【卒業制作】
南部菱刺し×御朱印帳
ー 御朱印帳を用いた南部菱刺しの新しい展開 ー
【卒業制作】
南部菱刺し×御朱印帳
ー 御朱印帳を用いた南部菱刺しの新しい展開 ー
大久保真季
本研究では、青森県南部地方の伝統工芸「南部菱刺し」の魅力発信と次世代継承を目的とし、「南部菱刺し」と「御朱印帳」を組み合わせた作品制作に取り組む。数年前より御朱印ブームが起こり、若い女性層や国内外の観光客に人気であることを踏まえ、次の 2 点の要素を備えた「南部菱刺し×御朱印帳」製品を提案する。
1 南部菱刺しを御朱印帳のカバー部の装飾に採用し、御朱印好きの女性層に訴求できる南部菱刺し製品とする。
2 八戸地域の寺社仏閣巡りマップや菱刺し体験キットを付すことで、青森県への観光客に向けて、伝統工芸品の魅力を伝え、かつ、八戸地域の観光活動(参拝ツアー)を促す土産品とする。
デザインは、「南部菱刺し模様集」掲載の伝統模様を用い、「和」、「寺社仏閣」をテーマに製作した。また、「八戸と海」をテーマにオリジナルの模様も考案した。「御朱印」とは神社仏閣で参拝した証として授けられる印のことである。御朱印を戴く際の「祈り」は、南部菱刺しが着る人の健康や幸福を祈って一針一針刺す行為に通じると考える。
【卒業制作】
テンとリッタイ ー 南部菱刺しの立体表現を目指して ー
大鹿良輔
【卒業制作】
海産物を用いた染色に関する研究
大向修平
本研究では、海の街八戸の魅力を発掘・発信する目的で、海産物を用いた染色に取り組む。
ウニやホヤの殻、海藻類などの八戸近隣で取れる海産物を染料として利活用することはできないかと考え、これらの素材を用いた染色実験を行った。
染料としての海産物の活用事例は有明海の貝紫(ティリアンパープル)以外にほとんどなく、函館の烏賊墨染や宮古のウニ染めなど数件あるのみである。
本研究では、海藻類(わかめ)、ウニ殻、ホヤ殻で染色実験を行った。
ウニ殻、ホヤ殻は、無媒染ではほとんど色が出なかった。わかめも同様だったが、焼きミョウバンを使った媒染をしたところ薄い緑に染めることができた。
媒染や染液抽出方法・抽出温度によって発色に違いが出ることが明らかになった。
発表では、染色実験の過程とその結果を報告する。
【卒業制作】
南部菱刺し×イヤーアクセサリー
原子媛乃
本制作では、ハンドメイドアクセサリーを好む女性層をターゲットとし、青森県の伝統工芸品の南部菱刺しの菱模様をかたどったイヤーアクセサリーを6点製作した。
近年、伝統工芸品をアクセサリーに応用したハンドメイド製品が販売されており、若い女性層の注目を集めている。
南部菱刺しの既存商品には、布と糸の風合いを重視した耳飾りやヘアゴム、ブローチなどの小物類が多い。本製作では、従来の南部菱刺し製品との差別化を図るために、既存商品にはないUVレジンという素材で南部菱刺しを表現する。UVレジンによる透過性の高い立方体キューブで南部菱刺し模様を立体的に表現することにより、現代的なデジタル感を表現することとした。南部菱刺しが施された麻地は藍染であったことから、菱模様モチーフとなるレジンキューブのメインカラーを青にした。