2016年の活動記録

[地域貢献] 2016.11 石州街道・銀の道地域交流プロジェクト002

以下、学生のミッションレポート

先日、兵庫県立大学神戸商科キャンパスにて優秀地域貢献活動奨励金採択者への奨励上贈呈式が行われました。この度、銀の馬車道ヘリテージネットワーク研究機構が対象団体として採択され、私は当団体の代表として出席しました。優秀地域貢献活動奨励金とは、地域や自治体への貢献活動を行い成果を挙げている学生団体を対象に、さらなる活動への支援を目的に支給されるものです。当団体は2005年より継続的に活動を行ってきました。この度の採択は、これまでの先輩方の活動、地域の皆様の協力があってのものだと思います。これからも地域活性化の一助となれるよう、地域へ貢献できるよう、一同頑張っていきたいと思います。 (

[地域貢献] 2016.10 石州街道・銀の道地域交流プロジェクト001

先日、広島県府中市にて行われた道の駅『びんご府中』竣工式及び見学会、そして府中市出口町の視察に参りました。

びんご府中は、木の温かみの感じる内装で、日の光が差し込む明るい雰囲気の空間でした。また食材や家具は府中産のものが使用されているとのことで、府中産の農産物の販売も行っていました。地域の新たな拠点として、地域の方々の交流の場として、これから多くの人々が訪れるのだと思いました。

そしてその後、府中市出口町に視察へ向かいました。この地区は島根県石見銀山から続く石州街道が通っており、古民家の並ぶ風情のある地域でした。街並み環境整備事業の対象地区でもあり、歴史と生活がうまく調和したまち並みでした。単に文化財を保護するのみではなく、歴史的・文化的な生活環境をつくることの大切さを実感できたように思います。今回学んだことを、今後の馬車道研究やまち並み保存を行う上で役立てていきたいと思います。(大

兵庫県立大学環境人間学部・宇高研究室 研究室学生の地域での活動

GiN2.0 Gin-no-Bashamichi Machizukuri Laboratory

銀の馬車道 まちづくり ラボラトリー

GiN2.0   Field Mission Report 2016

2016年度 活動記録

★ GiN2.0 銀の馬車道まちづくりラボラトリー 発足11周年!

本年度で活動11周年を迎えました。

GiN卒業生も、留学生を含め75人にのぼります!

7月1日に「銀の馬車道まちづくりラボラトリー」に改称しました。

バージョンアップし、GiNもステージ2の「GiN2.0」へ!

設立記念式典 2017年1月19日

●記念講演

『世界の木造建築と都市の保存-近代産業遺産は何を物語っているのか?-:環境と人間の観点から』

「ひょうご森と木の文化フォーラム」の一環で、京都女子大学・家政学部生活造形学科の北尾靖雅による講演会が行われました。北尾教授には『世界の木造建築と都市の保存:環境と人間の観点から』という演題でご講演頂きました。日本や世界の近代産業遺産の保存事例のご紹介頂きました。また、「もの」の話だけではなく、そこに隠れる背景や歴史等にも焦点を当て、産業遺産を保存していく上で「人の生活」や「人の思い」も併せて残していく重要性をご説明頂きました。物事を考える上で、様々な視点から考えていくことの大切さを学ぶことができたと思いました。 また講演後には懇親会が開催され、学生との意見交流が行われました

[県立大学・奨励金授与] 2016.8  兵庫県立大学「学生飛躍基金事業・優秀地域貢献活動奨励」授与決定!Link 

この11年間、沿線地域の皆様、銀の馬車道ネットワーク協議会、中播磨県民センターや市町担当の皆様、兵庫県立大学の本部および学部の教職員の皆様のご理解とご支援をいただき継続ができました。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

8/24の大学本部での授与式には、GiN2.0代表が出席しました。 

なお、GiNは4/1から地域の皆様からの熱いご期待に添うべく改称しました。

2016年からは「銀の馬車道まちづくりラボラトリー」(GiN2.0)Link

今後とも学生ともどもGiN2.0のお引き立てをよろしくお願いします。

3日間の石州街道銀の道調査

広島県府中市出口町において、三日間に渡る研究調査活動を行いました。広島大学、県立広島大学、兵庫県立大学の共同研究であり、今年度で最も大きな調査活動となりました。このまちは島根県から続く石州街道が通っており、同じ銀の道に面する地域として大変学ぶ点が多かったです。まちづくりに熱心な地域でもあり、以前より当研究室では住民の皆様にご協力を頂き、アンケートその他研究調査が行われてきました。

一日目は、住民の方々との交流会、古民家の建築調査を行いました。交流会を通じて感じたことは、住民の方々がまちづくりに積極的に参画されている点でした。また協議会や婦人会などの自治会では、イベントなどを独自に企画し、自主的に様々な活動をされているとのことでした。

二日目は、出口町のまち並み調査、講演会(府中市による出口地区まちづくり、NPOによる空き家活用について)、一日目に引き続き建築調査を行いました。この地域は街並み環境整理事業の対象地区であり、住みよい住環境と歴史・文化を感じる景観を兼ね備えたまちです。古民家が並ぶ歴史的景観の中に生活感もあり、単なる文化遺産として改修・保存して終わりではなく、その後住民の方々に活用されている点が注目すべきところだと感じました。

三日目は、外観の改修を行われた住民の方々へのインタビュー調査を行いました。お話を聞いて感じたことは、住民の皆様が本当にこのまちを大切に思っていることでした。外観の改修事例が多い地域ですが、少しでもこのまちのために、と考えておられる方が多いようでした。保全や活用の手法のみではなく、その地域遺産を維持し活用していく住民の方々の気持ち・意識の面も合わせて考えていくことが大切なのではないかと感じました。今回得たことを通して、今後の馬車道研究の発展に繋げていきたいと思います。(大学院

K邸 建築調査

銀の道ルートに位置するK邸の建築調査を行いました。K邸の第一印象は外観の黒漆喰、うだつ、弁柄格子、内観の違い棚、欄間など細部まで造り込まれている美しい建築物であるということです。調査開始時は見たままのものを平面図にすることに難しさを感じていましたが、柱や柱間の壁の寸法、扉、床の種類などを丁寧に記録していくことで少しずつ図面が埋まっていきました。今回の建築調査で細部まで観察することの大切さを学ぶとともに、歴史ある建築物に住んでおられた方の生活を身近に感じることができる実のある体験をさせていただきました。(学部生・

まちづくり講演会

出口町でのまちづくり講演会に参加して、現在まで取り組んでこられたまちづくりの経緯、改善すべき課題などを聞くことができました。銀の道の通る出口の町には、古民家や歴史的な街並みがまだまだ色濃く残っており、それらを保全し活用したまちづくりを推進してきました。昔からあるモノを新た視点に立って見ることで遺産としての価値を創出することが最初に行われました。講演会を通して、この新たな視点に立って魅力を探すという工程がまちづくりにおいて大切だと感じました。銀の馬車道でもまだまだ新しい魅力を発見できる可能性があるのではないかと思います。

古民家が空き家化している問題についても取り上げられていました。古民家を活用し、まちを活性化していくまちづくりを行うケースをよく耳にしますが、実際に地域の皆様の声を聞く事ができたのがよい経験になったと思います。

二日間の滞在と講演会で出口町の皆さんがまちを盛り上げようと協力し自発的に行動されてきた団結力や積極的なスタンスを見習うべきだと感じました。(学部生・

[現地調査] 2016.10 リビングヘリテージ方法論事例研究:岡山禁酒会館建物

「銀の馬車道」が作られた

明治初期と同時期に始まった禁酒運動。そのシンボルとして建築され、現在もリビングヘリテージとして、また登録有形文化財として姿を残す岡山の禁酒会館を訪問してきました。 戦前期の岡山の文化を表象するものとも言える禁酒会館は大正12年に完成しました。禁酒運動は全国的に行われましたが、「禁酒会館」と明記した建物は他に例がありません。昭和20年の岡山空襲で周囲は一面焼け野原になりましたが、奇跡的に焼失を免れ平成14年7月国の登録有形文化財に指定されました。窓枠や内装の一部が改装されているものの外観や構造等はほとんど手を加えておらず、窓枠や五右衛門風呂、手動のダムウェーター(配膳用昇降機)など建築された時代の趣が至る所に残っていました。現在、1階には、キリスト教専門書店とカフェがテナントとして入り、2、3階の一部が貸スペースとして利用されています。

見学を終えての感想: 岡山市の史跡を守り、時代の足跡を残した街並みと現代アートを取り入れた街づくりが印象的でした。現代的な建築物の並ぶ中に力強く「禁酒会館」は建っており、独特な屋根が特徴的なメインファサードは今でも岡山の禁酒活動の象徴となっていることを強く感じることができ、兵庫県の銀の馬車道同様、日本の近代化の残り香を味わえる建築見学でした。(

[地域貢献] 2016.7  第4回ひょうご景観まちづくり交流会

シンポジウムコーディネーター、「第4回ひょうご景観まちづくり交流会」、主催:兵庫県まちづくり技術センター、2016.7.3.

(公財)兵庫県まちづくり技術センターでは、県下の良好な景観形成の推進のため、修景助成や専門家派遣等により、県民による景観形成の取組みを支援しています。その一環として、各地で景観形成に取り組む方や住民団体が一堂に会し、交流するイベントとして「ひょうご景観まちづくり交流会」を開催しています。今回は兵庫県洲本市で開催されます。研究室学生も参加します。

以下、学生のミッションレポート

【午前の部・レトロなまち歩き体験】宇高研究室の学生7名で「第4回景観まちづくり交流会」参加しました。午前中は、「レトロな街歩き体験」ということで、城下町洲本のレトロの町並みについてお話を頂いた後、実際に「洲本レトロこみち」を4班に分かれて案内して頂きました。あまり車が通らず、静かで落ち着いた町並みがとても良いなと感じました。レトロこみちにはたくさんのお店が建ち並んでおり、生活しやすそうだなと思いました。また、イベントなどがある時はお店の中や駐車場など借りて賑わい溢れる空間作りをされているとのことで、多様性のある魅力的な活動だと感じました。(

【午後の部・やってみよう!ひょうごの景観まちづくり】 午後からは、古民家再生・空き家活用の実践的取り組みと景観まちづくりについてのパネルディスカッションを行い、洲本市、神河町、養父市の現状や、取り組みの成功例・課題を共有しました。地域活性化を実現するという目的は同じでも、アプローチの仕方は多様であることを知り、いい刺激をもらえました。これらの話を受けて、下記の4つのテーマについて数人のグループに分かれて議論しました。途中メンバー替えをしながら意見交換し、そのつど出た意見を紙に書いていき、最後に発表を行いました。

「モノではなくてコトとはなにか」「やりたいことを実現する方法」「UIJターン者を増やすには」「空き家の活用方法を考える」 

このイベントを通して、客観的に話を聞くだけでなく、実際の町歩きや交流セッションに参加することによって、景観まちづくりについて主体的に考えるよい機会になりました。()

[地域貢献] 2016.6 中播磨県民センター

宇高雄志、2016「演題:銀の馬車道と地域づくり」、こころ豊かな美しい中播磨推進会議総会、兵庫県姫路総合庁舎・中播磨県民センター 、2016.6.17

[講演会] 2017.1 木と播磨の住宅文化

「ひょうご森と木の文化フォーラム」の一環で、株式会社プレストの寶川悠一さんによる講演会が行われました。寶川さんには、『住宅建築の設計の現場:環境と人間の観点から』という演題でご講演頂きました。講演中では、実際に設計された住宅をご紹介して頂きました。植栽やウッドデッキが特徴的な住宅や、素材に拘った内装など、意匠や計画面で多くのことを学びました。また建築の知識だけでなく、建築業界や職務内容についてもご説明頂きました。大学の講義では教わらないような内容のお話も聞くことができ、学生にとって見識が広がったのではないかと思います。

[学生の地域貢献:受賞] 2016.6. 学生が参画しているまちづくり活動が「住まいのまちなみコンクール」を受賞

石州街道・出口地区まちづくり協議会、「住まいのまちなみコンクール・住まいのまちなみ賞」住宅生産振興財団、2016.6.27

まちに住むことを楽しみながら子育て支援等に取組み、見守りを介したコミュニティの形成に注力されています。同地区は、石州街道「銀の道」に面しており、研究室ではコラボを行っています。これに広島大学、広島県立大学の研究グループと協同しています。

[地域貢献] 2016.7 学生の考えた「銀の馬車道2020プロジェクト」

一年生の基礎ゼミナールAの講義で、それぞれの希望する専門分野から、銀の馬車道の2020年を構想しました。まず、基礎ゼミ指定教科書『スタディースキル入門』をすべて学習しました。その後、実践的課題として銀の馬車道について学習をし、資料解析、プレゼンテーションシート作成、口頭発表、ディベートを経験しました。

●地域エコ創生グループ:竹を使った地域おこし計画 ●夢のお菓子グループ:銀の馬車道スイーツ計画


●空間デザイングループ:ストリートファニチャー計画 ●こどもの夢グループ:地域学習教材の提案計画

[地域貢献] 2016.12 学生の考えた「銀の馬車道2020サイン計画」

一年生の基礎ゼミナールBの講義の一部で、それぞれの希望する専門分野から、銀の馬車道の2020年を構想しました。基礎ゼミ指定教科書『スタディースキル入門』で学んだ知識を活かして、実践的課題として銀の馬車道のルートをたどることのできるサイン計画を行いました。資料解析、プレゼンテーションシート作成、口頭発表、ディベートを経験しました。

[地域貢献] 2016.6 「公益財団法人・兵庫県まちづくり技術センター」 まちづくり活動リストで 紹介されました。2015.3

ことしも、同センター発行の『ひょうごの景観まちづくり2015』で、GiN 銀の馬車道ヘリテージネットワーク研究機構 の活動が紹介されました。過年度の同センター主催行事の銀の馬車道現地見学会「第2回 ひょうご景観まちづくり交流会」での活動紹介の一環です。

銀の馬車道ヘリテージネットワーク研究機構、2016、「活動紹介:銀の馬車道ヘリテージネットワーク研究機構」、『ひょうごの景観まちづくり2016 まちづくり活動リスト』、公益財団法人・兵庫県まちづくり技術センター