出生・生年月日

戸籍謄本を見れば一目瞭然であろう。

 しかし、私自身の略歴作成の項で説明したいのであるが、自分が認識している誕生日も諸般の事情から決まっている事もあるらしい。今は殆ど病院で産むので、誕生日と届け日は異なることはないが、昔は日の善し悪しを見て、ずらして届け出する事も多かったらしい。これなどは分かり易い例の一つである。

 黒井千次の年譜には以下の様に書かれている。
1932年(昭和7年) 
5月28日、東京府豊多摩群杉並町大字高円寺620番地(現・杉並区高円寺)に生まれる。本名、長尾舜二郎。父、謹吾は当時、東京区裁判所兼地方刑事裁判所検事。後、最高裁判事を経て弁護士に。母、靖子との間の次男。

 詳細な出生地は現在発行される戸籍全部事項証明書(あるいは戸籍個人事項証明書)を見ても分からない。出生市町村までしか書かれていないからだ。古い戸籍謄本(戸籍抄本)を持っていれば書かれているかも知れないが、持っていない場合には改製原戸籍謄本(あるいは改製原戸籍抄本)(あるいは除籍謄本(抄本))を取り寄せれば良いだろう。その場合には旧住所が書かれている可能性もある。旧住所を現在の住所にするのは、市役所(区役所、町村役場)に行って聞いたり、図書館で対照表が載っている本を見つけるなり、少し手間が掛かるかも知れない。昔は自宅で生まれる人が殆どであった。今は病院で生まれる人が殆どなので、このような事をしなくても病院の証明書があれば(このような証明書があるのかどうなのかは筆者は知らない)、すぐに確認できるだろう (?)。

 幸いにして私の場合は、叔父さん(母の弟)がずっと住んでいたために、叔母さんの葬儀参列御礼葉書にて昔と変わらない住所であることが確認できた。

 父母(の名前)が分からないという人はごく稀であろうが、生まれた時の父親の職業というのは分からない人もいるだろう。私もその一人だ。勿論、小学校に上がる頃には当時の職業は分かったのだが。

 また、父母がどのようにして知り合ったのかは分からない場合が多いだろうから記さなくても良いだろう。父母についての詳細はルーツを調べるとして家系を辿る際に詳細な調査をすれば良いだろう。