平成から令和という時代の節目で大学生活を送ってきた現在の4年生は、東日本大震災の経験、そこからの復興、そして東京五輪へと向かう高揚感から新型コロナウィルスの世界的なパンデミックに至るまで、さまざまな出来事に晒されてきた世代と言えるでしょう。また、インターネットの普及とデバイスの発展による高度な情報化など、東北の地で過ごしながらも、社会の転換の当事者となり、日本の他地域だけでなく世界との距離をどのように測るべきか試されてきた世代とも言えます。
感性デザイン学部の卒業制作・論文は、このような学生それぞれの経験や視点に立脚し、地域の大小の課題解決を構想するものから、発想を磨き表現を行うものまで多岐に渡ります。しかし、感性という言葉は、まさに構想と表現の相互作用であり、また、それを下支えする調査、素材、技術といったものも不可欠で、卒業制作・論文の総体が、感性デザイン学部の真実の姿を表すものとなっています。
令和2年度 感性デザイン学部 4年生 46名の、卒業制作・論文の披露にあたり、本ウェブサイトを発表および鑑賞の手引きとしていただければ幸いです。