明けましておめでとうございます。
皆様には、健やかに新春を迎えられたことと、お慶び申し上げます。
自粛生活が続きますが、1日も早く落ち着いた生活を取り戻せるよう心よりお祈り申し上げます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
2021年1月吉日
冬の寒い時期に赤い実を豊に付ける縁起の良い正月花「千両」
今回のメールマガジンでは、株式会社Spelldataを経営をされている竹洞社長にお話を聞く機会をいただきましたので、ご紹介させていただきます。
(株) Spelldata(竹洞陽一郎社長)は、「統計的品質管理をウェブの分野に広める」というミッションを掲げており、Webサイトの表示速度を高速化するパフォーマンスチューニング専門の企業としてサービスを行っている設立6年目の会社であります。(創業は2000年10月)
(株)Spelldata HP ⇒ https://spelldata.co.jp/index.html
サービスの主体は、Webページがどのくらいの表示速度で表示を開始し、表示を終了するかの速度を示し、世界的に目標とされている表示開始0.5秒以内、表示完了を1秒以内に達成することを目的として事業を行っております。この問題解決のためにはパフォーマンス悪化のボトルネックを突き止め、改善方法を策定して、適用することを日々おこなっております。お客様もEコマース、中古車販売・買取、輸送用機器製造メーカー、ペットフード販売など幅広い業種で活用されています。
代表取締役 竹洞 陽一郎 様
竹洞社長は米国のIT企業に従事した経験も豊富で、その時に身に付けたスキルを活かして会社を設立しました。
元々ご自身は日本の法曹関連の業務に携わっておられたこともあり、IT業界に入った時にはビジネスの取り組みの違いに驚いたそうです。これは、大型の土地等の取引における登記業務では、司法書士、土地家屋調査士、弁護士等の士業間でチームとして連携するのが通常だったとのことです。しかし、その後に入ったIT業界では、お客様のシステムで障害が発生した時に、それぞれのベンダーが、ハードウェア機器担当、データベース担当と言うように縦割りになっており、相手の領域に踏み込まず守りに入ってしまうことが多々あり、これが非常に衝撃的だったとのことです。
このような経験を活かして、ITエンジニアの仕事は、技術を通して社会問題を解決するのが使命であると感じ、活躍する人材には、(1)統計学、(2)ドメイン知識、(3)IT解決能力の三つが必要であると考えているそうです。
このため、(株)Spelldataでは、毎日、午前中3時間は社員の学習時間(主に、統計学、コンピュータサイエンス、ソフトウェア工学)に割りあてているそうです。最近では、企業を結婚や出産のために退職され、一度キャリアを止めた主婦の方の採用など多様性にも取り組んでいるとのことでした。
また、ITは道具でしかないので、社会の課題に対してITを駆使して解決すると言う幅広い視点を持った人材が必要であるとのお言葉をいただきました。
この課題解決のための人材として、文系/理系を問わずJABEE認定を受けて、教育の質保証がされているような人材を受け入れていきたいと考えているとのことです。
今回初めての試みとして、フェローの連携をはかるとともにJABEEを取り巻く国内外の状況を共有するためにフェロー懇談会を参加者の予定に合わせて2回開催しました。
(第1回(9月23日)31名参加、第2回(11月13日)7名参加。会議はWeb会議方式)
プログラムとしては、冒頭、富田会長より開会のご挨拶をいただいた後、
・JABEEの近況報告( 三田専務理事 )
・技術者育成に関わる国内外のトピックス( 岸本副会長 )
・ディスカッション( フェロー全員 )
最後に本城副会長より閉会のご挨拶をいただきました。
ディスカッションでは、現在ある日本の技術者教育の課題から、それを踏まえた今後のJABEEの活動まで幅広い活発な議論が行われました。
・知識偏重の教育から、新しいものを作り出すための知識を活用する教育への変革
・新たな教育へのJABEE認証の基準変革と大企業と大学をつなぐJABEEの役割の拡大
また、参加されたフェローの方々からは「有意義な懇談会であった」とのコメントもいただき、今後も継続して実施していきます。
私は、製造業分野に60年間従事しております。JABEE認定プログラムの修了者(以下、JABEE修了者)は、既成の概念に捉われず多方面から考える素養を身に付けていると認識しています。
このような中で、強く感じたのが、「新」装置開発のリーダーには物理・応物系で、且つ、JABEEコース修了者が適している、という実感です。物理・応物は、必ずしも機械・電気の専門的設計教育を受けていません。しかし、新原理の理解力や発想力に優れ、いい意味で「つぶし」が効きます。そして、JABEEコースで、「問題解決力」、「広い価値観」を身につけています。このような人材こそ、「新」装置開発のチームリーダーに向いています。
ただ現状を見ますと、多くの製造業において企業トップまでJABEE修了者について広く理解が得られていないこともあり、積極的に採用してリーダーとして育成するという意識が少ないのは非常に残念であると思います。
これは、JABEEにおける宣伝活動が広く行き渡っていないことも要因であり、さらに企業のトップまで届くような施策を打つことによってJABEE修了者について理解してもらうことが、日本の製造業にプラスになると信じております。
副島 啓義 様
今回面談させていただいたSpelldata様は、コロナ感染症拡大以前より在宅ワークを行っております。竹洞社長からは、お客様との商談ではやはり直接お会いすることが必要ですが、開発における社員との打合せ等は全てリモート対応しているため、コロナ禍以前と全く変化がないとお聞きして大変驚きました。
本来であればインタビューもリモートですべきだったと反省している次第です。ただ、リモートだけで上手くお話が出来るか? 今後の課題と感じています。(谷)
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