授与式が挙行されました.

誠におめでとうございます.

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20180320

国際会議での発表を無事に終えました.幸い,Environment and Planning Bに投稿したアブストが採用され,'2018 EPB Symposium on Urban Systems Design'にて発表するチャンスを頂きました.今朝,先日に投稿したアブストもacceptされ,何かと充実した一日を過ごすことができました.

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20180316

西村幸夫先生の最終講義を拝聴いたしました.

職場の通路ではほぼ毎日お会いするものの,先生のご講義を拝聴したのは今回が初めてでした.学生時代にも,西村先生のご講義を聴く機会に恵まれず,いつかはと思い続けて本日に至ってしまいました.私もデザ研のマガジンの一愛読者であり,マガジン創刊者の方の「都市保全計画」の講演録を読んでは,字面では伝わらない,肉声による講義の迫力を実感してみたいと思い続けていました.本日,実感するとともに,学生時代に無理をしてでも学部の講義を聴くべきだったと後悔しています.

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20180315

OR学会での発表を無事に終えました.

2006年に青木義次先生の本を読んで以来,類焼確率関数の章を繰り返し読んできました.どうも,単体の話を市街地の面的な(集団な)議論に拡張できるのではないかと,モヤモヤ考え続けること数年.建物壁面間の距離の扱いを工夫することで,何とかなるのではないかと思い,昨年末から研究を本格化しました.

会場の先生方より非常に有意義な質問とコメントを多数頂戴いたしました.大変有難く思います.今後の研究へ生かすことで,回答を示せればと思います.

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20180305

My paper has just been published in the Journal of Geographical Systems:

Usui, H., 2018, Statistical distribution of building lot frontage: Application for Tokyo downtown districts, Journal of Geographical Systems, (published online 20180305).

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20180226

本日は終日某重要業務でした.

業務中に,先日acceptされた論文のproof原稿が届いていたようで,訂正の必要あれば,within 48 hoursに訂正原稿を送ってほしいとのこと.急遽原稿チェックしようとしたものの,睡眠不足のため,頭が働かず.少々仮眠をとり,頭をスッキリさせてからチェックしました.

出版社はドイツ,proof原稿の作成はインド.まさにグローバルです.

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学類1年次に,「微分積分学セミナー」という社工特設講義を履修しました.内容は,ガウス「誤差論」を輪講するというもの.当時,偏微分も二重積分も「あれ?」な状況でしたが,岸本先生と当時の優しい先輩のおかげで,嫌いにならずに済みました.一番の収穫は,「ξとかζとか記載されていても面食らわずに数式をフォローすればいいよ」というお言葉です.これ以降,難解な数式と対峙する勇気(だけは)持ち続けています.岸本一男先生に感謝です.

学類2年次の「数理解析」では,岸本先生に質問攻めしていた記憶があります.ランチェスター戦略を通じて,固有値問題を解く意味を納得しました.「数理解析」を履修する前の1年次の三学期に,工シスの金野秀敏先生の「解析学Ⅲ」を履修し,微分方程式の解法にはまりました.金野秀敏先生の「工学のための微分方程式入門(コロナ社)」は,単振動問題の解を様々なアプローチで求める内容で,毎度楽しみにしていました.

これだけ微分方程式を勉強したにも拘らず,構造動力学を学ばなかったことは,戦略ミスでした.構造静力学の問題にうんざりしたのと,気象学の勉強にはまってしまったからかと思います.

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20180223

政策エビデンスとして,データの平均に着目する前に,データの分布そのものを確認する必要があると思います.分布によっては,平均よりも重要な統計量がありますし,分布のロングテールのテールそのものの存在を問題視しなければなりません.

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20180222

My paper is accepted for publication in the Journal of Geographical Systems:

Usui, H., 2018, Statistical distribution of building lot frontage: Application for Tokyo downtown districts, Journal of Geographical Systems, accepted.

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20180219

論文が採用されました:

薄井宏行・樋野公宏,2018,継続歩行距離と休憩施設の密度基準 東京駅および大手町駅周辺地区を対象に,日本建築学会計画系論文集,83(748),掲載決定.

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20180131

某国際誌のspecial issueに投稿していたextended abstractが採用され,3月の国際シンポジウムで発表する機会を得ることができました.

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20180125

年始からoutputに傾倒していたものの、昨日まで専念していた研究は一段落。頭をinputに切り替えて、full papersを数本レビュー。毎度、inputとoutputのバランスをとるのは難しいと実感します。

夕方からは研究会へ参加。

参加者のみなさんのお話を聞きながら、まだまだやるべきことはたくさんあると確信いたしました。

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20180121

中谷宇吉郎先生は私が尊敬する一人です。

中谷宇吉郎、1938、雪、岩波文庫を読んだ際に、先生の文章のわかりやすさ、厳冬期の日高山脈にて、雪の結晶を観察する様子の描写に感動いたしました。とくに、夜間の光と音のない世界の描写は強烈な印象として残っています。

中谷宇吉郎、1958、科学の方法、岩波新書は、博士論文執筆時に何度か読み直しました。物理学が成功しているのは、数学モデルとして記述できる対象のみであること。対象を都合よく選んでいるだけであって、日常生活のなかには数学モデルとして記述できていないものの、重要な現象は多数残されているという記述から、一人勇気づけられました。

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20180117

小学生のとき,疑問に思ったことを言葉でうまく説明できないことが多々ありました.いまでもよく覚えているのは,「1+1=2」の「=」をなぜ「は」と読むのかです.当時は,当たり前のことを質問すること自体に躊躇しました.いま振り返れば,「等しい」とは何かという疑問に帰着し,さらに突っ込めば,「=」の左と右が等しい,だから?という疑問です.本質を突いているかと思います.

日本語の文構造が「=」と「等しい」の理解を困難にしていたのかもしれません.日本語では,「AはBと等しい」である一方,英語だと「A equals B」となり,「A = B」と書けます.子供の質問は本質を突いている場合が多く,ごまかしのない説明をできるかどうかが,本質を理解しているかどうかを反映すると思います.

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20180112

昨日は,数式3.0が急に使用できなくなり,とても困りました.

普段,当たり前のように使用している機能が使用不能になると困る典型です.これまでは,積分記号を除いて,数式3.0に満足していました.脆弱性が顕在化したいま,ほかの数式編集ソフトウェアに変更するよい機会だと思うようになりました.

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20180111

数式3.0が消えました。

GIS演習ジュリーの直前に判明し、提出してしまった論文の数式の誤りを修正できず。半ば気が動転した状態でジュリーに突入。

更新プログラムの仕業のようです。

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20180104

昨年末から取り組んでいた論文の修正を終えてresubmit.研究面ではやっと年越しという感覚です.考えに考え抜く機会を頂戴し,おかげさまで論文をより良くすることができたと思います.いまから,大晦日までに取り組んでいた研究を再開です.

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20180103

年始の想定外は新海誠氏の作品を深夜にがっつり鑑賞してしまったことです。とくに、長編の二作品の感想は、長野と北海道というリアリティーのある場所にアナザーワールドをオーバーレイしたような印象であり、既視感と非既視感のインタラクションという新海誠氏のマジックを楽しむことができました。

賛否はあると思いますが、私は新海誠氏の作品は好きです。とくに、小説版「言の場の庭」のあとがきにて、新海誠氏が熱く語る「情緒」とその描画のあれこれには共感するところ多々です。

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20180102

居住性としてのデザインと外観としてのデザインについて,中学時代から断続的に考え続けています.

このテーマに興味をもったきっかけは,鉄道車輛における居住性と外観の良し悪しです.とくに,日本の鉄道車輛の側面と前面はシンメトリーなデザインを有する傾向にあります.前面は貫通型であろうが非貫通型であろうが,前面窓,前照灯,タイフォン,テールライト,そして塗装,すべてが左右対称.側面も左右対称.左右対称な造形美は編成美に不可欠な要素です.

日本の鉄道車両における左右対称な造形美に慣れた目にとって,欧米の鉄道車両の非対称な造形は違和感の極みでした.とくに,1988年にオリエント急行が来日した際に,品川駅で寝台車を見たときの違和感はいまでも強烈に残っています.一方で,食堂車の側面のシンメトリーな造形を見たときの安心感も強烈に残っています.

その後,オリエント急行の寝台車内の写真を見たときに,はじめて居住性を考えました.寝台車の個々の客室内を一つの空間としてみると,ある種の合理性を理解してしまったのです.個々の客室内では合理的な造形であっても,その集合としての寝台車の側面は,なんとも不規則な横幅をもつ矩形側窓の集合を構成するわけです.

1/150程度のスケールの模型の世界では,車内の居住性は捨象されます.寝台車を利用しない限り,1/150の模型に居住性をイメージすることは困難かもしれません.

興味深いのは,日本の寝台車の場合,外観のシンメトリーないし規則的な造形を追求したことです.当時の国鉄技術者の執念すら感じます.そして,もし外観のシンメトリーな造形美がなければ,私自身,鉄道車両に興味をもつことはなかったかもしれません.

もちろん,シンメトリーな造形美は単なる外観の規則性の追求だけでなく,構造的な力のつり合いも考慮した結果でもあるでしょう.見た目に不安定な造形は構造的にも不安定な傾向にあります.外観のデザインを理屈で考えるようになると,必ずしもシンメトリーに執着する必要はないのかなと思うようになりました.伊東豊雄氏の「MIKIMOTO Ginza 2」を見たときの,一見すると,見る者に構造的な不安定さを思わせつつ,実は安定という意外性を体験したときに,ある種の割り切った考えを受容することができました.

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20180101

新年明けました.