共同利用研究カテゴリ
超階層生物学共同利用研究

【超階層生物学共同利用研究とは】

生物が示す現象は、遺伝子から個体群にいたる各階層の複雑なネットワークの総和として現れるため、生物現象の本質的な理解には階層を超える解析が必要です。しかし、多階層の時空間スケールに渡る各種オミクスデータ、バイオイメージングデータを統合して解析するには、人間の処理能力に頼った解析だけでは限界があります。そこで、基礎生物学研究所では、AI解析を導入し人間の認知能力では処理できない多階層に渡るデータをシステムとして繋ぎ、生命現象を理解する超階層生物学(Trans-Scale Biology)を推進しています。[超階層生物学センターHP

本共同利用研究は、ある階層の生命現象を別の階層の生命現象と結びつける「階層を超えた研究(超階層生物学)」が、生物学におけるインパクトの高い研究につながるとの観点から、所外と所内の教員が共同して行う研究を推進することを目指して本課題を設定しています。本共同利用研究には以下のような研究が含まれます。

公募期間外の随時申請は受け付けません。

a) 複数の階層に渡るネットワーク解析から生物現象を理解する研究

b) AIによるビッグデータ解析や人機協働による階層を超えた新たな知見につながる研究

c) モデリング、シミュレーション等の情報科学の技術を取り込み、生命現象の異なる階層を繋ぐ研究

d) 幅広い階層のイメージングデータやトランスオミクスデータを扱う研究


(1) 提案代表者(代表者)

所外又は所内の研究者。


(2) 研究期間

1年以上3年を超えない期間。2年以上継続する場合、年度ごとに申請していただきます。


(3) 研究費

1件あたり年間上限100万円とします。

共同利用研究の実施にあたり必要と認められた場合、最大で配分額の満額まで、所内対応者の研究室に支援人員を雇用する経費(人件費)に充てることが可能です。

人件費の申請にあたっては所内対応者とよく相談してください。なお、提案代表者が所内の研究者である場合、研究費を人件費に使用することは認められません。


(4) 申請内容

申請書に以下の内容を必ず記載してください。

 ・どのような生物現象をどの階層(複数)に視点をおいた解析から明らかにするのか。

 ・階層を超えた研究から期待できる成果のインパクト。

以下の解析が研究計画に含まれているのであれば記入してください。

 ・ゲノミクス、トランスクリプトミクス、プロテオミクス、マルチオミクス等のビッグデータ解析の進行状況と予定。

 ・バイオイメージング解析の進行状況と予定。

 ・AIを用いた解析の進行状況と予定。


(5) 研究会・ワークショップ等について

 ・最終年度に、研究成果に関する成果報告会を必ず開催してください。

 ・2年以上継続する場合、ワークショップを実施してください。ただし最終年度の成果報告会実施の際、ワークショップの内容を兼ねて同時に開催していただくことも可能です。成果報告会とワークショップを別途開催する場合は、ワークショップを研究期間の2年目または3年目に実施してください。

 ・成果報告会及びワークショップ(以下「成果報告会等」という。)の開催にあたっては、別途「8.研究会」に申請してください。超階層生物学共同利用研究の経費から成果報告会等の開催に係る費用は支出できないため、ご注意ください。なお、成果報告会とワークショップを別々に開催する場合、「8.研究会」に2回申請してください。

・成果報告会等の開催にあたっては、参加者を広く募ることができるよう、通常の集合形式での開催と併せてweb会議等によるオンライン配信の実施を推奨します。

・成果報告会等の開催後は、超階層生物学共同利用研究の共同利用研究実施報告書とは別途、研究会の実施報告書をNOUSからご提出ください。


 (6) その他

超階層生物学共同利用研究についてのご質問・お問い合わせは、以下にてお受けします。申請にあたっては、事前に担当教員までお問い合わせください。

基礎生物学研究所・超階層生物学センター・超階層生物学共同利用推進室

RMC教授 亀井 保博 電話 (0564)55-7537 E-mail tsb_office@nibb.ac.jp

また、本共同利用研究の内容については基礎生物学研究所のホームページもご参照ください。