シュールレアリスムのアーティストたちは、自分の内面を探ったり、自意識の限界を乗り越えたりするために、オートマティスムなどの技法を用いた。それに倣い、私は自 身で風景写真を撮り、そこから連想されるシュールなイメージを写真の上に手描きドローイングする作品を制作する。

一連の制作を通して、自身の内面を自己分析し、個 人的な感情や想像の飛躍がもたらす表現の可能性について検証する。

本作品は、現代の「情報リテラシーの在り方」をテーマとした短編映像作品である。

昨今の情報化社会において悪質なメディア広告や報道が多くの人々を翻弄していることに憤りを覚えたことが制作の動機である。

作品の鑑賞者が、メディアが持つ虚偽性を認識し批判することを目的とする。

「情報リテラシー」については、適した文献を参照し、その内容を踏まえた上でメディアの性質や問題の実例などをリサーチした。これにより、作品の問題に対する訴求力をより高めた。

本研究では、猫の彫刻作品を制作する。西洋彫刻とはまた異なった日本の仏像彫刻や工芸的彫り物の違いや特徴を把握し、両者が合わさった今日的な彫刻作品の魅力について検証していく。検証するにあたり先行研究にて西洋彫刻と日本的彫刻作品の融合地点が高村光太郎作品にあることを見出し、それを手掛かりに今日における彫刻作品の魅力について考察した。

西洋彫刻と日本の彫刻を比べた際、初めに挙がるのが素材の違いがある。その点を手がかりに今日的彫刻作品の魅力は制作者と素材との関係や向き合い方にあるのではないかと仮定し、青森県産のヒバ材を用いた作品制作を行った。

現代の私たちはSNSやYouTubeなど、インターネットインフラ、デジタル機器やそれを用いたコミュニケーションに囲まれている。直接誰かとやりとりしたり、触れ合ったりする必要なく生活することができる。

一方で、何かに直接手で触れたり、対面して会話したり、顔を合わせて協働することは、単なる情報のやり取り以上にたくさんのものを含んでいるのではないだろうか。

私たちの身の周りには、石油製品が多い。そんな中、私は未利用資源を使い再利用を行なっているおやさいクレヨンに目を付けた。おやさいクレヨンとは青森県青森市にある mizuiro 株式会社(mizuiro.inc)が製造する商品。設立日 2014 年 9 月 3 日 資本金 2600 万 地域に眠る無数の資源や、未利用資源をどう活用するか常に考え再利用を目的とした製品企画、商品デザインを目指している。人と自然、動物に優しい製品作りと、親子の時間を彩るライフスタイルの新提案を行っている会社。非常にエコであり、様々な野菜を利用しているため非常に彩りの良いデザインとなっている。

私も同じように青森県にあるもので安心安全なデザイン性のある研究をしたいと考えた。廃棄物を減らすといった点でも一致している。既製品では作れないような色・材料自体のコストは無料・天然材料といった 3 つの論点を解くことで本研究は成功である。

本研究では、ペンタブレットを用いてデジタルイラストレーションを制作する。自画像は古くから絵画のモチーフとして存在している。写真が広く普及してからは、セルフポートレートとして写真家が自身の顔写真を撮影するものも多い。一方で近年は「変顔」として顔を歪ませたり、部分的に変形させたりして自身の顔を撮影することが若い世代の間で起こっている。その理由としては、自意識の変化やSNSなどの社会状況などが複雑に絡み合っている。そこで、作者が自身の変顔をイラストレーション作品にとして制作し、その制作過程を通じて現代における新しい自画像論を打ち立てる。