市川造船所
大湊の造船業の近代化に寄与した市川造船所は、大湊の最も古い造船所の一つで、1702(元禄15)年8月に鳥羽藩の兵船建造に携わっていた市川六兵衛の創業と伝えられています。明治時代の初めに洋式船の造船技術を習得し、日本近代造船業に大きく貢献しました。また、大湊町立造船徒弟学校の創設に深く関わり、職工の育成にも力を注ぎました。
学芸員による豆知識
市川造船所で建造された船には、日本で初めて発動機(エンジン)を搭載した漁船「冨士丸」や、札幌農学校(現在の北海道大学水産学部)の初代練習船「忍路丸」、白瀬矗による日本初の南極探検船「開南丸」(「第二報效丸」を改造)など、近代の代表的な船舶を建造しています。また、創設に深く関わった造船徒弟学校は名前を変えながら、大湊の造船業を支え、後の伊勢工業高等学校の造船科に受け継がれました。(※造船科は2002年に廃止)
伊勢市立図書館の蔵書
『伊勢市史 第4巻 近代編』(伊勢市/編集、伊勢市、2012、L 243 イ 4、p145)
『伊勢市史 第8巻 民俗編』(伊勢市/編集、伊勢市、2009、L 243 イ 8、p161)
『大湊の造船と旧市川造船所資料』(伊勢市文化政策課/編、伊勢市文化政策課、2022、L 550 オ)
『伊勢工業高等学校七十年史』(倉知 慶四/[ほか]編、三重県立伊勢工業高等学校、1968、L 376イ、p288)
『伊勢大湊の今昔』(大西 民一/著、2006、L 243 オ、p111)
『大湊造船徒弟学校における修業制度の創設と看過 -デュアルシステム整備の可能性と未発達の要因-』(田中 萬年/著、2016、L 373 タ、p26、30)
参考になるサイト
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