いただいた失敗例にアドバイスをしてみました。
実際に取り組んだ方から、いろいろと失敗例を教えていただきました。それに対する対策を立ててみましたので、ご参考になさってください。
回答をお読みになりたい方は、ご面倒かと思いますが、画面下までスクロールをお願いします。
1.はらぺこ減量法をなかなか始められない。始めるモチベーションが湧いてこない。
2.お腹をどうしてもすかせられない時にはどうするのですか
3.おなかをすかせてから食事をすると、余計食べて太るような気がします。おなかをすかせてから食べると、吸収もよくなるのではないでしょうか
4.どのような人に向いている減量法なのでしょうか
5.休みの日に体重が戻ってしまいます
6.なかなか思うように体重が減りません
7.本当に食事のカロリー計算は必要ないのですか
8.ちょっと減量してうまくいったので油断してしまいました
9.糖尿病治療中ですが、低血糖がおこってしまいました
1.はらぺこ減量法をなかなか始められない。始めるモチベーションが湧いてこない。
はらぺこ減量法をはじめるに当たって、一番大切なものは決心です。あなたは本当にやせなくてはいけないでしょうか。
普通に暮らしていれば、ついつい太ってしまう私たちが、本能に逆らってやせるのは本当は大変なことです。
たとえば、あなたのBMIが30とします。それでも、血圧が正常で、血液検査にも異常がなく、足も腰も丈夫であったら、
本当はやせる必要はないのかもしれません。特に今年お元気で78歳の誕生日を迎えられたとしたら、
ますますやせる必要はないと思います。
しかし、もしまだ若くて、糖尿病や高血圧があったり、膝が痛いような方は、やせることで
将来の道筋を大きく変えられることができると思います。
はらぺこ減量法は、「簡単で手軽、お金がかからない方法」ですが、体には今までにはない変化が起こってきます。
不快感、不安感などの様々な拒否反応も出てくるので、始めの3日は本当につらいです。
決して「楽して」やせることができる方法ではありません。はらぺこ減量法をなかなか始められない方は、
まず本当にやせなくてはいけないのか、もう一度よく考えてみましょう。決心がないと、
つらい「はらぺこ」を乗り越えるのは難しいと思います。でも、もう一度繰り返しますが、本当につらいのは始めの3日ですよ。
2.お腹をどうしてもすかせられない時には
そうですね、おなかをすかせるのはそんなに簡単なことではありません。だれでも、空腹を我慢するのは難しいことです。
今日は忙しいからと、空腹にならないように、ちょっと多めに食事をすることは、誰でもやっていることですね。
でも、おなかをすかせることがまったく出来ない方は、
きっと「はらぺこ-不快感」くらいでは終わらずに、「はらぺこ-不快感-恐怖感」くらいの
強い気持ちになっているのではないか思います。
1時間我慢するのが難しかったら、まず15分間我慢してみましょう。15分が出来たら今度は30分にする。
そのようにだんだんと時間を延ばしてみてはどうでしょう。30分我慢できれば、1時間はもうすぐだと思います。
私の場合は、非常に不快な気分を、布団にくるまって3日我慢したあとばずいぶんと楽になりましたが、
「不快-恐怖」くらいに強い関連が出来ている方は、その気持ちを徐々にほぐしていったほうがよいかもしれません。
繰り返しますが、私たちの体が発する空腹の警報はとても大げさにできています。空腹を15分間我慢しても、
決して飢え死にはしませんし、体に悪いこともないですよ。心配になったら、今朝食べたもの、
昨日の夜食べたものを思い出しましょう。ほら、栄養は十分足りています。
最近は、空腹にもいろいろな種類があることが分かってきました。注意しなくてはいけないのは、
「小腹がすいている」というやつです。これは、空腹のような感じがするのですが、15分もたつと無くなってしまいますよ。
「小腹がすいている」はカウントしないでくださいね。
3.おなかをすかせてから食事をすると、余計食べて太るような気がします。おなかをすかせてから食べると、吸収もよくなるのではないでしょうか。
そうですね、相撲部屋の食事は1日2食という話を聞いたことがあります。稽古でおなかをぺこぺこにして、
たくさん食べて、そしてすぐ寝るような生活をしているのだそうです。確かに、強い空腹状態にすると、
栄養の吸収率は上がるのだと思います。でも、皆さんやせるためにこのページをご覧になっているわけでしょう。
食欲のおもむくままに食べ続けているようでは、減量には結びつかなくないですか。
実は、はらぺこ減量法の特長はここにあります。デザートや果物がOKということでもおわかりになると思いますが、
食事の時間や回数、内容、カロリー量についてはあえて無視しているのです。栄養摂取から貯蔵につながる過程は、
いろいろな状況や個人間で大きく差があるので、なかなか制御が難しい。私は、そのむずかしい摂取栄養の制御がなくても、
やせる事が出来るという方法を提案できると考えています。
はらぺこ減量法は、摂取栄養の制限や、運動による消費を増やすことではなく、あくまでも貯蔵した皮下脂肪を分解する能力を
導き出すことに注目します。また、その能力を発揮しないと、体重は減らないと考えています。
また、その能力を導き出すことは、それほどむずかしい事ではありません。食事に対する考え方を変え、
食事の前の1時間の空腹を日常生活に取り入れれば良いのです。本当にそれだけも脂肪を分解する能力が発揮されていきます。
その結果として、食事は普通にしていてもも、少しづつではありますが、体重が減ってきます。
どうでしょう、その生活は続けられないくらいつらいのでしょうか。
続けられないとしたら、通常のダイエット法と同じく、リバウンドが起こってしまいます。
将来にリバウンドが起こるような方法を取り入れても、時間がもったいないだけですね。
私は、皆さんにその皮下脂肪を分解する能力が発揮されている状況を、体験していただきたく思っています。
そして、この生活が無理なく続けられるかどうか、体験しながら考えて、感じていただきたい。
体験された多くの方が、日常生活を普通に送りながら、いつでも自分の体重をある程度コントロールができるという自信が
ついてきているようです。この状況は、今までの常識を覆すものなので、実際に体験してみないと、
なかなかわからないのではないかと思います。でも、非常に価値が高い体験だと思っています。
皆さんも、一度はらぺこ減量法を体験してみてください。そして、それが続ける価値があるかどうか、是非ご自分で判断してみてください。
4.どのような人に向いている減量法なのでしょうか
はらぺこ減量法の特長は、2つあると思います。1つ目は何も準備が要らずに、今日から始められること。
もう1つは何かを追加するのでなく、食べないではらぺこにする時間を作ることです。空腹を経験するだけ引き算の減量法なのです。
この引き算の減量法という特徴は、特別な食品や運動などを特別に足し算する減量法とは、正反対なものです。
ですから、今までの減量法ではうまくいかなかった人や、減量には成功したけれどリバウンドしてしまった人に
最も適していると思います。はらぺこ減量法は売り切れなど原因で、出来なくなることはありません。
時計さえあれば、今日から始められます。そうです、特別な運動をする必要もないので、足腰の調子が悪い人でも大丈夫です。
はらぺこ減量法に最も大事なものは、このちょっと馬鹿げたくらい単純な方法をやってみようというやる気と、
そのやる気で始めの3日間のつらさを乗り切ることです。
せっかく減量した体重が、リバウンドで元に戻ってしまった人は、つらい空腹を乗り越えるために大切なやる気は
十分に持っている。うまくいかなかったのは、あなたのやせようとする意志が継続できなかったからではないのです。
もっとも大きな原因は、減量=何かを足し算するという考え方が間違っていたからです。
減量というのは、体重を減らすこと。つまり引き算なはずです
。また、この引き算が続けられないくらいつらいものであったら、やっぱり減量は続きませんね。
はらぺこ減量法はあなたに、継続可能な引き算、むりなくすこしづづ引き算していく方法を提案しています。
5.休みの日に体重が戻ってしまいます
これも解決するのに、少し工夫がいる問題ですね。休みの日はのんびりしていて、時間の流れ方が変わります。
また、ご家族と一緒だったりして、かえって時間の自由が利かないことが主な原因だと思います。
私も、休みの日は3時間くらい寝坊をしますので、それだけでいつもの日と同じ食生活にはなりません。
また、出かけた先で外食をするのが楽しみですので、どうしても昼食の前はらぺこの時間がなくなっていました。
週末までに1キロやせて、週末の2日で1キロ太る。見事にバランスは取れていたのですが、
やせようと思うと、これではいけませんね。
そのような場合は、どこかの食事を思い切って少なくする必要があるようです。私の場合は、9時ころに牛乳1杯の朝食を済ませ、
少し早めに昼食をしっかり食べるようにしています。10時半ころには、小腹がすいてきますので、11時半ころには食事が取れます。
有名なお店に行く時でも、混んでいないので快適ですよ。
週末のように、時間の流れ方が違う日は、少し工夫が必要なようです。
6.なかなか思うように体重が減りません
そうですね、なかなか思うように体重は減りませんね。でも、どうですか、最初の1週間でどれくらい減りましたでしょうか。
空腹の時間にもよりますが、みなさん1-3kgくらいは減っているようです。これって、凄いことだと思いませんか。
私たちの体は、普通に暮らしていくと、徐々に太っていきます。よほどがんばらないと、体重は減らないはずです。
それが、無料でで減量をすることができたのですよ。私の場合は、本当にびっくりしました。
食後デザートを食べ、晩酌はビールを飲みながら、生まれて初めて体重が減ったわけですからね。
それは、少しは食べるものを減らそうとは思いましたけれど、決して無理はしていません。
はらぺこ減量法は、見る見るうちに体重が減っていくような方法ではありません。
でも、すこしづつ着実に減らしていける方法だと考えています。あなたは始めの苦しい期間を通り抜け、
体重を減らすことができたのですから、後はそれを続けてください。より空腹の時間を長くすれば、より多く体重は減ります。
ただ、決して無理はしないでください。続けられなければ、それは成功ではありません。
時間をかけて、少しずつ体重を減らしていくのがはらぺこ減量法の一番の特長です。
はらぺこ減量法は、日常の食習慣を作り変えます。その新しい習慣が、あなたにとって、意味の深いものであったらよいと思っています。
7.本当に食事のカロリー計算は必要ないのですか
はい、本当にカロリー計算はしなくてもやせられます。でも、当たり前ですが、カロリー計算をしてやせるほうが、
何倍も良い方法です。1日の摂取カロリーを制限して、毎日少しずつカロリー不足にしていくのが一番良いと思います。
ただ、カロリー計算は面倒です。また、お菓子や果物など、食べたいものってとても高カロリーなことが多いですよね。
正しく毎日、少しずつカロリー不足にすることができれば、はらぺこにならずに減量していけると思います。
ただそれは大変難しいことですよ。診察室で、患者さんを見ている経験上、正しく食事制限をすることは、
はらぺこを1時間我慢するよりも、何倍も大変だと思います。
かなりずるい方法ですが、はらぺこ減量法は、お菓子や果物の制限なく、減量ができるわけですから、
まず、はらぺこ減量法を試してみてはいかがですか?うまくいかなかったら、次はカロリー制限に取り組みましょう。
8.ちょっと減量してうまくいったので、油断してしまいました
あらあら、またずいぶんと分かりやすい失敗ですね。うっかり油断してしまいましたか。
きっと、あっという間に体重は元に戻ったと思います。いわゆるリバウンドというやつですね。
私たちの体重は、増えていくように出来ているようです。特に、BMI25を越えているような人は、脂肪を蓄えるのが得意なので、
たちまち増えていく。LOHASがキーワードです。続けられるような食生活習慣を身に着けて、それで目標までやせる。
目標に達したら、それを無理なく維持できるようになっていなくてはいけません。
特に、がんばってしまう人は要注意。余り速いスピードで体重が減っている方は、
今の生活を本当に今後続けていくことが出来るか、よく確認してください。減量の方向でさえ動いていっていれば、
いくらゆっくりでも、いつかはBMI25にたどり着けます。きっと、ゆっくりたどり着いたほうが、長持ちするように思います。
Ecologyだけではなく、減量もLOHASでいきましょう。
9.糖尿病治療中ですが、低血糖がおこってしまいました
これは一番やっかいな問題です。まずはらぺこ減量法はすぐ止めましょう。そして主治医の方にお願いして、
インスリン注射や薬剤などの減量をしていただかなくてはいけません。
再度確認しますが、はらぺこ減量法は、肥満のある2型糖尿病患者さん向けの対策です。
やせている方や、1型糖尿病の方は、絶対に行ってはいけません。糖尿病治療中の低血糖は、
症状も危ないことが多く、一度経験すると、恐怖によって過食に陥ることもあります。空腹になっても、
]過度な血糖低下がおこらないように治療を調節していただいてください。
私のデータでは、2型糖尿病の方はBMI27を境に、糖尿病コントロールが非常に難しくなっています。
主治医と相談していただいて、薬物治療が甘くなって、HBA1cが少し上昇しても減量を優先する方法も考えてよいかと思います