視覚障害者が歩行外出する際の問題に関して調査研究を実施する。視覚障害者が歩行外出する際は、特に歩行中に発生する衝突、転倒、転落などの事故がある。その中でも駅のホームからの転落事故は絶えず発生しており死亡事故が広がっている。また、最近では新型コロナウイルスの感染拡大に関して、視覚障害者の生活に様々な課題が出てきている。それらの課題について調査し、安全で安心な歩行環境について提案することが本研究の目的である。本研究では、視覚障害者が歩行外出する際の問題に関してアンケート調査で様々な要因を探し出し、それらを分析することで、安全で安心な歩行環境にしていくための改善案を提案する。

先端技術の開発が進む現代において、その利用は視覚障がい者の歩行支援の用途にまで及ぶようになってきている。しかし、その普及率と実際に視覚障がい者の抱える問題に適応しているとは言い難いことが窺える。この研究では視覚障がい者が主に「生活の中」で感じている問題などを調査し、様々な先端技術を用いてその問題を解決できないかを試みたものである。また、昨今の新型コロナウイルスの流行といった時事問題にも着目し、問題の発見と解決を試みる。

青森県三沢市は平成29年に全国でも6自治体のうち1自治体となる、「共生ホストタウン」認定を受けており、バリアフリー・ユニバーサルデザイン化の推進に取り組んでいて先進的な街である。昨年度には障害者当事者も含めた「街歩き点検」に参加した。これらを踏まえ今回の研究ではどのような部分が危険となるのか、設備の最適化を案内マップ制作することにした。もう一つは三沢市せせらぎ公園看板プロジェクトによる地域活性化事業である。地元住民からもあまり知られていない公園をどのようにして地域との交流できるイベントで発展を目指すのか、注目を集める看板デザインをどのように制作、設置するのか三沢市民、中村建設社長と連携し活動している。

障害者はもちろん、健常者もどのような不満点があるのか、そして今回の最大の目的は日常生活を送る中での課題点を気づきにくい地域地元の方に共感、問題の理解を広めていくことである。