からだの整え方

長時間床や車の中で座ってからだを動かさないと、からだは硬くなり縮んでしまいます。

気持ちよくからだを伸ばし、たくさんたくさん元気を出していきましょう!


からだを整えるポイント

①痛いことは行わない

②いい加減は良い加減。無理をせずできる範囲で楽しく行いましょう。


また、ここでは二人で行うものも紹介します。

相手とコミュニケーションをとりながら、お互いに痛くないように、

無理をせず楽しみながら行ってください。


その1.からだをゆるめる

①息を大きく吸いながら肩をすくめるように上に持ち上げます。(図2)

②そのままからだを縮めるイメージで全身に力を入れ、3秒間キープします。

③その後、息を吐きながら一気に肩の力を抜きます。(図3)

④その状態でゆっくり自然に呼吸をし、からだがゆるむ心地よさを味わってください。

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リラックスに加えて、呼吸器や呼吸筋群(呼吸をするために必要な筋肉の総称。図1)の

体操にもなります。ストレスや緊張状態が続くと呼吸が浅くなりがちです。積極的に行

ってリフレッシュをしましょう。

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その2.からだをひらく

【1】胸をひらく-1

一人で行う場合

①手をからだの後ろで組みます。

②ゆっくり息を吐きながら手を少し上に上げます。

このときからだが前に倒れないように、めいっぱい胸を張るイメージで。

④ゆっくりと呼吸をし、3秒キープしてから脱力します。


※ うしろで手が組めない場合は、タオルなどを持って行ってください。


二人で行う場合

①背中とおしりをぴったりくっつけて座ります。

②どちらかの人が、もう一人のほうに乗りかかるイメージでゆっくりと倒れます。

乗る人は力を抜いて、受け止める人の背中にからだを預けます。

受け止める人は相手の体重を感じながらゆっくりとからだを前に倒します。

③乗る人に痛かったり苦しかったりしないか聞きながら倒し気持ちがいいというところで

止め、そのままゆっくりからだを左右に揺らします。

ゆれの幅は大きくなくても大丈夫です。

自分がつらくない範囲で左右にからだをゆらしましょう。


乗る人は相手の背中のカーブによって胸が開き、

左右に揺れることで背中のストレッチができます。

このとき受け止める人の足は楽な状態でかまいません。

開脚をしたり、あぐらをかくように足の裏を合わせた状態で座れば内転筋が伸び、

股関節をひらくことができます。


☆声かけポイント☆

  受け止める人は、ゆっくりからだを倒しながら『伸びてる~?』

『これくらい倒しても大丈夫?』など、相手の様子を聞いてみましょう。


【2】胸をひらく-2

一人で行う場合

①手の甲を自分のほうに向けて手をからだの前で組みます。

②そのままゆっくり腕を上に上げ、これ以上いかないというところで止め、

大きく息を吸い3秒キープします。

③息を吐きながら脱力します。

 ※手を組んだときひじが曲がってしまう場合にはタオルなどを持って行ってください。


二人で行う場合

=イスに座って行う=

①イスに座り、一人で行う場合と同じように手を組みます。

 補助者は後ろ側に立ちます。

②ゆっくりと腕を上げていきます。補助者は自分の手が届くところから相手の手首

(手首のぽこっとした骨よりも肩側)をつかみます。

③これ以上いかないというところまで腕があがったら、補助者はそこから

自分のほうに向かって斜め上方向に引っ張ります。

このとき、相手が限界だと感じた位置よりもさらに腕がうしろに引っ張られる状態なので、

痛くないか確認しながら行ってください。

④大きく呼吸をし、3秒キープして脱力します。補助者は急に相手の手を離さないよう、

脱力のカウントをしてタイミングを合わせてあげましょう。


=床に座って行う=

①床に座り、足は前にします。ひざは曲がっていてもかまいませんので、

楽な状態で座ってください。

②補助者は相手の後ろに立ち、自分のひざから下(ふくらはぎ外側)を

相手の背中の真ん中にくっつけます。ひざだけを相手の背中に当てると伸ばしたときに痛いので、

必ずふくらはぎの外側全体をくっつけるつもりで、できるだけ広い面で相手の背中を支えてください。

③一人で行う場合と同じように手を組み、補助者は相手の手首を持って自分に向かって斜

め上方向に引っ張ってください。このとき、ひざを少し押し出すようにして引っ張ると

相手の胸が開きストレッチの効果が上がります。

④イスのときと同様、伸ばしているときに補助者がカウントをして

脱力のタイミングを合わせましょう。


☆声かけポイント☆

 補助者は『1、2、3、バサ~ッ(←脱力の合図)』とカウントしてあげましょう。


【3】股関節をひらく-1

①つま先を外側に向けて足を開きます。

②そのままひざをつま先と同じ方向に開くようにして腰を落とします。

  このとき、腰はひざよりも下に落とさないようにします。ひざの角度は90度くらいが

目安ですが、痛かったり苦しかったりする場合には無理のない範囲で

腰を落としてください。

③両手を足の上におきます。できるだけひざに近い位置におきましょう。

 ひじはまっすぐにして肩の力を抜き、肩と耳を近づけるイメージで上半身を支えます。

④右の肩をからだの正面に持ってくるようにして、からだを腰からひねります。

このとき右手と右足が押し合うイメージでからだを支えます。

⑤ゆっくり③の姿勢まで戻り、左肩も同様に行います。

股関節をひらくのと同時に、上半身を腰からひねることで背骨のゆがみを改善します。


【4】股関節をひらくー2

①床にあぐらをかくように足の裏をあわせて座ります。

②その状態で、ひざの方向は変えずに左足を伸ばします。

③右足のかかとをできるだけからだに近づけます。

つま先は楽な方向に向けて大丈夫です。

④大きく息を吸い、左ひじを左ひざに乗せるようなイメージで、ゆっくり息を吐きながら

からだを横に倒します。このとき背中が前に向かって丸くならないよう、

背筋をのばしたまま倒してください。

⑤3秒キープし、息を吸いながらゆっくりからだを起こします。

⑥左足を曲げ、右足を伸ばして、反対側も同様に行います。




文責  安永 依里子(NCTU認定整体師・整体フットセラピスト)

監修  田中 邦彦(柔道整復師 クニ整骨院 院長)