200208

八月三十一日(土)

 夢:タイムパラドックスものの複雑な夢を見たが、複雑すぎて自分でもストーリーが追えなかった。あと、亜光速で動く電 車に乗ったら、ローレンツ収縮が見えた。もっとも電車の中がローレンツ変換されていた、後から考えるとローレンツ収縮されて見えるのは窓の外の風景のは ず…。電車の速度を光速にすると、窓の外の時間が静止した。これは正しい。

 なぜか分らないが、九時半に起きる。

線形代数の本を読もうと京都大学に行こうとする。京橋の本屋でターミネーター3があった。立ち読みにふける。最後まで読んだ。(以下数行ネタバレにつき、読みたい人は反転して読んで下さい。)

衝撃の事実、「シュワルツネッガー型のターミネータ-はスタンガンで倒せ る。」を知ってしまった。(プラズマやらレーザーやら複雑な名前がついていたが描写は完全にスタンガンそのもの)ターミネータ-1での苦労はいったい…。 スタンガンぐらいならありあわせの材料でつくれるやろ。全体に緊迫感がないのでアクション映画にするには相当手を加えないといけないだろう。

読み終わったら、一時半やばいなと思いながら、京都につきさあ総人の図書館に入ろうとしたら、丁度三時で閉館となりました。これほどタイミングがよいのも珍しい。古本屋で、写真術の本を読んで過ごす。

四時半に京都駅につく。ぶんちゃんとfくんと僕との会合である。(ぶんちゃんとfくんは初対面である。)三人でエリザ ベート展を見る。歴史をしらない僕にとっては服飾も調度品もえらく過剰装飾だなあ、とぐらいにしか感じないが、この時代の事情通のぶんちゃんはご満悦の様 子であった。

そしてこの後二人は結婚したのであった(2009年追記)。

その後は三人で食事です。奇妙なメンバーだっただけに、人外の会話が楽しめてよかったです。

fくんの「僕達物理屋は人間関係においても安定状態にあれば本能的に摂動を加えて時間発展を見ようとしてしまうんだ。それでいつも駄目になってしまうんだ。」は名言です。

隣の席に頭に毛がないおじいさん3人+若い髪の長い女性一人が座っていました。いったいどういう集団なのかとても気になりました。

八月三十日(金)

夢:徴兵され外国に戦争に行かされた。最後にそろそろ起きないとと思ったので、呼吸を激しくすることによって目覚めた。

線形代数のジョルダン形式について勉強しようと思ったのだが、家に資料がない。線形代数の本もノートもどこかにいっているようだ。探すことに無駄に時間をつかってしまった。

十二時半からたにさんと高校で待ち合わせて近所のお好み焼きを食べに行きました。高校生活の話を聞いていると、「ああ。高校は大学とは別世界だなあ。」などと思いました。

たにさんと別れた後、一人で高校のクラブに顔を出してみた。二つ上の先輩の兄がきていた。何年ぶりやら。あと一年生が皆極めてマニアックな人たちであることに気がついた。

今日も疲れていたのであまり物理はできませんでした。残念。

十時半就寝。

八月二九日(木)

朝遅く起き、はてな村塾に行きファインマンの電場公式について磁場についても同じような公式ができないか考えつづける。綺麗な形式は出来ないようだ。

昼の一時ごろから疲れて寝る。三時半になるまで寝つづける。その間、ファインマン電場公式中のret時刻でのt微分はt’微分とどう違うのか考えつづけるが答えが出ない。

夢:歩道橋の向こうは戦場だった。一人のこらず戦死することを知っていたので引き戻ろうとしたが、空気の粘性が異常に大きくなって動きづらい。それはそうと最近は普通に時間止めができるようになってきた。静止限界時間は4、5秒だろうか。

起きてから、塾で寝泊りしているI子先輩に論理パズルの本をあげる。ためしに一問出して解説してみた。先輩は推論能力を高めたいとのことで、この本をこれからも解説することになった。そのお礼として簡単な料理を教えてもらうことになった。

帰ってから、近所の本屋すばるにターミネータ3を買いに行ったが、売ってなかった。残念。

夕食をとる。胃の調子が少しおかしい。夕食後二駅向こうの本屋danに行って同じのを探す。見つからない。嗚呼、続きが気になる。(27、28日の日記が書けていれば参照。)

家に帰ってからはギタマン同窓会関連の電話とメールを数件したのち、別の用事で七菜江さんに電話する。30分ぐらい喋った。家の電話から携帯にかけたのだが、料金は大丈夫なのだろうか???

とういうわけであまり生産的でない一日でした。

八月二十八日(水)in大台が原→大阪

夢(幻覚):式が寝ている所の宙に飛び交っているのが見えました。

雨激しく、滝壷の中にいるが如くの轟音。一日で400mmの雨量はあるそうだ。

朝、四時半に起きて五時から六時半までヨガ。ヨガの中身はアーサナー(体操)→呼吸法→瞑想である。六時半に朝ご飯。フランスパンとチーズとピーナッツとミルクティーを口にする。

朝ご飯を食べ終わると、炬燵に入りながら、のぶひろくんのターミネータ-3を読ませてもらう。単純に面白い。人類の救世主ジョンコナーの名言:人は皆いずれは死ぬ。それに比べれば他のことはたいしたことではない。

先生に十五分間肩をもんでもらった。痛気持ちいい。

そうこうすると雨がひどく道が決壊する可能性があるという連絡がきた。即座に先生は下山する決定を下した。やれやれ、今年もか、あと二日あるのにな。すぐに心を切り替えて、帰る準備を大慌てでする。

食堂の中には水が少し浸水してきていた。食堂の前は殆ど川になっていた。昼食はカレーライスだった。これも急いでかきこんだ。

豪雨の中、全身をレインコートでコートで包み車の中に荷物を運んでいく。やっとのことで、荷物をすべて無理やり車の中に詰め込み終わる。

サラちゃん(六歳)と別れの握手をした。「また一年後会おうな」というと、サラちゃんは泣いてお母さんの後ろに隠れていた。可愛い。

順番にレインコートを脱いで車に乗り込んで、さて出発。ちょっと進むと対向車が来ました。どうやら既に道は軽い土砂崩れで埋まったようです。ということでUターン、泊まっていたところに戻ります。

手荷物だけ持って食堂に駆け込みます。ブルドーザーが土砂を掬ってくれるのを待つのです。僕はファインマン電場公式の 導出をしばらくやってました。するとサラちゃんが「遊ぼ」とやってきました。まずは婆抜きを一対一で勝負しました。婆抜きというのは心理戦なのでもちろん 勝ちました。次は神経衰弱をしました。ありさんも勝負に入りました。これはサラちゃんが圧倒的に優位だと思ったのですが、(六歳児の記憶力に勝てるわけな いとそう思ったのです。)意外に丁度三人とも9セットずつで引き分けになりました。

その後、こんな会話をしました。

僕:サラちゃん、十年後も遊んでね。

サラ:そんなん大人になったら親分(塾での僕のあだ名)のこと忘れてしまうわ。

ありさん:そうやで。十年後いうたらサラちゃんはぴちぴちの十六歳だけど親分は32のおっさんやん。

僕:いやはや、細かいことは忘れてもいいよ。ただ僕がいかに素晴らしい人だったかを覚えてくれれば、それでいいよ。

ありさん:サラちゃん、この人がいかにおかしい奴かを覚えてればそれで充分だから。

その後、ありさんとのぶひろくんと僕とひでゆきくんとで大富豪をしました。サラちゃんは見ているだけでつまらなさそうです。

そうこうすると、サラちゃんは「千と千尋の…」のビデオを見始めました。すぐにみんなそっちに気をとらわれて大富豪はお流れに。ビデオが終る頃に、もうすぐ開通との情報が入りました。

四時ごろだと思います。うどんを食べて腹ごしらえした後、再度車に乗り込み出発しました。

道は所々陥没していたり、頭大のおおきい石がゴロンゴロンしてたり、山から水が流れていたりと非常に危険な状況です。 陥没は道の端だけなので避けられるとしても恐ろしいのは石です。とがった石を踏んでタイヤがパンクでもしたらもう手の施し様がありません。祈りながらゆっ くりと車は山を降りていきました。

山を降りるにつれ雨は小ぶりになりそしてついには完全に止みました。やはりこの大雨は局所的なものだったようです。

車の中では日が暮れて文字が読めなくなるまで、ファインマン電場公式のプリントの式を追ってました。ついに最後まで式がおえました。

荷物で狭い車内に揺られ、大阪に着いたのが夜の九時ごろです。そのまま皆を送っていったのではてな村に着いたのが十時半でした。

帰ってから急に疲れがでました。暑くもないのに体から汗がどっと出てきました。

家に帰って寝ました。

 

八月25日(日)in大台が原

夢:どこかよその高校にいっていると猫の集団においかけられた。

逃げて隠れたのだがつかまった。そして何か授業をしろとけしかけられた。

し かたがないので、非線形の話をしたのだが不評で「そんなことより人間と猫の違いについてはなしてほしい」という要望がでた。というわけで、「猫と人間の一 番の違いはですね、猫には発情期というのは決まっています。でも人間には決まっていないのですね。これだから人間の社会は大変なのですよ…」などと話をす る。われながらよい着眼点だと思います。しかし何の話をしているのだか…。

今回の大台はじめてのみんなでのヨガです。四時半に起き、五時に始まり六時半までやります。次第に夜があけていくのが心地よいです。

勉強時間に入る前にひでゆきくんとオセロをする。三目おきのハンデをおかせて10:54で僕が勝ちました。

それから「微分形式による…」を読む。最後の章は難しく読めない。微分形式によるラグランジアン・ハミルトン形式です。難しいしあまり今は興味がないので 読み飛ばす。そうして読み終わる。読み終ったあと、著者名をみて気づいた。微分形式による解析力学の菅野さんだ、どうりで難しいと思った。

最後の章など至る所で「詳しくは「微分形式による解析力学」を参照」とあるのもそういう意味があったのか。

昼休みはさらちゃんと遊びました。あるいは遊ばれました。。背中の上で飛び跳ねられると苦しいです。鼻と口を同時におさえられると息ができません。つめをたててひっかかれると痛いです。今日は体の調子が悪いので体力負けしてしまいました。

ありさんとオセロをしました。一回目は僅差で勝つ。二回目はさらちゃんが後ろから僕に大きな摂動をくわえきます。後ろから僕の目をいじってきます。見えません。勝負は負けました。

昼は「場の量子論を学ぶための場の解析力学」を読みました。サラちゃんが近づいてきて、僕にABCの絵本を読 ませました。それからもう少し勉強した後、サラちゃんは僕に自分で摘んできた花を持ってきてくれました。僕が自分の頭にそれを挿すと喜んで笹を持ってきて 「これもさして」といいました。挿すと喜びました。

夕食後ありさんともう一度オセロをしました。一回目は途中までは非常に僕にとって不利な形でしたがありさんが大きなミ スをしたために僕が大差で勝ちました。もう一度やってみました。次は僕は僅差で負けました。僕は辺をとっていく戦術に弱いようです。研究の余地がありま す。

そのあと先生を除く五人で大富豪を延々としました。都落ちなしの勝負なので順位が固定されます。今日は勝ち組に入れました。のぶひろ君とジョジョを語りながらの勝負です。

今日は十時までトランプをして寝ました。

八月24日(土)in大台が原

夜中隣の部屋から話し声が聞こえたがそれは幻聴だったようだ。

ヨガをするために四時半に起床。しかし、ヨガをするべき場所にお客さんがいたためにヨガはできなかった。

かわりに自分たちの部屋で三人だけで炬燵を囲んで六時半まで行う。首肩腕を伸ばすのが気持よい。

十一時まで引き続いて「微分形式による…」を読む。場の角運動量テンソルは三階になるのか、なるほど。場と家電粒子があるときのエネルギー運動量テンソルの保存則を考えると、粒子と場の間に働く力がちょうど作用ー反作用の原理になることにはささやかながら感動した。

昼休みにはサラちゃん(六歳)と遊ぶ。「こっからこっちまで跳んで」とか「あっちからあっちまでかけっこして」とか「おんぶして」とかなかなかハードである。

昼休みを越すとまた「微分形式による…」を読む。とちゅうでうたたねを一時間ほどする。天気が次第に崩れ始める。バービー先輩の見送りに駐車場に行くころにはちょうど土砂降りになる。雨がすこしおさまったので物産展に行きお菓子や絵葉書やらを買う。

中でまさのぶさんに会う。「やあ、まさるくんじゃないか」…違います。

風呂に入るときには雨はほぼ糸雨となっていた。雨の音に包まれての風呂は気持よい。ついつい長く入りすぎて食事におくれる。

食事のあと、ひでゆきくんとオセロをする。一番戦 53対10で僕の勝ち。二番戦 ハンデ

斜め二目つき 結果54対10で僕が勝った。

からだの隅々が痛いので一人で三十分ほどヨガをした後ねる。

八月23日(金) 大阪→大台ケ原 たか子先輩のノートパソコンを使わせていただいてます。

レポートを封筒に詰め終わったのが四時四十五分、結局一時半からの仕事は提出するレポートには活かせませんでした。

いまから十五分寝れる時間が有るのだが寝たら絶対おきれないので起きつづける。

…貫徹すると記憶があまり残らないので書きながら思い出していきます。

五時半出発、滋人の車にのる。

延延と車に乗り続け、十時ごろ大台ケ原に着く。途中休憩したところで足の足りない蛛を見つけた。最近ずっと気に掛かっている疑問:蛛は静止状態から動き出すときどの足を一番先に出すのだろうか を解決しようとしたが果たせず。

大台ケ原は夏でも寒い。ストーブをたき、炬燵をつけます。

十一時から御飯。例年のごとく鴨うどんを皆でたのむ、ここでのうどんは美味い。僕の知る限りのうどんで最も美味い。やはり水が違う為だろうか。

天気は霧めいて窓の外からの景色が幻想的です。

御飯のあと一時間ほど昼寝をしました。

本当に眠い時は眠りながらでも眠気を感じるものです。

午後からは「微分形式による特殊相対論」を読みました。七章電磁場の変分原理です。これについては特筆するべきことはありません。

夕食を食べた後、次第に身体が苦しくなってきました。左首に耐えることの出来ない大きさの鈍痛を感じます。鍼灸師のバービー先輩に見てもらいましたが。身 体の左側がい張っているとのことです。揉んでもらって痛いところが脇腹に移動しました。(経験からいうと、体中がこっていたとしても痛みを感じるところは 一番ひどいところ一箇所だけであることが多いものです。つまりこの場合首の痛みが解消されたため痛みが次に壊れているところ脇腹に移動したのです。)

やはり普段から姿勢が悪くさらに運動不足でもあるので、身体に壊れが溜まってきているのでしょう。九月から水泳を始め ようと決心しました。(このパソコンの持ち主は医療関係者の卵なので変換がおもしろい。例「ぜつえん」の変換の第一候補=舌炎 「けっしん」は欠伸 等 々)

のぶひろくんとオセロをしました。一手一手に「ジョジョの奇妙な冒険」からの引用でコメントしてくれるのが面白かった。(例:無駄無駄無駄無駄無駄 相手が勝ち誇ったときにそいつはすでに負けている…か まさかこれも計算のうちなのか)

で勝ちました。WZebraの修行のおかげです。

八月二十二日(木)

レポートの作成に追われる。

前日までに解けるところは全部解いたつもりだったが、実際に書いてみるといろいろと困難に出くわすもの。

第一問 なんなくクリアー

第二問 考え方が間違えていたことに気づく。新たな方法を選択するのに一苦労も二苦労もする。そして計算。三次までの 摂動計算。最後まで書いて後はこれをLで展開すればおしまい。展開…できるわけない。こんな複雑な式。もしかして、先生は「どうせ夏休み暇だろうから、や つらいくら時間をかけても計算してくるだろう。」とか思っているのではないですか?計算はすればできるのだろうが、こんなものをするのは人生の時間の無駄 遣いと思い、展開しないままの式で書いて終わり。

第三問 これも考え方が間違っていました。何々に近似できると、厳密に何々であるというのでは大違い。方針が立ったので計算。今度は簡単に行きそうだ。

符号がどうしてもあわない。思いなやんだあげく、どこかでわざと間違えて符号をあわせようと気の迷いが起こる。じっく り考えたあげく、答えが出た。∇をrで微分しているのかr’で微分しているのかかんちがえしていた為に起こった間違えだった。おそろしい。もう∇って書く のは止めて、ちゃんと微分変数を陽に書くようにしよう。

これでレポートの問題は終りだが、僕は演習中に「レポートと一緒に提出して」といわれた問題があるので、これからそれを解きます。現在深夜1:30。明日の出発時刻は5:00です。

旅行に持っていく本のリスト(名前は正確ではありません。)

「微分形式による特殊相対論」(もうすぐ読み終わり)

「群と物理」

「量子場を学ぶための場の解析力学」

「ジョージアイの物理における群論」

「笹尾先生のファインマン電場公式を導いているプリント」

こうして眺めてみると変なのばっかりですね。

何冊も持っていくのは、飽きるのを防ぐ為。難易度は自分に丁度よいぐらいのレベルです。もしここで、例えば「理論物理学のための幾何学とトポロジー」などという難しい本を一冊のみ持っていったら、向こうで寝て過ごすことになるだろう。

というわけで明日から一週間大台ケ原にいってきます。はてな村塾の合宿です。(とはいえ僕が教えたりするわけではあり ません。)更新は三十日から再開します。できれば向こうで誰かのノートパソコンを借りて日記を書きたいものです。僕はもう手書きで日本語を書けない体に なってしまっているので。

現在午前四時半 レポートの作成が完了する。前記のレポート一緒に提出してといわれた問題は結局符号があわずギブアップ。微分形式+共変形式はむずかしいです。足の上下が。

八月二一日(水)

朝:ずっと昨日の問題を考えつづける。歯が立たない。

昼:高校のクラブの同窓会のために、忙しい幹事に代わって、ロッジをとろうと電話する。すると、「予約は直接きていただかないととれません。」仕方ないので、電車にのって予約を取りに行く。行く途中で、黒い蛇に会った。蛇の進み方に感動した。

予約は簡単に取れる。三部屋取るか二部屋取るか迷った末、二部屋にする。

帰ってから昨日の問題を考えつづける。少しひらめいて変数変換をすると、ベーター関数になりそうな予感。この勝負もらっ たと思って計算を続けると、Β(-1/2,1/2)になる。これはΓ(-1/2)Γ(1/2)/Γ(0)だから…。Γ(0)?定義されてません。よしんば これを無限大としても答えが0になってしまいました。何が悪かったのか考えてみると問題を解いているさなか、色々収束もなにも考えずに計算しているので、 計算途中のあちこちで発散している項があるのです。普段はこういうのは気にせずやっているのですが、(物理屋は発散を恐れてはいけないという格言がある通 り)今回は駄目のようです。で、振り出しに戻る。

気が付いたら寝てました。

八月二十日(火)

夢:高校に行くと、文化祭の準備中のようで、いたるところで赤と青のペンキが混ぜられている。邪魔をしてはいけないの で、みんなの上を飛んでいくと、なぜか仏殿につく。後ろから障子をやぶって入ろうとする人がいるので、障子に波紋を流し破れないようにする。その後、不動 明王の仏像と話をして終わり。

今日は一日、電磁気演習のレポートをやってました。第二問目はいろいろ考えるも結局摂動法で解く。

二問めに戸惑う。一様電場中に二つの導体球をいれ、それを十分長い棒でつなぐ。棒は中心が固定されているがぐるぐるまわる。さて、安定点と、棒をまわしたときの仕事量を求めよという問題。

散歩がてらに京大の図書館に行く。道の途中で小学校の担任に会う。色々と話をする。僕と同世代でもう家庭を持っている人が結構いるらしい。みんな立派だなあ、それに比べて僕は…、と思う。

さて京大につくと六時です。図書館は閉まってました。でも電車のなかで解答を見つける。難しいことは何も考えずにやるのが一番であった。

電車の中で余った時間はずっと、時間の向きと観測問題について考えつづけた。

最後は積分問題。解けない。ずっと考えても解けません。困りました。

 

問題は以下のとおりである。

球対称の密度分布ρ(r)を考える。

之をz軸方向に積分したものを∑(R)とする。r^2=R^2+z^2

∑(R)=∫_(-∞)^∞ ρ(r)dz =2 ∫_R  ^∞ ρ(r) r/√(r^2-R^2) dr

である。さて逆に∑(R)からρ(r)は以下のようにして書けることを示せ。

ρ(r)=-1/π ×[∫_r  ^∞ (d∑/dR)×dR/√(R^2-r^2)  - lim(R→∞) ∑(R)/√(R^2-r^2)]

八月十九日(月)

 夢;博物館で火災が発生しました。防火設備の誤作動のため、何百人という人が閉じ 込められてしまいました。そこで僕はガラスを破りました。他の人もなだれ込むようについてきます。しかしこの博物館は少し低い所にあって、火から逃れる為 にはコンクリートの壁を登らないといけません。僕は空を飛び外に脱出し、ロープをたらし多くの人を救い出しました。ロープをよじ登ろうとする人、ロープが つかめずに壁にへばりついている人、それはまさに地獄絵図でした。

数日後、火災現場を再び訪れました。警察による現場検証が行われていました。焼け死んだ人のいた場所を示す紙型が壁の周りに累々と詰まれていました。

話はとんで、僕は空の上の未来風でありかつ中世風の城にいました。下を眺めていると、また火事が起きたようです。先ほどの火事で知り合った女性(この人の愛犬は先ほどの火事で一酸化炭素中毒で死んだそうです)と、空から消火活動をして火事はぼやにすみました。

ようやく、やることがなくなったので、僕は城の外にふわふわと飛んでいきました。空は青く、太陽は暖かく、向こうには北欧風の町並みが並び、その上には四 角の巨大なリングが浮かんでいます。嗚呼、なんと美しい光景なんだ。せっかくだから観光していこうと、まずは町並みのほうに飛んでいこうと、ふわふわする と、とつぜん不快な車のクラクションの音がププーと聞こえ、夢が覚めました。

以下現実

クラクションは家の外から響いていました。こんな朝から非常識な。これからがいい所だったのに。怒りが体に広がり目が覚めました。

、朝は、パソコン碁と昨日の論理パズルの続きです。超絶難問とあるだけに、五問解くのに二時間もかかってしまいました。

昼になったころ、高校のクラブに顔を出しました。まつぼ君が指導をしていました。

囲碁のやりすぎで、マンドリンの音が石のならびに見えました。音が見えるとはおかしな表現ですがとにかくそう見えたのです。

三時になったころ、皆さん引き上げました。僕とまつぼ君は最近僕の家の近所に引っ越してきたらしい、うさやんの家を訪 ねました。どこだろうなと探していると、道に本人がいました。丁度、今、引っ越してきたそうです。二人で家に押し入りました。まつぼくんがいるので延々と パソコン関係の話をしました。

壁にテレビの電波が通る同軸ケーブルの切れ端がありました。それをまつぼ君はハサミとガムテープを使い、届いたばかり のテレビに繋げました。すると簡単にテレビが写りました。電気屋に頼むコストと労力が省け、うさやんとその母は喜んでいたようです。そうして私達は感謝さ れ、この家を出ました。

家に帰ってから、電磁気演習のレポート問題を解きました。

今日解いた問題は球殻上に電荷がのった話。アナクロな問題だなと思いながら、ルジャンドル関数で展開しました。いろいろ簡単なところでつまづきながらでしたが、とにかく答えを出しました。

この問題を考えていると、一つ定理を発見しました。

定理

f(r,θ,φ)はラプラス方程式を満たし、R^3で有界かつ連続。fは単位球r=1を除いて、無限回連続微分可能。このとき、f(r,θ,φ)=(1/r)×f(1/r,θ,φ)

証明方法1 ルジャンドル関数を用いる方法。

証明方法2 f(r,θ,φ)が調和→(1/r)×f(1/r,θ,φ)も調和 を示し。あとは連続性と有界条件下でのラプラス方程式の解の一意性を用いる。

ちゃんと確かめたのは1の方法だけです。「f(r,θ,φ)が調和→(1/r)×f(1/r,θ,φ)も調和」は「f(z)が正則→f(1/z)も正則」に似ていて興味深い。三次元バージョンでの等角写像なのだろうか?

八月十八日(日)

 夢:エルゴード定理に反対したため、監獄にいれられる。監獄生活は大変でした。ろくに読みたい本も読めず、しかも人に会えずとても退屈です。悪いことはしないようにしようと思いました。

朝はパソコンと碁をして過ごす。昨日も言ったが控えねば。

昼、驚愕の事実に出会う。非線形科学のレポートを忘れていたのだ。提出日は明日。とても間に会うわけないので、今年中に作って来年提出しようと心に決める。

そういえば、電磁気演習もレポートがあったような。確か提出期限はまだ大丈夫なようなので、とりあえず、部屋の中を発掘してみる。

発掘するといろいろと発見がある。買ったまま、一ヶ月ぐらい袋に入った状態で放置されていた本を三冊発見する。

その中の一冊は論理パズルの本だった。ちょっとやってみる。お、おもしろい。はまってしまう。五時間かけて、のってい た六十問のうち五十五問を解いてしまう。しまった、またやってしまった。幸運なのはこの問題集が六十問しかなかったことである。もし千問のっていたのな ら、91時間無為に過ごしてしまう所だった。

電磁気のレポートは見つかりませんでした。また明日探します。

非線形のレポートといい、僕は予定を守るということに甘すぎるということに気づきました。小学校のころは毎日忘れ物で 注意されてましたが、22にもなってこれではいけません。とりあえず、文明人らしくに手帳でも持ちあるいて、それに予定を書いて暮らそうと思いました。一 つ問題は、正月に買ったはずの手帳がどこにあるかを忘れてしまったことです。とりあえず明日探そうと思います。

八月十七日(土)

 夢:コールドスリープで十年後の世界に行って来ました。それで知り合いを尋ねて回りました。皆さんお変わりありませんでした。

朝はだらだら過ごす。昼から、微分形式でMaxwell方程式(私のパソコンではこれはmeqで辞書登録されています。)を表現する。

なりゆきで塾の現国の会に参加することになる。とはいえ、Maxwell方程式のことを考えながらだからかたてまでであった。

今日はメンバーがそろわないので、「我輩は猫である」の朗読会はなし。こもりのおじさんと碁を打つが負ける。オセロは研究の成果のおかげで勝った。先生と碁を打つが惨敗する。

最近、碁が生活を圧迫しているような気がする。控えねば。

侍魂というサイトから、このような文章を発見した。非常に面白かったので、ここに紹介する。(すでに有名な文章なのだとは思いますが…)

ヒットマン事件簿へようこそ

「最後に正義は勝つ」といった感じで(?)とても読後感が爽やかでした。

八月十六日(金)

今日は朝から、実験です。昨日に召集をかけたので来る人はいないかなと思っていったら誰もいない。一人でしようかなと思っていたらy君がやってきた。

本実験は終ったので後はデータの整理だけさとたかをくくっていたのだが、まだまだ苦労しそうです。今日の問題は二つでした。

1.データの下限はエネルギーに直すといくらか?そのエネルギーでよいのか?

2.データのうち物理的に意味のあるデータの上限はいくらに設定するべきか?

今日はこの二つの問題に悩まされ続けました。1.の前半は解決。1の後半は確かめる実験方法が分ったし、また現在の データを見れば明らかだそうだからほぼ解決。2は厳密には分らないが目安のつけ方をTAの人に聞いた。どれほど取り間違えても1%の誤差であり、また統計 誤差も1%程度なので、あまり問題はないそうだ。

終ったのは六時前である。六号館をでると僕の自転車があった、かごに僕のチェーンキーが入ってあったので、それを取り 出し、ポケットから鍵を取り出し、鍵を閉めてから自転車に乗った。動かない。そうだ。鍵は閉めては動かないんだった。鍵を開けて、図書館に向かった。図書 館は閉まっていた。今日は大文字焼きだそうだ。しかし僕は帰った、そういえばまだ生まれてから一度も大文字を見たことがない。駅には浴衣着の人たちがたく さんいた。

電車の中から、とても美しい雲をみた。夕日に照らされ朱色になった巨大な雲だった。背景には夜と昼の境の黒っぽい青。上には三日月がかかり、まさに絶景だった。

京橋でおりる。頭に「僕の双対空間はどこにあるのですか。」というフレーズがわいてきた。これはどういう意味でどういう文脈に使ったらいいのだろうか。必死に考えたが分らなかった。

帰ってからコンピュータと碁を打った。50目勝ちした。いつの間にやら強くなった。嬉しい。これぐらいできれば、yahooゲームに入っても他の人に迷惑はかからないだろう。というわけで、いずれyahooゲームの碁に参加します。

八月十五日(木)

夢:終戦記念日と言うのに物騒な夢を見た。

マンガのARMSのような世界。僕の使命は天才少年と女の子を安 全に味方に連れて行くことである。敵軍に囲まれる。持っている武器は、1毒ガス(ガスマスクは持っていない) 2中規模爆弾(半径500m程度を全壊させ る) 3戦術核兵器 である。どれも作動方法は手でスイッチを押すだけ。つ、.使えない…。 すぐに敵に囲まれる。足をかけられて転びかけたが、その隙に 敵のガスマスクを三つ手に入れ、毒ガスをまいて逃げる。

次にまた、敵に囲まれた。相手も僕が残りの二つの武器を使えないことを知っているので、 「どうせ作動できないだろう。」と詰め寄ってくる。僕はどうしたかというと、中規模爆弾のスイッチを指にかけ、「作動させる気はないが、そっちがこちらに 何かをしてきたら弾みでスイッチが入るかもしれないよ。」と脅す。この脅しが効いて、味方のところまで行けました。

今日は、何をしたか。まず朝はベルの不等式をJJサクライで勉強した。昼には微分形式による特殊相対論を勉強した。電磁気学の微分形式での表現を特にした。

体が疲れたので散歩にジュンク堂に出かけた。囲碁の本を買った。

帰ってから、母のパソコンにある囲碁ソフトでコンピューターと対戦した。負けに負けた。母の パソコンから自分のパソコンにソフトを移した。

最近人生にドラマがないですね。

八月十四日(水)磁気単極子を含むMaxwell方程式の共変形式について。

JJサクライで、磁気単極子に関するディラックの議論を読む。これはおかしいと思った。

サクライの本では磁気双極子が存在するとき、ベクトルポテンシャルAが空間全体で定義されていると(特異性がない と)、B=rotA divB=ρ_m とならないからおかしいとある。これは誤りである。サクライ(あるいはディラックも)は磁気単極子があるときは、ベクトルポテンシャルが二種類になるほう が自然であることを見逃していると思う。この二つ目のベクトルポテンシャルというアイデアは僕のオリジナルである(僕がどこの本にも見たことがないという 意味で)。何かに改訂ないと忘れるのでここに書いておく。

まず第一に磁気単極子を含むMaxwell方程式は以下のようになる。

rotB=i+∂E/∂t

divE=ρ

divB=ρ_m

  rotE=-i_m-∂B/∂t

ちなみに上の四式から二つの連続の式 ∂μiμ=0 ∂μi_mμ=0 が成立する。

BとEをつくるベクトルポテンシャル(φ,A)と(ψ,C)は以下のようなものである。

B= rotA-∂C/∂t -∇ψ

E=-rotC-∂A/∂t -∇φ

このようにおき、さらにローレンツゲージ∂μAμ=0 ∂μC_mμ=0 を置くと、Maxwell方程式は次の自然な二つの式になる。

□Aμ=iμ □Cμ=i_mμ

 以上の方程式をすべて共変形であらわす。

テンソルからテンソルへの作用素*を、*Tμν=1/2εμναβTαβ で定義する。εは完全反対称テンソルである。

field strength tensor Fは

Fμν=(∂μAν-∂νAμ)-*(∂μCν-∂νCμ

ちなみにFとE,Bの関係は磁気単極子を含まないときと同じである。

Maxwell方程式は

μFμν=iν μ*Fμν=i_mν

となり確かに共変である。

電荷q 磁荷q_mを持つ点粒子の運動方程式は

dpμ/dτ = q Fμνuν +q_m (*Fμν)uν 

となる。磁荷に対してEはBのようにBはEのように働く。

以上

Cの効果を考えていないので、ディラックの議論は怪しい。

これから(C,ψ)を含むラグランジアンを書き、ハミルトニアンに直し、量子化すれば、ディラックの議論を検証できそうなのだが、面倒なので今日はここまで。

サクライの本でベルの不等式の話を読む。書いてある処方箋に従えば、僕達の実験に適用できそうではないか。

八月十三日(火)

朝は「金田一少年の事件簿」を読みふける。僕が今回読み始めたのは20巻から。最初の方は推理を楽しんでいたが、だんだん面倒になって読み進めるだけに。推理に当たっての法則をいくつか考えた。

1.猟奇殺人に見えても実際そうであることはない、何かを隠す為にそうしているだけ。

2.時系列に気をつける。

3.どうでもよさそうなイベントがヒントになっている。

4.最後まで読んで「真犯人はこれでは特定されないな。」と思っても気にしない。

モニターは兄のを譲り受けた。そして兄が新たなモニターを買いに行った。

今日はこれぐらいしか言うべきことがないようです。

八月十二日(月)

金曜日の補足:笹尾先生に「高エネルギー実験は別に何の役にも立っていないのに、 どうやって予算をもらっているのですか?」と質問したら、高エネルギー実験は文化だ、と先生は言った。なるほどと思った。また先生は高エネルギー実験は物 理の頂点で高エネルギー実験のレベルが高くなれば、物理全体のレベルが高くなるとも言っていた。これもなるほどと思った。

日曜日の補足:隣の家から花火を貰ったらしく、母が僕の部屋にやってきて花火を置いていった。「部屋の中でしたらあかんよ。」と母曰く、適切なアドバイスである。(前科あり)

月曜日スタート:今日は実に好天気でした。太陽がぎらぎら照っていて気持ちいい。朝、パソコンのモニターがバチバチバ チと大音響を立てて壊れる。今日はありさんと京橋に行きました。電車で向かう途中、座席に座って目を見て話していると、「減るから見んといて。」と顔を隠 された。いつものことである。

京橋のIMPホールで軽い昼ご飯を食べる。店から出た所でマンドリンに似た楽器の路上演奏会が行われようとしていた。 二人ともマンドリンクラブ出身なので、見ていくことになる。フィリピンの楽器だそうだ、音色は少しマンドリンと違うが奏法が似ていた。素人っぽい演奏だっ たが面白かった。

共通の知り合いが大阪城に勤めているので、会いに行くことになる。しかし時は真昼、日光が真上から照らして暑い。心理 的に長い道を歩ききり、ようやく大阪城につく。ありさんは僕よりはるかに暑さに弱いので道中げんなりとしていたが、大阪城につくなり元気をとりもど す。(注 大阪城は冷暖房完備 鉄筋コンクリート造り バリアフリーの近代的なお城です)

一番上から順番に見ていく。共通の知り合いは今日はいないようだ。中途の会で、大阪夏の陣を描いた絵の解説がやっていた。敗残兵狩りや、夜盗の姿まで克明に描かれ、非常に生々しい絵だった。大河ドラマもこれぐらい生々しくできないものだろうか。

大阪城からの帰りの道は日も傾いていたこともあって、心理的に短かった。途中で熊本県から高校野球の応援に来た男子校 生を乗っけたバスに出会った。バスの中の男子校生が手を振ってきたので、僕は手を振かえした。ありさんもしたらと声をかけた頃には、もうバスは行ってし まった。ありさん「気づいたら、私も手を振ってあげたのに。でも私がもっと綺麗なお姉さんだったらよろこんだやろな。」 僕「大丈夫、遠目だから。」 あ りさん「おっさん何いってんねん、しばいたろか!」とこんな会話もありました。

IMPホールで雑貨屋巡りをしたのち、ありさんとは別れて僕は京都に向かいました。

京都についたのは六時、一人孤独に実験のデータをsinでフィッティングして、各種データをノートに書き写し、今後やるべきことを考え八時に家に帰りました。

今後やるべきこと:

1,セットアップの寸法等、綿密なデータ。

2.スレショルドは何MeVに相当するか。これは取れたデータのうち一番低いデータを見れば分ると思うが、ここで一つ問題点。スレショルド以下のデータ-には数えるべきコンプトン領域のデータは存在しないのか?

3.偏光なしのクラインニシナの式を笹尾先生から手に入れる。

4.(笹尾先生を出し抜くために)ベルの不等式に到達する。

帰りの電車に量子力学の解説書、「量子論にパラドックスはない」を読んだ。するとなんと、僕達がやっている実験(偏光版EPR実験)とベルの不等式の関係が書いているではないか。問題は、何が僕達のとったデータと関係しているのか僕が理解できなかったことだが…。

家に帰ってからは、家庭教師の子からかりた「金田一少年の事件簿」を読みふける。

八月十一日(日)

一日中「微分形式による特殊相対論」を読んでました。新たに分ったことは、四元速度と四元加速度は直交していること。 核運動量の共変形式があり時間成分はやはりローレンツ変換に対応していること。回転に対しての保存量は核運動量であるのと同様に、ローレンツ変換に対して の保存量があること。四時から肩と背中の痛みに耐え切れず一時間ばかり寝込む。

六時から九時まで家庭教師。三時間とはいえ、物理から離れるのは苦しい。

僕が物理をするのは、義務や楽しみのためだけではありません。物理には中毒の要素があるのです。実際僕は物理無しでは一日だって精神は持たないでしょう。誰か(たぶん理学部の大学院の人)のサイトでno physics no life と書いてあるのもうなずけます。

八月十日(土)

y君の部屋は実に片付いていた。余分なものが全くなかった。物理に集中できそうな部屋だ。

朝起きると七時。皆が起きるまでボーとしていると10時になりました。食事をとりに新進堂にいってパンを食べました。

総人の図書館に行き、だらだらと時間を過ごす。総人の図書館を出てまた本屋でだらだら過ごして帰ると、家に着いたのは三時でした。

はてな村塾に行き、夏目漱石の「我輩は猫である」朗読会に参加した後、久し振りに先生と囲碁を打ちました。ぼろ負け。つけのび定石というのを習ったのですが、最近記憶力がつとに衰えた為、なかなか覚えられません。

と。そういう一日でした。

精神状態は極めてよくなく、躁状態と鬱状態を繰り返しました。

七菜さんに電話しました。元気そうでなによりでした。

八月九日(金)

 起きるまで:量子力学における時間発展の対象性について考える。未来が不確定であるのと同様に過去も不確定なのだろうか?

九時に学校につく。実験室に向かう。実験データ-取り完了。sinカーブにフィットしてみようとしてみたが、gnuplot(使い勝手の悪い、とはいえExcelよりましなデータ-解析プログラム)の使い方が分らなくて困る。

A1の西川先生が逃亡した為に、僕らのチームがオープンキャンパスで模擬学生実験をするはめになった。そんな突然言われても困ります、って素粒子代表ではないですか。とりあえず、セットアップの細かな寸法を変えられる前に計っておいてと頼んで、僕は講演に出発する。

講演前:長尾総長に会うが、たいした話はしなかった。

講演直前:暑かった。総長の話が意外に早く終った。

講演:理学部(特に物理系と数学系)の内情を話すことが出来て有意義だった。10m間隔ごとに大爆笑している人がいた のが極めて興味深かった。聞いてて支離滅裂でわけがわからなったと思った方、何を喋ったか知りたいと思っている方のために近日中に要旨を書いて、ここに のっけます。

講演後:総長と内積の素晴らしさについて語り合う。素粒子論のくご先生と食事をとる。超紐にすんでいるのはリーマンゼータ関数でなく、セルバーグ型ゼータ関数だということを聞きました。またモンスター群もいるそうです。

さて、その後は受験生相談コーナーに勤めました。

となりの医学部の方たちは三人いたのですが、私は一人。これではよくない。実際僕では役不足の質問がたくさん出ました。

Q例:タイムマシンは作れますか?作るにはどこの学部に行ったらいいですか?

A:タイムマシンはたぶん作れないでしょう。それでも作りたいなら、理学部です。素粒子論に行って、タイムマシンを可能にする理論を作るか、素粒子実験に行ってなんらかの現象を見つけてください。

Q例:これから生物学はどうなるでしょうか?

A:(生物学はよく知らないので、日経サイエンス等で知った知識を教えました。後でf君にそういう時は「非線形が全てを解決する」といいなさいと言われましたが、将来道を誤ったと恨まれては困るので、それはいえませんでした。)

Q例:男女比に関してですが…

A:鋭い!君は鋭い!

一番多かったのはやはり受験勉強に関する質問です。これも明らかに僕では役不足です。

僕では役不足だったので、誰が役に足りているかを考えてみました。

f君?しのみ君?pikotti君?はたまたReperg君?

理学部生では役に足りている人はいないようです。みんな人生の要領が悪い人ばかり。

実験室に帰ってみると、受験生がいっぱいです。オープンキャンパス用の模範実験中です。f君が熱弁しています。質問が出ました。一グラムの反粒子から得られるエネルギーはどれぐらいですか。

E=mc^2を計算。でたエネルギーを電気代に換算すると丁度100億円。

僕のチームの人たちと笹尾教授から「意外に安いな。」との声がもれます。たしかに高エネルギー研究の世界では100億円は安いものです。金銭感覚が完全に狂ってきてます。

模擬実験が終りました。実験のデータ集め終了祝いと皆のオープンキャンパスの慰労兼ねて、笹尾教授のおごりで飲み会に行きました。

料理は美味しいし、会話は楽しいし笹尾先生には「学生実験の中では最高級のデータ-」と誉められてとても嬉しいひと時でした。

今回の実験は、みんな本当に頑張りました。一人でもメンバーが欠けていたら今回のような成功はなかったでしょう。のこ ぎりでせっせとプラスチックを切ったことも、廊下でフリスビーをやって怒られた事も、日が暮れるまで外でフリスビーをやったことも、セットアップが振り出 しに戻って後には絶望だけが残されたときも、アルミの蓋をするだけで、511keVのピークが魔法のように消えて夜九時にもかかわらず大騒ぎで喜んだこと も、理論を完全に誤解していたことに気づいて慌てたことも、3日3晩に渡ってデータを集めことも、一生心に残る思い出となりました。まだレポート作成と発 表会があり少し早い言葉になりますが、みんな本当にありがとう。

飲み会の後は、yくんの部屋で二次会です。

この後、fくんの暴走が始まったのですが、それは書かない約束なので書けません。ただ思ったことは、普段物理屋同士の会話で使われる名詞のうち、せいぜい50%ぐらいが物理用語ですが、酒が入るとそれが80%以上になるのだと気づきました。

今日はyくんの部屋で寝ました。

八月八日(木)

家の布団で寝るのは気持ちいいなと思いながら寝てました。

夢:統計熱力学の蔵本教授に、「日が違ったら温度も電圧も違うんだから実験データが一致するわけないでしょう。それぐらい私の統計力学の授業を受けてれば分るでしょう。」と言われました。

おきました。眠い。眠い。眠い。

京橋のステーバーコーヒーのエスプレッソコーヒーはあまりに苦すぎて僕の口に会わないことが判明。

高校生にまじって、オープンキャンパスに途中から入ってみました。なにも言われずに中に入れたのが意外です。総長の話 しは良く分りませんでした。在校生からの話もよく分りませんでした。失われた10年がなんちゃらかんちゃらといった話をしていたのですが、暑いので頭のメ モリーが三秒程度しか持たず、さらには目の間に氷柱があったので、それの相転移の観察に夢中になってしまったので要約は出来ません。

それから帰ってくると、パソコンのゲームのプログラムが最大化して戻らなくなったという事件が起こってました。一時間ぐらいいろいろと試して、結局あきらめて食事にいくと高エネルギー研の知り合いがいたので、来て直してもらいました。ありがとうございます。

となりの部屋(A4?A6?)で演説の練習をしました。量子化の話は止めたほうがよいという結論に達しました。

とし君とオセロをしました。途中危ない道も通ったのですが、なんとか勝ちました。僕はまだ序盤に弱いので定石の研究が必要なようです。

あとはまただらだらと過ごしました。実験室で勉強するのは困難です。

最後にまたA2のみんな相手に演説しました。なかなか立派なものになってきました。はじめは真面目なことを言ってだんだん暴走していくという指針です。内容はこのHPに書いてきたことからの出典が多くなります。

fくんが「宗教的なことと商業的なこと以外何を喋ってもいいでしょう」と言っていた。「じゃあゼータ関数が神であることは」と聞くと、「それは事実だからしかたないでしょう。」と言ってきた。

今日はkくんとyくんが徹夜の番をしているはずです。(今日は僕は明日の演説に備える為に居残りが免除されました。)明日でデータとりが終わりです。これで夏休みに入れます?!

明日は隣の部屋A1でオープンキャンパスの実験が行われると資料に書いていました。恐ろしいことにA1当人達はそれを知りませんでした。どうなることやら。

八月七日(水)

梱包材を体に包んで寝るだけでは寒かった。(クーラーで室温を一定にしている為に)

朝八時に起き、そのまま為すべきことなく、コンピューターとオセロをする。10ゲームはやったが、一度も負けない。Linuxに入っているオセロゲームはよっぽど弱いようだ。うちのパソコンのWZebraのように強かったら、娯楽にならないためか?

九時にnくんも起きた。みんなが集まり、僕達は朝食を食べに出かける。北部食堂が空いていないので、パンの新進堂に行く。途中、凍えた体をあっためる為に植物園内を散歩する。しばらく行ってなかったらジャングルのようになっていた。

新進堂でカレーライスを食べた。そのあと実験室に戻る。あとはデータを待つだけ。オセロをえんえんとして勝ちつづけ る。何度か発表の練習をしてみる。廊下を加藤先生がふらふらしながら歩いていたので、「先生の「素数と宇宙の話」をオープンキャンパスで話していいです か。」といったら許可をくれた。「こんないかれた人がいてもびっくりしないで下さい。と言っといて下さい。」と言って。

データと(補正された)理論値がピッタリあった。小数点二桁の精度で。素晴らしい。

実験室では時間が早く進むような気がします。今日は殆ど何もせずに、実験室でだらだらと過ごしました。

でも帰ってきたのは九時頃。実験室にはyくんとfくんが残りました。

八月六日(火)

思うに、実験のことなど書いても、分るのはごく数人だけのような気がします。困った。

今日もいつもと同じで六時起きで実験をしました。

まず線源からガンマ線が直接観測機に当たらないように、(見たいのは散乱されたγ線のみ)鉛を旧P2の部屋から略奪しました。一つ5~10kgはしそうな鉛のブロックをリアカーに乗っけて移動。

鉛ブロックの中には丁度握りこぶし程度の大きさの穴があいているのがいくつかありました。これをガンマ線の通り道にして、鉛だけでセットアップを作ろうという事になりました。ということで以前作ったソース台は解体しました。

で鉛の城のようなものが出来ました。こういうと簡単ですが、実に多くの時間がかかりました。やってみると以前よりデータの質が悪くなっています。陽電子が鉛の城の中で反応をおこしているのです。ソースをアルミ板で遮蔽しても効果がありませんでした。

やはりソースの周りを鉛で囲むのはよくない、という結論に達しました。というわけで鉛の城も解体。あとには何も残されませんでした。セットアップは振り出しに戻りました。

とりあえずソースの周りを囲む為の銅板を買いにいくことにしました。(このあたりの時系列は間違っていることかもしれ ません。)物理教室のなかにあるなんでも屋さんに行きます。ここは、買ったもののデータをパソコンに入力してあとでお金を払うシステムなのですが、使うと いきなりパソコンの画面がバグリました。なんとか頑張って入力した後。買った銅板を二つにしなければならないということで、また苦労しました。様々な人の 助けを得て、切断に成功。

実験室に帰ってきて、また台を考えなければなりません。その前に僕は講演の原稿を書かないと行けないので、実験から離れます。

原稿ができました。自然な話の流れを重視しました。

原稿を提出して、また実験に戻ります。そのとき台の中で二つの検出器の放射線ガードを行う方針をとっていたようなので すが、それでは台が回転できません。下の検出器の鉛ガードは台の中で行い。上の検出器の鉛ガードは上の台で行う、というやり方を提案しました。欠点は検出 器の下から異様に長いねじが出るぐらいです。

夕食休憩をとり、ねじを買いに行ってもらって、実験再開。買うナットを間違えていたようなのですが、ありあわせのもので強行すると上手く検出器の固定が出来ました。

微調整して、仮データをとってみます。成功しました。時間はもう十一時。帰れません。実験室に泊まる事にして、本実験のデータの1セット目をはじめます。七時間機械を走らせなければなりません。僕とn君を留守番にして皆帰っていきました。

銭湯に行きました。六号館は夜間はオートロックなので、誰か一人残っていないと入れません。だから順番で行こうということで僕から行きました。

時、午前0時。入るときには、携帯に電話をして鍵を開けてもらう約束なのですが、携帯が通じません。もしかしたら電話 番号のメモが間違っているのかも…。このようなときはあせりは禁物です。物理教室は不夜城なので、まず物理教室に入り、どこか開いている研究室を見つけ、 そこから実験室に内線電話をかけようと考えました。

まず旧P2の部屋に行きました。案の定一人いました。内線電話を貸してもらったのはいいのですが、実験室の電話番号が 分りません。次に素粒子論の研究室に行くと、また一人いました。電話帳があったのですが、古くて実験室の電話番号は分りません。最後に、一番行きたくな かった高エネルギー研に行きました。なぜ一番行きたくなかったかと言うと、私達の実験は高エネルギー研が受け持っているのですが、あまり深夜まで残ってい るということを知られたくなかったからです。(本当は教官も残っていなければならないという建前のルールがあるので。)

そこには、うちのTAさんがいるではないですか。この人に聞くと、すぐに実験室の内線番号は分りました。電話をかけま した。かけた時点で思い出しました。実験室の電話は話口のスピーカーが壊れているかした、実験室からの声は聞こえないのです。だから一方的に話をして、最 語に「この話が聞こえていたら切って下さい」と言うと電話は切れました。

すぐに向かおうとしたのですが、TAさんに実験の経過説明を求められて足止めをくらいました。なんとか早めに話は切り上げて、六号館に向かいました。n君は下でずっと待っていてくれて、扉を開けてくれました。

寝るためには布団があったほうがよいものです。実験機材の入っていたダンボールの中から、梱包材(例えばいわゆる「プチプチ」。)をとりだして、それらを工夫して布団を作りあげました。

なかなか寝心地がよいものが出来上がりました。敷布団にやわらかいプラスチック製の布とプチプチ及び細かな発砲スチロールが入った袋、かけ布団にプチプチを重ねたもの、を使用しました。

寝ました。つけっぱなしのクーラーが寒かったです。

八月五日(月)

六時起床、七時半出発、九時学校に到着、帰宅二十二時三十分。一時就寝。

今日は基本的にずっと実験。

まずコンピュータの使い方をまた教えてもらう。さすがに二回同じことを喋るのはいやそうでした。今度はちゃんとノートにびっしりメモしたので大丈夫です。

理論を見直してみました。すると大発見が。なんといままでこの実験の趣旨を誤解していたのです。危ない所でした。これで、少なくとも課題とされていることを調べるにはたった2セットのデータ-だけでよいことが分りました。

アドバンスなことをやってみるため、結局何を調べればいいのか?f君に図書館に行って調べてもらいますが、分りません。

一時間データーを二回とってみると。アクシデンタルなデータ-が極めて多くて困りました。そして、またイベント数が理論値と会わなくなりました。

ずっと悩んでいると、笹尾先生が登場しました。下のフォトマルを鉛で囲うことを指示されました。すると下のフォトマル からのアクシデンタルノイズがとれました。実に簡単なことです。では上のフォトマルのアクシデンタルノイズを取るにはどうしたらよいか。適当に鉛を置くが 全然消えません。上のフォトマルを鉛でガードする幾つかの案を出して先生は去りました。

本当にその方法でいけるのか?上のフォトマルを鉛で厳重に囲んでみました。全然ノイズがとれません。いろんな手を考え てやってみたが、全然だめ。なぜかアルミや鉛に静電気がたまり何度かビリと来ます。台のアルミに陽電子が当たって電荷を帯びさせているのでしょうか。 ひょっとしたら台のアルミに当たった陽電子がそこでガンマ線を放出しているのではないかとの意見も出ますが、確証がないので、この意見は意識の片隅に置い ておかれました。

時既に六時半、交代で食事に出かけました。その間もずっとフォトマルのことを考えつづけました。帰ってからも、いろい ろやりました。分りません。そこで今日の救世主n君が一言言いました。台のアルミに陽電子が当たって、そこでガンマ線を出すのなら、放射線源をアルミで囲 んで、放射線源の周りで、陽電子の反応を起させればいい。これだ! この意見にそって放射線源をアルミで囲んで、データーを取ってみました。グラフにして 出しました。きれいにノイズは消え去ってました。やった! 五人の中に歓声が沸き起こりました。 物理は恐ろしい。物理は凄い。そんなことを感じました。

今日はデータを取っている間の時間が空いていたので、みなと相談しながら講演の話の進め方が決まりました。こんなにネタが多すぎていいのか?いっそのこと真面目な話題は無しにした方がいいのではないか?など皆の意見は様々です。

要旨を明日提出なのですが、現在一時、明日も九時から実験。うーん。パソコンで書きたいので、明日一時間ばかり早起きするとするか。

八月四日(日)

さあ、今日こそ講演の準備をするぞと意気込んだが、紙に十行ぐらい書くと行き詰まる。

ジュンク堂に行ってみる。鶴田謙二の画集「ひたひた」を買った。オセロの参考書を読み、呼んだのと違う参考書を買った。論理パズルの本を買った。安倍吉凌の画集「lain」を買った。

「ひたひた」を買ったのは失敗だった。鶴田謙二の名前で買ってしまったのだが、画集なのに中身が見れない状態で売っているのはよくないと思う。

安倍の「lain」は素晴らしい。高かったが買って損はなかった。色彩、曲線、表情全てに調和が取られている。

帰ってからはちょっと発表について考えた後、家庭教師に行く、今日は給料日うれしいものです。講演のことを話すと、難しい話はいやだから全部ネタにしてくれとのこと。なるほど。

以下、この日のトップに書いたこと:

 今日の日記は明日に回します。やはり明日六時おきなのを忘れてました。で、原稿は仕上がりませんでた。火曜日要旨提出なのに…。なにをしていたか?オセロの研究をしていました。人は追い詰められると最も必要性のないことをするものです。

滝音くんには貴重な意見を頂きました。どうもありがとうございます。

家庭教師の子からは「ややこしい話はやめて全部ネタで固めてください」と言われました。素数さん達が…。

八月三日(°)

夢:刑務所に入っている妹(注 実在しません)に会いに行った。帰ろうとするとき警察と銃撃戦になった。ロッカーに隠れた。

今日やったことといったら、講演の内容をぼんやりと考えたぐらいです。あとWZebraには勝てません。(下の日記を 参考)WZebraの作戦を纏めてみると。1.中盤まではどんどん持所を減らしていく。2.終盤に端の列を精妙な方法で二列ほど取る。3.あとは埋めてい くだけで勝てる。といった感じのものです。物好きな人は下の日記のリンクからDLしてやってみては如何でしょうか?

あと、S田中ぶらざーずですが、ついに最後の面にまでいきました。ボスに対面したのだけどバグって止まりました。

何度か自分で十五分ぐらい喋ってみるといくらでも言葉が出てきます。アドリブでやると、話がどんどん濃い話になってい くのが問題です。「帽子をかぶったら量子化」とか、「宇宙と素数がどちらが先にできたのか」とか「私達はみんな非線形振動子(力が距離に比例しないばね) なんだ」とかです。これにあと真面目な話題として、「物事を突き止める喜び」やら、「学力や知性は順位付けできるものではない。」とか「だから、模試とか 学校のテストの順位なんて気になさるな、そんなものは何の意味ももたない。順位付けすることができない学力を持ちなさい。」とか「高校と大学の勉強の大き な違いは高校ではやることは決まっているが、大学では上限がない」とか「でも、高校の範囲からでも、いくらでも知性を鍛えることはできる。」とか「数学の 公式を一生覚えろとかそんなことは言わないが、何かが一生残るような勉強をしなさい。」とかの話をしていくつもりです。

こもりのおじさんと碁を将棋板上で打ちました。素人どうしよい勝負だったのですが負けました。思えばちゃんと勝負をしたのは初めてです。

町内会の盆踊り大会があったので、踊ってきました。八時半から約二時間ほど踊ってました。わけのわからない日本語を聞きながら、何も考えずに周期的な運動を延々と繰り返していると、気分が狂想的な感を呈して、なかなか楽しいものです。

 

八月二日(金)

夢:望遠鏡のようなものを手に入れた。これを眺めて倍率をあわせればその場に瞬間的に行けるという便利な代物であった。 

今日も朝から実験です。最初にフォトマルの角度を測定する為の目盛りを書き込みました。生まれて初めて正弦定理、a/sinA=b/sinB が実地に役に立ちました。まず放射線源をおく台を、アングルという一種の金具で作りました。実験と言うのは実に地味な作業の繰り返しです。さて、苦労して台が完成しました。

完成して意気込んでデータを取りました。反応数が異常に少ない。しかも理論に会わない数値比になります。困った。困り果てました。線源を置く位置をちょっと微妙にずらすだけで、反応数が極端に変わります。

線源とプラスチック二つの位置を鉛直方向に厳密に一直線にしなければならない、という結論に達しました。そのためには 紐か糸に重りをつけて鉛直線を作らないと行けません。ところが、紐も糸もありません。思わぬところでつまづきました。代替案も思い浮かばず、さらにデー ターを取るためのコンピュータの動かす方法も教えてもらったが理解できず実験は行き詰まりました。時既に六時。

糸を買い、夕食を食べてできるところまで残ってやろうと言うことになりました。一日遅れれば一日夏休みが短くなるというので、皆やる気があります。

それで夕食後、線源の位置を決めるのに成功しました。これで上手くいかなかったらDiracの理論が間違っていること にしよう、という合意の下でデータを取りました。イベント数は多くなりまた。しかも、比も理論で予測されているのと同じぐらいのものとなりました。よかっ たよかった。これで月曜からデータを取り始めることが出来ます。1セット五時間で、10セット取ることになるので、来週中には終えることができるでしょ う。何度か泊り込むことができれば、もう少し早く取ることができるのですが…。例えば9時~14時 14時半から19時半 20時から3時 3時半から8 時半 とすれば、なんと一日に4セットもとることが出来ます。

現在一般に入手可能なオセロプログラムの中で最強のものの1つであるとされるWZebraをDLしてやってみた。異常に強い。というか、何故負けるのかも理解できない強さである。まったく手が読めない。手の評価値も表示されるのだが、これをみると自分の打つ手が如何に悪手だらけかを知ることが出来てなかなか面白い。

八月一日(木)

これからしばらく毎朝六時おきなのだから、更新時間を二時間早くしないといけないと思いながら、夜の十二時半に更新。

夢1:バスの中で猫がいた、バスの中は猫だめということで,そいつは車掌さんに投げ出された。危ない!と僕もバスの外に飛び出し、猫を空中でキャッチした。これから一人で生きていけるようにと人間並みの知性をつけさせて別れた。

夢2:うちの家に女性の居候が来た。まだ高校生で家出してきたらしい。家族は少々面倒がっていた。彼女が持ってきたファミコンのRPGをした。コピーソフトだった。

夢3:公園で時間を止める訓練をする。動いている群集を止めるのが難しい。動いているものと止まっているものは脳の違う領域で処理して見ていると かという話を思い出す。止めようとするのでなく、静止画を思い浮かべて、そっちの世界に移ることにより時間を止めることに成功する。主観時間で二、三秒止 めることが出来た。

夢4:ふらふらと飛びながら近所の小学校の友達の家に行くと、そこの親に、そんな風に壁抜けしたり、飛び回ったりできるのはなんかの病気じゃないかと真剣に心配される。

夢5:天下一武道会に出場する。

というわけで今日はたくさんの夢を見ました。寝すぎです。九時ごろ起きました。それからDirac方程式を川合さんの本で復習する。やはり最初の 導入が分らない。「前節よりスピノ-ルの変換は…となる。」と書いてあるが、どこでそんな議論が成されたのか分らない。Lie群についてよく分っていない 為か?

昼に田中ブラザーズをする。四面にアタックしてついにボスをみた。見えない弾に当たって死亡。モニターの明るさを上げてみると弾が見えた。(笑)

それから解析力学前期を復習する。正準変換論は結局量子力学では何に当たるのか考えてみたけど分らない。

大学に行く道すがら、高校による。クラブに行くと、大富豪をやっていた。混ざった。三十分ぐらい楽しくやったが、勝てない。平民から上がれない。読みが尽く外れる。くやしい。今度やるときは負けるものか。

大学に行く。図書館に行って、ジョージアイのりー代数の本を借りた。これと「群と物理」を併用して、りー群論を勉強しようと思う。

虎猫君と、虎猫くんの友達;東京の平田君と会い、食事を食べに行く。出町柳の近くのボンボンカフェでフランス料理を食べる。名前じゃ全然分らない ものを頼むと非常に量が少なかった。虎猫君は○○○の×××という食事を頼んだが、「○○○の×××、○○○抜きで」って頼んだらどうなるか想像して楽し む。

東京の平田君は数学をやっているそうで、数学の問題で話題が盛り上がる。n回合成して、1になる平面から平面への連続写像はなにかという問題にとりくんでいるそうだ。なかなか面白い問題だ。(ちなみに奇数回合成して1になる直線から直線への連続写像は1のみ)